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2024/06/03

2024年5月の読書メーター

 気が付けばあっという間に五月が過ぎ去った。今月は何といってもパトリック・シャモワゾーの『カリブ海偽典』に尽きる。いろいろ楽しんだが、カルロ・ロヴェッリの蔵書四冊をすべて五月中に再読したのも特記すべきか。しかも、ブライアン・グリーンの『時間の終りまで』をも再読。津田 左右吉や井波律子の本も読んだ。埴谷雄高も小著を再読。読書の傍ら、我が家自身についても激変へ動き始めてる。全てが変わる? (画像は軒先のカーポートに作られたハチの巣

5月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:4059
ナイス数:5769



カリブ海偽典 (最期の身ぶりによる聖書的物語)カリブ海偽典 (最期の身ぶりによる聖書的物語)感想
こんな小説(翻訳)が14年前に出ていたとは! マルケス「百年の孤独」以来の衝撃。文学事情に疎すぎた。感想は…書けたら週末に。
読了日:05月30日

著者:パトリック・シャモワゾー


フーコー文学講義 ――大いなる異邦のもの (ちくま学芸文庫)フーコー文学講義 ――大いなる異邦のもの (ちくま学芸文庫)感想
「狂気と言語、文学の考古学、欲望と真理をテーマに、シェイクスピア、セルバンテス、ディドロ、アルトー、レリスらが呼び出され、サドをめぐり議論はひとつの頂点に達する。1960‐70年代に行われた諸講演の記録を詳細な訳注と解題を付して邦訳」といった本。
読了日:05月22日 著者:ミシェル・フーコー


ラインの白い霧とアクロポリスの円柱ラインの白い霧とアクロポリスの円柱感想
40年近く前に買って読んだ本。埴谷ファンで出た本は片っ端。ヨーロッパ紀行文がメインだが、いかにも埴谷らしい架空凝視に妄想的創作。本書での創作論(?)は既に晩年を自覚しての愚痴談義が多い。ファンだから楽しめるが…
読了日:05月21日 著者:埴谷 雄高


世界は「関係」でできている: 美しくも過激な量子論世界は「関係」でできている: 美しくも過激な量子論感想
ロヴェッリ再読3冊目。ループ量子重力理論の先鋒という先端の物理学者で幅広い素養(龍樹までも!)に裏打ちされた科学論、量子論を数式抜きで。彼にしか書けない本。
読了日:05月18日 著者:カルロ・ロヴェッリ


ヨーロッパの闇と光 (1977年)ヨーロッパの闇と光 (1977年)感想
本書は、「ヨーロッパの闇と光 (1970年)」の新版。誤植やら校正ミスが多いのは残念。
読了日:05月16日

著者:高橋巌


破果破果感想
「腐り、崩れ、扱いに困るものとなった命を前に、呆然と座り込んでしまった作家の感覚は、「老人」で「女性」で「殺し屋」という異色の主人公誕生へとつながった。」老いに戸惑う女殺し屋の哀れな末路の物語としても読めるが、男性社会でサバイバルせんとする女性の厳しい生き方の物語としても読めそう。アクションシーンの緊迫感はなかなか。 読み応え十分。映画化も望まれる。傑作。
読了日:05月12日 著者:ク・ビョンモ


カルロ・ロヴェッリの 科学とは何かカルロ・ロヴェッリの 科学とは何か感想
再読。3年ぶり。科学論では上質。再読に値すると実感。「地球が宙を浮いていることを最初に見抜き、初めて地図を描き、世界を始まりも終わりも無限だと想定した古代ギリシャの世界初の科学者アナクシマンドロス。科学的思考の本質をえぐり出す。」
読了日:05月11日 著者:カルロ・ロヴェッリ


新版 一陽来復: 中国古典に四季を味わう (岩波現代文庫 文芸 353)新版 一陽来復: 中国古典に四季を味わう (岩波現代文庫 文芸 353)感想
身の程知らずにも漢詩を読むのは好き。高校でも古文で漢詩の本を参考書ということじゃなく、ほとんど楽しみで読んでいた。  社会人になってからも、李白、杜甫、白楽天、蘇軾…。日本でも一休宗純の『狂雲集』に挑戦したことも。全く歯が立たなかった。途切れなくとは言えないものの、折々漢詩(書き下し文)に触れてきた。日本人(先人)の素養の原点を忘れないようにと。
読了日:05月09日 著者:井波 律子


古事記及び日本書紀の研究 完全版古事記及び日本書紀の研究 完全版感想
長らく気にかかりながらも読めずに来た。ようやく。十日を費やした。「戦前において神武天皇の実在を否定したことにより「不敬」「大逆」との非難を浴び、政府に追放されながらも、戦後は皇室擁護の大論陣を張った日本最高峰史家の不屈の歴史書(発禁本)」…内容の是非は問わない。
読了日:05月07日 著者:津田 左右吉


H・P・ラヴクラフト:世界と人生に抗ってH・P・ラヴクラフト:世界と人生に抗って感想
書店で物色してて、ウエルベックの本を発見。彼の新刊かと思ったら、2017年の刊。しかも、彼が初めて出した本だった。彼の本はほとんど読んできたのに、今頃になって本書に気付くとは情けない。休みだったこともあり一気読み。
読了日:05月07日 著者:ミシェル・ウエルベック,スティーヴン・キング


すごい物理学講義 (河出文庫)すごい物理学講義 (河出文庫)感想
通算三度目。改めて一般向け科学書として傑作だと確認。デモクリトスの偉大さをこれでもかと教えられた。その原子像が最新の物理学に至るまで影響し続けているとは! 90年代頃から日本でも超紐理論が流行った。我輩も関連する物理学本を読み漁った。が、LHCの観測は、超紐理論が予測(期待)する素粒子を観測しなかった…大いなる失望と落胆。が、
読了日:05月05日 著者:カルロ・ロヴェッリ


植物の謎 60のQ&Aから見える、強くて緻密な生きざま (ブルーバックス)植物の謎 60のQ&Aから見える、強くて緻密な生きざま (ブルーバックス)感想
仕事の車中の楽しみで読んでた。やや物足りない。植物のことをいろいろ教えてくれるのだが、60の項目それぞれに簡潔…教科書風な記述。植物の画像は白黒なのも仕方ないけど味気ない。小・中学生の夏休みの課題探しに役立つかな。
読了日:05月02日 編:日本植物生理学会



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