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2023/06/04

2023年5月の読書メーター

 ← 庭先の生垣に今年もホタルブクロ。

 理系文系を問わず広く読むってのが読書方針。興味深い本を今月も。ただ、安藤昌益の主著「自然真営道」には圧倒された。ほぼ理解不能。が、印象は絶大!  とんでもない思想家が江戸時代の日本に居た!

5月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:4395
ナイス数:6754



太陽庭と家シリーズ〈4〉数寄屋の庭 (1980年) (シリーズ太陽〈24〉)太陽庭と家シリーズ〈4〉数寄屋の庭 (1980年) (シリーズ太陽〈24〉)感想
31日(水)午後に読了。二週間以上座右にあった。父の蔵書かと思ったが、中の書き込みからすると、姉の蔵書だったかも。姉はお茶の先生について習っていたし、結婚しての新居には茶室を設けたほど。
読了日:05月31日 著者:


物質は何からできているのか アップルパイのレシピから素粒子を考えてみた物質は何からできているのか アップルパイのレシピから素粒子を考えてみた感想
書店で見付け、即手にした。この手の本は大好物。アップルパイを作るには、店で売っている素材で…じゃなく、素材をとことんそれこそビッグバンの極みまで探究する。ダークマターやダークエネルギーなどの最新の宇宙研究も当然扱っている。
読了日:05月31日 著者:ハリー クリフ


人体最強の臓器 皮膚のふしぎ 最新科学でわかった万能性 (ブルーバックス)人体最強の臓器 皮膚のふしぎ 最新科学でわかった万能性 (ブルーバックス)感想
皮膚というと、モンティ・ライマン著の『皮膚、人間のすべてを語る――万能の臓器と巡る10章』を十か月ほど前に読んだばかり。その本では、ライマンは、「「自分」が皮膚の内側に隠れていると思ったら大間違い。皮膚こそ、自分そのものであり、つねに私たちを語っている。」
読了日:05月28日 著者:椛島 健治


荷風の庭 庭の荷風荷風の庭 庭の荷風感想
たまたま父の蔵書だったろう荷風の『日和下駄』を読了した際、書店で本書を見かけ、つい手を出した。本書では荷風の「日和下駄」などの随筆や小説を随所で繙く。
読了日:05月27日 著者:坂崎重盛


数学が見つける近道 (新潮クレスト・ブックス)数学が見つける近道 (新潮クレスト・ブックス)感想
一般向けサイエンス書は好き。数学もマストアイテム。ソートイの書も、世界的ベストセラーの『素数の音楽』を始め、『知の果てへの旅』『レンブラントの身震い』など翻訳書は欠かさず読んできた。本書の刊行も新聞で知り即 買った。
読了日:05月26日 著者:マーカス・デュ・ソートイ


揺れる大地を賢く生きる 京大地球科学教授の最終講義 (角川新書)揺れる大地を賢く生きる 京大地球科学教授の最終講義 (角川新書)感想
同氏の著は、『地学ノススメ 「日本列島のいま」を知るために』に次いで二冊目か。後者については、巨大地震や噴火の危機に鑑み、高校で物理学などと併せた総合学科として地学をこそ必修にすべきという感想を書いた。著者は、日本は「大地変動の時代」に突入と真っ先に説いている。富士山を含めた20の火山がスタンバイ状態だとも。
読了日:05月22日 著者:鎌田 浩毅


日和下駄 一名 東京散策記日和下駄 一名 東京散策記感想
原書は大正三年から一年あまり 三田文学での連載。つまり1911年の頃か。明治維新の我武者羅な近代化の陰に埋もれていった、消え去りゆく東京の面影を追う。実に味わい深い叙述が続く。  が、知られるように1923年に関東大震災。壊滅的惨状。だからこそ昭和(戦前)になって復刊。だけど15年戦争で再度潰滅。
読了日:05月19日 著者:永井 荷風


オックスフォード哲学者奇行オックスフォード哲学者奇行感想
「Webあかし」でほぼ毎月連載していたものを書籍化したもの。読みやすく仕立ててあり、仕事の合間にさくさく読めた。「ゴシップからはじめる不真面目な英国哲学入門。アンスコム、ストローソン、パーフィット、ケンブリッジのウィトゲンシュタイン……明晰で分析的な文章の裏にある、哲人たちの一風変わった人生とは」というもの。
読了日:05月17日 著者:児玉 聡


白の闇 (河出文庫)白の闇 (河出文庫)感想
16日(火)に読了。敢えてというわけではないが、一週間を費やした。叙述自体は手慣れたもので読みやすいのだが、内容的にかなり尾籠な記述があって、日に数十頁もしんどかったのである。
読了日:05月16日 著者:ジョゼ・サラマーゴ


自然真営道 (講談社学術文庫)自然真営道 (講談社学術文庫)感想
13日に読了…通読…した…。 「階級社会批判・エコロジー思想の先駆と称される、江戸時代の比類なき思想家による諫言の書」というもので、若いころに読んでおきたかったが読み残した数多くの江戸時代の思想家の書の一冊。
読了日:05月13日 著者:安藤 昌益


芭蕉秀句〈下巻〉 (1954年) (角川新書)芭蕉秀句〈下巻〉 (1954年) (角川新書)感想
一週間を費やして読了。自分なりに味わった。父の蔵書の一冊ということも常に念頭にあった。そろそろ70年前となろうとする経年変化で赤茶けてる。ヘビースモーカーの父の書斎にあって、ヤニまみれ。  それでも本を大切にする父らしく、カバー代わりのパラフィン紙も端っこが擦れているだけ。
読了日:05月12日 著者:加藤 楸邨


「敗者」の精神史「敗者」の精神史感想
山口 昌男の本を読むのは四半世紀ぶりじゃなかろうか。往時は活躍ぶりが目についたものだったが。その名を久しぶりに目にしたのは、過日読んだ高山宏の本だった(彼も山口には一目置いていた?)。
読了日:05月08日 著者:山口 昌男


合切袋―随筆 (1955年) (ミリオン・ブックス)合切袋―随筆 (1955年) (ミリオン・ブックス)感想
著者はかのドイツ文学者の高橋 義孝。つい先日 読了の渡辺一夫の随筆集とはうってかわって、謹厳実直な性格が如実に滲み出てる。世の万般への悲憤慷慨。が、随所に巧まざるユーモアが感じられる飽きない。ただ、半世紀以上前という時代のせいか、男はかくある、女はかくあるべしの価値観が古く、特に女性は眉をひそめるかも。
読了日:05月02日 著者:高橋 義孝

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