2023年6月の読書メーター
6月の読書メーター
読んだ本の数:16
読んだページ数:4771
ナイス数:6652沼地のある森を抜けて (新潮文庫)の感想
さすが『家守綺譚』の梨木香歩の作風。偏見かもしれないが、実際に産むかどうかは別にして、産み育てるプレッシャーのもとに生きる女性ならではの発想が生み出した作品だと感じた。
読了日:06月30日 著者:梨木 香歩
プラトン全集〈12〉ティマイオス・クリティアスの感想
27日未明、充実した内容の月報通読で読了。この月報、文庫本なら30頁ほどの分量もある。書き手も山田晶(デミウルゴスについて)と太田秀通(アトランティスとプラトン)、A・E・テイラー(プラトニズムとその影響)の各氏。デミウルゴスとは、世界をつくる神で『ティマイオス』の鍵を握る。
読了日:06月27日 著者:プラトン
やぶいしやの頭―粋筆 (1955年)の感想
仕事の合間の楽しみで。車中読。父の蔵書。例によって昭和30年前後の本の一冊。 吉田機司なる人物は全く未知の方。ネットで検索したら「吉田機司クリニック」が浮上してきた。同一人物なのだろうか、不明。観ると、院長名は違っている…。
読了日:06月24日 著者:吉田 機司
ナボコフ短篇全集〈1〉の感想
「「言葉の魔術師」が贈る短篇小説の醍醐味。英米文学者とロシア文学者による初めての全篇新訳」というもの。古書店で発掘した本。 ナボコフと云えば、少女に対する性愛を描いた小説『ロリータ』で世界的に有名になった作家。このことが彼への先入観となっているのは否めない。「ロリータ」の作家…。
読了日:06月23日 著者:ウラジーミル ナボコフ
季刊 未来の感想
一冊まるごと通読。せっかく書店でゲットする出版社のPR誌なので、流し読みでは勿体ないと、通読することに。
読了日:06月22日 著者:上村忠男 湯浅博男 菅野昭正 野沢啓
みみずく説法 (1957年) (カッパ・ブックス)の感想
仕事の合間の息抜きに。父の蔵書。 今では話題に上ることもないかもしれないが、今 東光和尚は生前は豪放磊落っぽくもあり人気者だった。
読了日:06月20日 著者:今 東光
炉辺動物記 (1955年)の感想
仕事の合間の息抜きに。本書も父の蔵書から。父はこんな本も読むんだとちょっと感心。 斐太猪之介 (ヒダ イノスケ 1911-1979)は、本名井之丸 喜久蔵。岐阜県斐太の生まれ故のペンネームなのか。
読了日:06月18日 著者:斐太 猪之介
亭主の月給袋―随筆 (1956年)の感想
仕事の合間の息抜きに。父の蔵書だろう。昭和30年前後に購入した本が何冊も残っている。当時の本だけが複数残っているのは偶然? 敢えて遺した? 浅学無知な吾輩は、奥野信太郎なる人物をまるで知らない。
読了日:06月16日 著者:奥野信太郎
意識と感覚のない世界――実のところ、麻酔科医は何をしているのかの感想
本書を手にしたのは、自身、部分はもちろん全身麻酔も幾度となく体験してきたからだ。麻酔明けの猛烈な吐き気もそのたびに。その際の看護師の冷淡な対応…。
読了日:06月14日 著者:ヘンリー・ジェイ・プリスビローからゆきさん 異国に売られた少女たち (朝日文庫)の感想
ノンフィクション作家の森崎和江さんが2022年6月に急逝。ということで、代表作『からゆきさん』(朝日文庫)が緊急重版となったもの。原書は1980年に朝日新聞社より刊。だから吾輩も本書に気付いたようだ。
読了日:06月13日 著者:森崎和江
匙かげん―閑窓夜話 随筆 (1955年)の感想
仕事の合間の楽しみで。序文に徳川夢声。懐かしい名前だ。父の蔵書の一冊。父は何故本書を手にしたのか。著者の高橋毅一郎は医師。当時は高名だったんだろうけど。
読了日:06月11日 著者:高橋毅一郎
われら古細菌の末裔: 微生物から見た生物の進化 (共立スマートセレクション 38)の感想
ほとんど題名で…われら古細菌の末裔で本書を読むと決めた。「40億年の生命の歴史のうち、これまであまり取り上げられることがなかった、最初の30億年の微生物の時代の進化を主題として扱い、原核生物~真核生物の進化を一連のつながりのなかで解説する」
読了日:06月09日 著者:二井 一禎
ばにらさまの感想
山本文緒作品は少なからずある。今までに読んだのは、『プラナリア』だけ。実は、どちらも題名で選んだ。プラナリアは、いつか自分が小説を書くならこのタイトルでと思っていたし、『ばにらさま』も、バニラヨーグルトが吾輩のマイブームだから。遺作でもあるし。そうでもないと、どの作品を選べばいいか分からない。
読了日:06月09日 著者:山本 文緒
捕物の話―鳶魚江戸文庫〈1〉 (中公文庫)の感想
「与力・同心・岡ッ引など、捕物の関係者や方法・技術を扱う「廻り方」、長谷川平蔵でおなじみの「火付盗賊改」や国定忠次ゆかりの「八州取締出役」の人物とその組織・機構など、江戸の捕物の実際を克明に考証し、以後の捕物研究の嚆矢となった書」といった本。
読了日:06月07日 著者:三田村 鳶魚
インスマスの影 :クトゥルー神話傑作選 (新潮文庫)の感想
天才的な作家ポーなら凝縮な描写と巧みなストーリー展開で読み手に想像妄想を掻き立てて終わるところを、ラヴクラフトはドアの向こう側、闇の奥に潜むやもしれない何かを執拗に描く。しかし、正体など何処まで行っても分かるはずもなく、恐怖と怪奇の念に囚われた者はやがて張り詰め過ぎた神経の糸が切れてしまう。
読了日:06月06日 著者:H・P・ラヴクラフト
一四一七年、その一冊がすべてを変えたの感想
本書は、「15世紀のイタリアのブックハンター ポッジョ・ブラッチョリーニが再発見した、写本をめぐる壮大な歴史物語。ローマ教皇ヨハネス23世の下で、秘書官・書記として仕えていたポッジョは、(中略)そして、そこで紀元前1Cの詩人ルクレティウスの『物の本質について』を発見する」物語。
読了日:06月05日 著者:スティーヴン グリーンブラット
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