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2023/05/03

2023年4月の読書メーター

 ← 連休2日めの富山市中心街西町。まだ夕方なのに閑散。喧騒を忘れ澄明な空気。夕闇に沈む間際の静謐。 

 全卓樹のサイエンスエッセイ2冊、コードブレーカー上下巻、リョサ(ジョサ)の書評集、チェーホフ……どれも面白かったけど、スナウラ・テーラーの人間と動物とを身体(心身)障害で捉え返そうという試みに衝撃を受けた。自身を動物好きだと自称する者たちに読ませたい。

 月ごとに読む頁数が減っていく。タクシーの仕事がやや忙しくなっていて、読む頁数が減っていることが最大の原因か。

4月の読書メーター
読んだ本の数:14
読んだページ数:4227
ナイス数:7616



バルテュスバルテュス感想
バルテュスの世界への案内書。バルテュスに魅せられた詩人・文学者たちによって語られたオマージュと多数の図版を集めて、巨匠の全貌に迫る」といった本。  二部構成になっていて、一部は澁澤龍彦ら日本の書き手。二部はアントナン・アルトーなど海外の書き手:
読了日:04月30日 著者:


荷を引く獣たち: 動物の解放と障害者の解放荷を引く獣たち: 動物の解放と障害者の解放感想
「動物の解放と障害者の解放の、深くて大切な結びつき アメリカン・ブック・アワード(2018年度)受賞作品!」二週間ほどを敢えて費やして。ここには書けないひょんなことで入手。
読了日:04月27日 著者:スナウラ テイラー


うらなり抄―おへその微笑 随筆 (1955年) (カッパ・ブックス)うらなり抄―おへその微笑 随筆 (1955年) (カッパ・ブックス)感想
父の蔵書の一冊。刊行された昭和30年には早くも11版。当時のベストセラーだったとか(だから父の眼に止まったのか)。  さすがに70年近い昔の本で、経年変化はあるがその割にはしっかりしている。ヘビースモーカーの父で、タバコのヤニなのか紙質の変化なのか見極め難い。紙自体がわら半紙風なのである。
読了日:04月26日 著者:渡辺一夫


嘘から出たまこと (セルバンテス賞コレクション)嘘から出たまこと (セルバンテス賞コレクション)感想
古書店で発掘した。書店ではとっくにお蔵入り。出会えない本。 「面白い小説の魅力を、名うての小説読みが縦横無尽に論じる」という本で、書評集であり、同時に文学論。川端康成(『眠れる美女』)も含め、35作品を扱っている(ちなみに、ガルシアマルケスも川端の同作品に垂涎である!)。
読了日:04月23日 著者:マリオ・バルガス ジョサ


渡り鳥たちが語る科学夜話渡り鳥たちが語る科学夜話感想
同じ著者による『銀河の片隅で科学夜話』に引き続いて読んだ。一般向けサイエンス本は大好物。前者は「真夜中の科学講座、第2幕」であり、副題として「不在の月とブラックホール、魔物の心臓から最初の詩までの物語」とある。
読了日:04月20日 著者:全卓樹


コード・ブレーカー 下 生命科学革命と人類の未来コード・ブレーカー 下 生命科学革命と人類の未来感想
「遺伝コードを支配し、コロナも征服。ゲノム編集技術クリスパー・キャス9を開発しノーベル賞受賞し、人類史を塗り替えた女性科学者ジェニファー・ダウドナが主人公。今世紀最大のイノベーション、「生命科学の革命」の全貌を描き尽くしたノンフィクション。 ゲノム編集技術を手にした人類は、自らの種を改変するのか」というもの。
読了日:04月14日 著者:ウォルター・アイザックソン


