富山散歩

2018/11/09

芭蕉に「何もないっちゃ」と答えたわけは

Hotta

← 堀田善衛著『若き日の詩人たちの肖像 〈下〉』(集英社文庫) 「“しかと定めもつかぬ颶風が荒れ狂い、その風の吹くまま”右へ左へ流されてゆく若者たち。荒涼たる時代の空間をえがきだして、戦中の暗い時間の中に成長する魂の遍歴の典型をつくりだして、青春の詩と真実を生き生きと伝える自伝長篇完結篇」。

 堀田善衛著の『若き日の詩人たちの肖像 〈下〉』を今日(日曜日)から読み始める。実に面白い。いろんな意味で筋金入りの人物だ。

 富山県では、遅まきながら観光に力を入れている。
 一度、県が主催する観光のセミナーに出たことがある(会社からの命令で)。

 その場で県知事が強調したことがあった。

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2010/02/27

瓜南直子twitter展覧会

Twitter(ツイッター)」にて見つけた強烈な個性を感じさせる画家・瓜南直子(かなん・なおこ)。
 思わず、我がブログにて掲載したいとお願いしたところ、快諾していただけました。
 瓜南ワールドを堪能してください。

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← 雨上がりの今日のお昼、玄関の戸を開けたら、庭先に白っぽいものが。梅の木が開花! 思わず庭に出て撮影。開花したのも多いけど、芽吹きつつある花の可憐さに見惚れてしまった。今年も梅酒ができるかも。


 付した言葉は、絵を引き立たせる背景、壁紙です。決して瓜南直子の言葉ではありません。
 絵に付いても門外漢の小生が何を語ることもありません。
 ただ、感じるのは、瓜南直子ワールドの大らかさ。異質なもの、異世界のものもそのままに受け入れてしまうような度量の大きさ、です。

 やや不明な言葉については、末尾に註を施しました。
(例によって敬愛の念を籠め、敢えて敬称は略させてもらっています。)

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2009/11/29

木版画家・鈴木敦子展へ

 日曜日だった今日、午後、五月の中旬だったか、咲き終えたチューリップの球根を前の庭に植えた。
 昨年はここだけではなく、他に二箇所にもチューリップ畑を造成したのだが、来年は、今の所、この一箇所だけ。
 ちょっと畑や庭仕事の余裕がありそうにない。
 でも、せめてあるだけの球根は活かしたくて、慌しく植えたのである。

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→ 初めて足を運んだ「Gallery NOW」のエントランス付近の佇まい。

 そのうち、ふと、忙しいと言っているばかりじゃ、悪循環となってしまうだけ。
 思い切って外出しようと、車で今日で終了する展覧会へ出かけた。

 目当ての画家の作品に、実物に出会えるのだ。
 
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2009/11/27

『ブラックホール戦争』は決着したのか

 日々、あくせくするだけの生活。
 今日などは、父母ともにそれぞれデイサービスへ。
 なので、二人が帰ってくる四時頃までは、幾分はゆったりできる…はず。
 が、さにあらず、連日のように送られてくる督促状の支払いに銀行その外へ奔走。
 その前に、父母の分やら自分の分の洗濯に案外と時間が取られる。

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→ レオナルド・サスキンド著『ブラックホール戦争  スティーヴン・ホーキングとの20年越しの闘い』(林田陽子/訳 日経BP社)

 二人がいない間に、父母の寝室を掃除。
 寝室だけじゃなく、廊下や玄関も、いつも以上に。
 さぼっていたわけではないが、この数日、表の通りの落葉掃除をやっていなかったので、落葉掃き、今日は燃えるゴミ出しの日なので、数日分のゴミを掻き集めて出す、などなど。


 

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2009/10/14

「富山市美術展 2009」を観て来た(下)

 会場内をせかせかと見て回った…というより歩き回ったもので、書(書道)や工芸、写真などのコーナーは、今回は立ち入ることもしなかった。
 書(書道)や工芸(造形)作品は苦手という意識も働いて、ついつい敷居が高く感じられるようでもある。

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← 鉾木久雄「雪の山門」(入選)

 さて、絵の鑑賞で下手な感想など書かない。
 以下、旧稿からモノローグを少々、転記して示す。
 特に意味はない…のだが。

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2009/10/12

「富山市美術展 2009」を観て来た(上)

 富山県民会館美術館にて開催されていた(会期は、10月6日(火)~12日(月))、「第5回 富山市美術展 2009」を鑑賞に行って来た。
 ネット(のみ)での交流の(少し)ある方の作品が出品されている、しかも、その作品は市展大賞を受賞されているということで、チラッとでも実物を見ておきたかったのだ(例によって、敬愛の念を籠め、勝手ながら敬称は略させていただく)。


