2025年7月の読書メーター
← 読書メーターのタイムラインで、漫画家・東本昌平さん死去の報を知った。我が書斎には同氏の描いた漫画…表紙も同氏のもの……がある。描いたのは、我輩が最後に惚れたオートバイである、FJR1300ASだ。ついに乗る機会に恵まれなかった。
猛暑に苦しみ、庭仕事も夕方の六時に開始してるのに、一時間半で切り上げていた。そんな中、充実した読書ができた。一方、楽しみとしての読書なのだが、興味の範囲が広がるばかり。でも、読めるのは月に十数冊。ま、淡々と楽しんでいくしかないね。
7月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:4834
ナイス数:4867
物理学の誕生 ――山本義隆自選論集Ⅰ (ちくま学芸文庫ヤ-18-6)の感想
本書は、「物理学/物理学史に関する論文・講演原稿・書評などを集成、全二巻として刊行する。本書では、古代から近代にかけての自然像の変遷を中心にたどる」というもの。メインは、2017年に母校である大手前高校で行った講演「物理学の誕生」を下敷きにして加筆したものだとか。こんな講演を行うなんて、次元の違う高校だ。
読了日:07月28日 著者:山本 義隆
倭寇とは何か:中華を揺さぶる「海賊」の正体 (新潮選書)の感想
日本史の扱いなのか、東洋史(世界史)の扱いなのか、分からないながら、気になってきた「倭寇」とは何か。海賊扱いでいいのか。書店で見かけて衝動買いした。歴史にも疎い吾輩なので、少しでも勉強したくて手にした本。
読了日:07月26日 著者:岡本 隆司
生物学を進化させた男 エドワード・O・ウィルソンの感想
読むほどに偉大さを思い知る。過日、「リチャード・ドーキンスの本は、何冊も読んできたのに、エドワード・O・ウィルソンの本は一冊も」と書いたが、本書を読んでてちょっとわかる気がした。
読了日:07月25日 著者:リチャード・ローズ
木に「伝記」あり 巨樹イチョウの史料を探して全国を歩く (朝日選書1048)の感想
全国に残るイチョウの巨樹について、人々の寄せる思いや歴史について徹底して調査されている。吾輩も巨樹は観たことがないが、中学や高校時代、授業中、窓外のイチョウ並木に見惚れた思い出がある。 文献を含め残された史料は少ない。そんな中、「記録、古文書などイチョウに関するあらゆる文献を求めて全国を歩くなか、ある郷土史家が残した一冊の本に出会う。」その本について語るのが本書のトピックで、なんとかの吉宗が登場する。彼が気になったのは、「垂乳根イチョウ」。吾輩も、本書で初めて「垂乳根」を知った。
読了日:07月21日 著者:瀬田 勝哉
動物には何が見え、聞こえ、感じられるのか 人間には感知できない驚異の環世界の感想
まだ七月だが、早くもポール・オースター著の『4321』などと並び、吾輩の読んだ今年のベストの本候補の一冊となっている。 読みながら気になる話があまりに多く、付箋が一杯になってしまった。その一端は下記してみた。素晴らしい本なので、せめて最後の一章である「静けさを守り、暗闇を保護する 脅かされる感覚風景」だけでも読んでみてほしい。 吾輩の感想など、不要だろう。本書の内容案内が的確だ:
読了日:07月19日 著者:エド ヨン
僕の哀しい失敗の感想
「声高に叫ぶべきなにものもなくとも、ただ小さな声でそっと話したいこともある。そんなフツウの人のフツウの青春時代を、私は小さな声で話しておきたかった…。」というもので、ともすると辟易しそうな、ありがちな若者の平凡な成長の物語。
読了日:07月18日 著者:林 望
河を渡って木立の中へ (新潮文庫 へ 2-16)の感想