習俗富山歳時記 (1973年)習俗富山歳時記 (1973年)感想
画像は、漆間 元三 (著)『習俗富山歳時記』としているが、吾輩の手元にある、父の旧蔵書は、昭和32年のもので、高志人社の刊。発行者は翁久允! 残念ながら本のカバーはなく、剥き出し(ブログにはカバー画像を表示しておいた)。題名も、『富山県 歳時習俗』である。高志人主宰の翁久允の序が付され、富山大学教授の小寺廉吉の序も。
読了日:04月14日 著者:漆間 元三


銀河の片隅で科学夜話 物理学者が語る、すばらしく不思議で美しい この世界の小さな驚異銀河の片隅で科学夜話 物理学者が語る、すばらしく不思議で美しい この世界の小さな驚異感想
立ち寄った書店にて発見。世評の高い本らしいが、店頭で初めて手にして読むに値すると直感。同じ著者の『渡り鳥たちが語る科学夜話』と併せ購入した。選択眼に間違いはなかった。[ちなみに表紙画像は、ロブ・ゴンサルヴェスの作品: https://bright-magazine.com/culture/1444/ ]
読了日:04月13日 著者:全卓樹


ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いたぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた感想
『大洪水の前に』『人新世の「資本論」』『ゼロからの『資本論』』に続くもので、著者の本は4冊目。最早ファンか? 『大洪水の前に』を刊行された直後に読んだ際は、未知の書き手…学者だったはず。書店で見付け直感で買った。結構、手こずった記憶がある。
読了日:04月11日 著者:斎藤 幸平


チェーホフ・ユモレスカ―傑作短編集〈1〉 (新潮文庫)チェーホフ・ユモレスカ―傑作短編集〈1〉 (新潮文庫)感想
さすがのチェーホフ。こんな短編集を今頃になって気づくとは我ながら情けない。チェーホフの半世紀以上のファンなのに。読書メーターを利用していて、誰かの感想で本書の存在に気が付いた。
読了日:04月10日 著者:チェーホフ


星を継ぐもの (創元SF文庫) (創元推理文庫 663ー1)星を継ぐもの (創元SF文庫) (創元推理文庫 663ー1)感想
仕事の合間にせっせと。折々夜空を眺めたりして。人類はいつか太陽系の外へ飛び出すのだろうか。あの星のどれかを目がけていくのだろうか…なんて思いを巡らすのは吾輩にはしばしばある。…その前に、月や火星だって遥か彼方なんだが。 本書の舞台が地球や月ってのが好ましい。
読了日:04月08日 著者:ジェイムズ P.ホーガン


コード・ブレーカー 上 生命科学革命と人類の未来コード・ブレーカー 上 生命科学革命と人類の未来感想
「世界的ベストセラー『スティーブ・ジョブズ』評伝作家による最新作!」と謳われているが、吾輩は『レオナルド・ダ・ヴィンチ 上・下』で知った書き手。こちら、文庫本で読める…慌てて単行本で読むことはなかったか。いずれ『コード・ブレーカー』も文庫入り確実か。
読了日:04月08日 著者:ウォルター・アイザックソン


アトランティスの遺産アトランティスの遺産感想
97年刊。あるいは、西暦2000年にあと数年に迫っている千年紀(ミレニアム)ということで刊行された本か。「世界各地の古代文明は幻の大陸・アトランティスの遺産なのか?代表作『アウトサイダー』『オカルト』を凌ぐ迫力で超古代史の謎に挑む、話題の最新作!」と銘打っている。
読了日:04月03日 著者:コリン ウィルソン


矢内原伊作の本 (2) 終末の文学矢内原伊作の本 (2) 終末の文学感想
「著者の文学論のうち、その精髄ともいうべき16篇を本書に収める。」「小林秀雄のほか、堀辰雄、サルトル、ヴァレリー、ボードレール、リルケ、カミュ…これらの作家たちを通して著者は「世界の闇に堪える強力な思想」と「人間の解放」を指向する精神とを追求する」というものだが、かなりハイブロウな文章で、論旨にほとんど付いていけなかった。車中で読む本じゃなかったと反省している。
読了日:04月02日 著者:矢内原 伊作

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