2024年9月の読書メーター
今月も休日のハードな庭仕事の日々が続いたわりに、それなりに読めたかな。もっと読みたいけど、こんなものかもしれない。
読んだ本の数:14
読んだページ数:4463
ナイス数:3943
下記の表に一冊抜けてる。半年前に読んだばかりの本の再読なのだが、30日未明に読了の西多昌規著『眠っている間に体の中で何が起こっているのか』(草思社)である。
平和を創る道の探求 (深読みNow 5)の感想
僅か2年ぶりに再読。ロシアがウクライナに攻め入って間もない頃の本。二年経っても終わっていないとは。 本書に学ぶところは多い。大本営…つまり日本の政府(やマスコミ)…つまりアメリカやEUが発するウクライナ戦争の構図はあまりに偏っている。本書を読めばよく分かる。アメリカのウクライナのゼレンスキーを通じての挑発でロシアは戦わざるを得なくなったのだ。
読了日:09月24日 著者:孫崎 享
シェイクスピア全集 (4) 夏の夜の夢・間違いの喜劇 (ちくま文庫)の感想
昨夜半連休だったこともあり、一気読み。言葉の遊び心が溢れてて、学生時代の3年目の授業で「ベニスの商人」を一年掛けて読んだ楽しい思い出が蘇った。原書を一字一句に至るまで辞書で調べまくって、シェイクスピアワールドを堪能した。もし翌年度も英文学講義を受講してたら、英文学に転向したかも。生憎、教養過程から学部になって、第二外国語(ドイツ語)の履修に明け暮れて、英語フィーバーの火は消え去った……ということで、感想は後日。
読了日:09月24日 著者:W. シェイクスピア
海底トンネル第一号 (1956年)の感想
海底トンネルの掘削は、日本のみならず世界で初めての快挙。題名も「関門トンネル」じゃなく『海底トンネル第一号』としたのも、工事関係者らにその意気込みがあったから。日本初のシールド工法でもあった。高気圧作業による疾病(潜函病)に悩まされ死者すら出た。
読了日:09月23日 著者:上田 広
舞踏会へ向かう三人の農夫 下 (河出文庫 ハ 10-2)の感想
ほぼ一気読み(老眼に鞭打って)! リチャード・パワーズは、今年三月にたまたま入手し読んだ『黄金虫変奏曲』に驚倒。本年最高の(自分にとっての)掘り出し物。吾輩はパワーズについては完全な遅れてきた読者である。遅れを取り返す…ではないが、本書以外ではこれしか店頭になかった『惑う星』を入手しさっそく読んだものである。期待にたがわず。
読了日:09月20日 著者:リチャード・パワーズ
私は絶対許さない <新装版>の感想
再読して良かった。書き手を見直した。15歳の少女を輪姦した犯人グループ。無視し罵倒した親、嘲笑い中傷した同級生たち。堕ちるところまで堕ちて…。それでも生き抜いたのは、犯人グループへの復讐の念。だけど、何よりの復讐は、自分が幸せになること! 軽々しく感想など書けない。 改めて云う。再読して良かった!
読了日:09月19日 著者:雪村 葉子
生物圏の形而上学 ―宇宙・ヒト・微生物―の感想
再読。昨年古書店で発見した。本書は「現代思想」などに書いてきた小論10篇を編集したもの。2017年刊。どの章も面白いが、個人的には第9章が印象的。「微生物はなぜ小さいのか?」だが、卵子の大きさも含め、その大きさ(小ささ)には必然性があることを説いてくれて面白い。ウイルス研究も進んでる。生命体と非生命体の境界も曖昧になってる。…そもそも境界などあるのだろうか?
読了日:09月17日 著者:長沼毅
舞踏会へ向かう三人の農夫 上 (河出文庫 ハ 10-1)
読了日:09月17日 著者:リチャード・パワーズ
バルトーク 晩年の悲劇の感想
素晴らしい本でした。バルトークファンならずとも音楽ファンにはお薦め。戦時下ハンガリーからアメリカに脱出し活路を見出ださんとした夫妻のドラマとしても読み応えある。音楽にも疎い我輩には深すぎる内容の本。バルトークの自然を感じる特異な感性に(動物たちへの共感にも)驚嘆。我輩には感想は書けません。
読了日:09月13日 著者:アガサ・ファセット
写実絵画とは何か? ホキ美術館名作55選で読み解くの感想
仕事の車中の楽しみで再読。惚れ惚れする作品が幾つも。女性を描いた写実画もいいけど、静物画や風景画も素晴らしい。中には素晴らしい風景画があった。本書の作家自身による説明や作品を観て、ますます実物が観たくなった。 精緻な描写を堪能するには実物だろう。もどかしい。出来のいい複製画ってのは邪道? 技術と根気と研究心と対象への愛情があれば、素敵な女性のヌードを何ヵ月も費やして描くって、楽しいだろうなー。風景や静物でもいいんだけど。
読了日:09月11日 著者:松井 文恵,安田茂美
【増補新装版】縄文のメドゥーサ: 土器図像と神話文脈の感想
本書は、増補新装版。2022年刊。2006年に旧版が出ていたことは知らなかった。今更 本書を読んで関心を掻き立てられた文献を知っても、まず読めないだろう。せめて2006年版刊行時に本書(旧版)を読みたかったよ。感想は書けない。縄文時代(中期以降)観が変わった(深まった)。
読了日:09月09日 著者:田中 基
夢みる人びと 七つのゴシック物語2 (白水uブックス―海外小説永遠の本棚)の感想
「七つのゴシック物語1」が期待に反して楽しめなかったので(車中での待機中に読んだのがまずかったか)、「売春宿の女、帽子作り、貞淑な聖女──重層する語りの中に浮かびあがる女の複数の生を追う表題作ほか全3編。夢想と冒険、人生の神秘を描く最高の物語作家による不滅の物語集第2巻」という本書は、今度は自宅でじっくり。
読了日:09月07日 著者:イサク ディネセン
化石に眠るDNA-絶滅動物は復活するか (中公新書 2793)の感想
「古代DNAの研究を進展させた新技術はどのようなものか。生命を操作することに重大なリスクはないのか――。科学者たちが織りなしたドラマとともに、起伏に富んだ研究史をたどる」というもので、古代の化石などから取り出したDNAを最新技術で読み解いていく。その研究史も面白いが、本書にて「更新世パーク」なる話題に遭遇。吾輩の貧素な想像力を遥かに超える挑戦。 「フォトログ:永久凍土融解を防げ、科学者父子の「氷河期」計画 | ロイター」 こういう稀有壮大な挑戦を実際に行っている人たちがいることに感動すら覚える。
読了日:09月02日 著者:更科 功
ちくま日本文学012 中島敦 (ちくま文庫)の感想
仕事の車中の待機中に読む本じゃない……が、本書だけでも3回目なのでね。33歳で亡くなった…夭逝の作家と云うには作風が完成されてる感がある。殻を破れるのは作家自身でしかないのだろう。この先どんな世界を示してくれただろう。若い頃ほどヒリヒリ感なしで読めたのは、自分の感性が萎えたからか。だとしたら、淋しい。
読了日:09月02日 著者:中島 敦
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