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← 古田恵子「Cocoon 混沌の分解」市展大賞

 倒壊した杉の木の片付けやらお見舞い、家事、アルバイトなど慌しい中を縫っての、束の間の静謐の時…。
 のはずだったが、会場が広いこともあり、多数の作品を一通りは見ておきたいという欲求も湧くもので、日常以上に駆け足の、慌しい鑑賞となった。

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2009/09/23

小泉八雲『神々の国の首都』を読む

 小泉八雲著の『神々の国の首都』(編者: 平川祐弘 講談社学術文庫)を読了した。
 小泉八雲は、高校時代からの好きな書き手。
 彼の著作集は、二度も揃えようとしたものだ(途中で息切れしたが)。

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→ あれほどに元気の良かったゴーヤも、最近は少し、疲れ気味。段々、涸れた葉っぱが目立ってきた。実の育ち方も遅々としている。今朝、ほぼ最後となるだろう、ゴーヤの実を収穫。親戚筋のものに強制的に(?)提供。一方、ヘチマの葉っぱは、元気そのもの。いよいよヘチマの天下か。

 出版社側の説明によると、「「人も物もみな、神秘をたたえた、小さな妖精の国」と日本を初めて訪れた八雲は、感嘆の声をあげた。出雲の松江という「神々の国の首都」での彼の見聞記は、人々の日常生活の中に分け入って、深くその心を汲みとろうという姿勢で貫かれ、みずみずしい感動と相まって、見事な文学作品にまで昇華されている。旧(ふる)い日本と新しい日本が交錯する明治20年代の風物や風習、人々の姿を鮮やかに描いた名著」といったもの。


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2009/09/21

バシュラール『水と夢』の周辺

 ガストン・バシュラール/著『水と夢 物質的想像力試論』(及川馥/訳 叢書・ウニベルシタス 898  法政大学出版局)を昨日、読了した。

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→ ジョン・エヴァレット・ミレー 『オフィーリア』 (1851-52 テート・ギャラリー(ロンドン)蔵) (画像は、「ジョン・エヴァレット・ミレー - Wikipedia」より) 拙稿「ハムレットとスミレとオフィーリアと」参照。水とオフィーリアとの関連付けも本書でされている。

 以前、読んだことがあるはずなのだが、印象が薄れている。
 昨年末、刊行されて間もない本書を図書館の新刊本コーナーで見つけ、慌てて手に取り、借り出したものだった。

 その前には、ずっと昔、三十年ほども過去のこと、学生時代か、卒業して間もないアルバイト生活時代だったか、『水と夢  副題 物質の想像力についての試論』(著者 ガストン・バシュラール  訳者 小浜俊郎、桜木泰行 国文社)版にて、読んだというより、眺めたかすかな記憶がある。
 読んでも、さっぱり理解が及ばなかった、情けない記憶だけは残っている。

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2009/09/12

ポオ 詩と音楽そして無限の快楽

ポオ評論集』(八木 敏雄【編訳】 岩波文庫)を読了した。

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→ 夕食前のひと時、茶の間からちょっと外の様子をうかがったら、なんだか世の中、ピンク色。淡い紫色。小生が昨日の日記で、「我が家の庭に咲く花は、今の時期だけなのか、それとも偶然なのか、ほとんどみんな淡い紫か、紫色気味である。ヤブランにしてもナスの花にしても、「クレオメ(西洋風蝶草)」にしても、夏萩(今や秋萩?)にしても、紫露草にしても」なんてことを書いたから、空の神様ったら、気を利かせてくれて、世の中を淡い紫色に染めてくれたのだろうか。

 ポオに関する本なら手当たり次第に読みたくなる小生、新刊本を図書館で見つけ、即、手に取った。
 ポオの評論や書評なども面白いが、本書では『詩の原理』などの詩論が興味深い。
 といって、小生、人並みはずれて詩的センスの乏しい奴。

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2009/07/01

映画『劔岳 点の記』の周辺

 映画「劔岳 点の記」(原作:新田次郎『劔岳 点の記』(文春文庫刊) 監督・撮影:木村大作 出演者:浅野忠信 香川照之 松田龍平 宮﨑あおい 仲村トオル 役所広司 石橋蓮司 鈴木砂羽!)を観てきた。

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← 前日に街中でこんなポスターを見かけたのが、映画を見に行った動機のひとつになったみたい。やはり、見なくっちゃ!

 富山は地元だけあって、先行上映されていて、山好きな父も早々と観てきていた。
 小生もようやく重い腰をあげて映画館のある町へ車で。
 エアコンが(も)壊れている車なので、曇天の日に出かけたかったが、父母がデイサービスに行っていて、不在の間にと思うと、天候のことより、家庭の事情やタイミングで行くしかない。

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