久々のヘミングウェイ。 「第二次大戦後数年を経たヴェネツィア。アメリカ陸軍大佐キャントウェルは、貴族の娘レナータと刹那の逢瀬を重ねる。彼の心の傷を癒すため戦争の真実を明かしてくれとせがむ恋人に、重い口を開いて語ったのは、凄惨な戦いの全貌と自らの判断ミスで多くの部下を殺してしまった悔恨の情だった」というもの。
読了日:07月16日 著者:アーネスト・ヘミングウェイ
官能美術史: ヌードが語る名画の謎 (ちくま学芸文庫 イ 55-1)の感想
「200点以上の名作で読む 西洋絵画の美の秘密 西洋美術に溢れるエロティックな裸体たち。そこにはどんな謎が秘められているのか? カラー多数!」看板に偽りなしで、仕事の車中で楽しむ本ではないのだが、楽しませてもらった。もっと大型の本で閲覧できたら…というより複製画でいいので名画の数々をじっくり楽しみたい。池上 英洋の解説を心ここにあらずで眺め、作品ばかりをじっくり。
読了日:07月14日 著者:池上 英洋
世界の土偶を読む ──コスチェンキの精霊はなぜ30000年前のユーラシアの森で捕縛されたのか?の感想
「土偶を読む」で展開された説は、我輩も読んで十分説得力のある説だと感じた。が、「前著『土偶を読む』で明らかになったのは、「土偶とは、植物精霊像であり、特に炭水化物の精霊像である」ということ。しかし、大きな謎がまだ残っていた。」というのだ。
読了日:07月10日 著者:竹倉史人
水と清潔——風呂、トイレ、水道の比較文化史 (朝日選書1043)の感想
「温暖化で水資源への注目が高まる今、日本の歴史、世界の文化から、水と人との関係を照らしだす。」というもので、話題が多彩。中身が濃い。 ガンジス川でのヒンドゥー教徒の沐浴は有名だが、ガンジス川の汚れぶりもテレビなどで幾度となくその光景が報じられてきた。信仰の事柄なので何を言うこともないが…。中世のヨーロッパの衛生事情に驚く。これまた身の汚れは宗教上は穢れであり、落としてはならないとか(キリスト教の教えでもあった)。
読了日:07月09日 著者:福田 眞人
オブローモフの夢 (光文社古典新訳文庫 K-Aコ 14-1)の感想
「役所勤めもやめ、怠惰な日々を日々を送る青年貴族オブローモフ。朝、目覚めても起き上がる気力も湧かない彼が微睡むうちに見る夢を綴った「オブローモフの夢」。長編『オブローモフ』完成の十年前に発表され、作品全体の土台となったこの一章を独立させて文庫化した。」編集部の持ち込み企画だったらしい。さすが安岡治子氏が無難に仕上げてくれている。
読了日:07月08日 著者:ゴンチャロフ
ブラックホールは白くなるの感想
本書は、文系理系を跨って宇宙論を展開する、まさにロヴェッリ節炸裂。ダンテ(の『神曲』…ベアトリーチェ愛!)に限らず古代ギリシャ・ローマ以来の古典は愚か、東洋の古典への造詣も深い。中国唐代の禅僧で臨済宗開祖の臨済義玄の言行をまとめた語録である『臨済録』から「殺仏殺祖(仏に逢うては仏を殺せ)」なる語が引かれていたりする。
読了日:07月04日 著者:カルロ・ロヴェッリ
ヒエロニムス・ボス: 奇想と驚異の図像学の感想
「ネーデルラントの画家、ヒエロニムス・ボス。その作品に盛り込まれた謎に満ちた造形を、従来の説をふまえつつ図像学の立場から独自の解読を試み、中でも隠し込まれた幾何学的思考について、文字と数字のシンボリズムとして解明してゆく」というまさに図像学の書である。豊富な図版は嬉しいが、カラー図版は本書のカバーだけなのはちょっと悲しい。
読了日:07月02日 著者:神原 正明
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