2022年10月の読書メーター
この日記を書いてるのは既に夜の八時近く。読書三昧は夢の夢。これから食事だが、買い物はしてないので、食べるものがない。どうする?
さて、読書メーターでの読書の記録。先月も多彩な本を読めた。読む冊数も頁数も少ないが、与えられた条件の中で、それなりに頑張っている。が、肝心の創作に向かう時間が取れてない。これは姿勢の問題だろうが。
10月の読書メーター
読んだ本の数:15
読んだページ数:4556
ナイス数:7357
Life Changing:ヒトが生命進化を加速するの感想
昨年の夏に刊行されていたが、先月書店で発見し即入手。「私たち人間が,ほかの生物の進化速度を増大させているというショッキングな事実を,(中略)さまざまな事例を取り上げて紹介」し、「未来に向けてこれからどう行動すべきか考えさせられ」るという本。
読了日:10月29日 著者:ヘレン・ピルチャー
星が吸う水 (講談社文庫)の感想
読了直後には、「一歩、間違えばポルノだが、ギリギリ踏みとどまっている。何故か。女性主体、女性目線、女性の生理的感覚からの<性愛>を描いてユニークだし、必死にホントの性を追い求めているからか。」と呟いている。 小生は、女性作家の書く小説を読むのが好きだ。生理感覚も違うだろうし、まして性的事象については、男性作家の書くものは凡そ想像が付くし、大概が詰まらない。セックスの最中の女性は何をどう感じているのか。知りたくてたまらない。
読了日:10月26日 著者:村田 沙耶香
世紀末の夢―象徴派芸術の感想
翻訳刊行の題名は『世紀末の夢 象徴派芸術』だが、訳者あとがきによると、原題は『耽美家と魔術師』で、副題が「世紀末芸術」だとか。1982年初版で、2004年に再版となっているので、今も読むに値する文献と云える。吾輩は初版で読んだ。当時はこんな高価な本を買えた……。
読了日:10月24日 著者:フィリップ・ジュリアン
狩場の悲劇 (中公文庫 チ 3-3)の感想
チェーホフ作品は、若いころからのファン。文庫に入っているような本はいずれも一度ならず読んできた。ここにきてチェーホフの長編が文庫入り。六月に出たばかり。
読了日:10月22日 著者:チェーホフ
最小にして人類最大の宿敵 病原体の世界 歴史をも動かすミクロの攻防 (ブルーバックス)の感想
著者は二人とも滋賀医科大学医学部病理学講座の方々。細菌やウイルス関連…広くは免疫や医学関係の本は、自分の読書のテーマの一つ。年に数冊は欠かさず読んできた。
読了日:10月20日 著者:旦部 幸博,北川 善紀
ル・クレジオ、文学と書物への愛を語るの感想
本書の序は、翻訳学の泰斗であり編者でもある許鈞(シュジュン)によるもの。ル・クレジオとの長い交流があるからこその序文。だが、読み始めた際は、同氏を知らず読み流してしまった。そこまでの絆があるとは、後書きを読んで気付いた。慌てて読み返した次第。読まれる方は、丁寧に読まれることを薦める。
読了日:10月17日 著者:ル・クレジオ
平和を創る道の探求 (深読みNow 5)の感想
世論はロシア・バッシング一色だ。世論といっても、西側諸国の話。インドを始め中国など、そんな論調に踊らされている国々ばかりじゃない。 マスコミでここまで論調が偏っているということは、政府の意向、つまりは今や世界一強なれども、中国にその座を脅かされつつあるアメリカの意向・戦略が働いていると見るのが妥当だろう。
読了日:10月15日 著者:孫崎 享
その女アレックス (文春文庫)の感想
『悲しみのイレーヌ』に続いて二作目。 「監禁され、死を目前にした女アレックス――彼女の心に秘められた壮絶な計画とは? 英米ミステリ界を戦慄させた驚愕と慟哭の傑作!」なる出版社の謳い文句に偽りなし。
読了日:10月13日 著者:ピエール ルメートル
脳の冒険―こころ・からだ・社会 好奇心の散歩道 (知的生きかた文庫)の感想
四半世紀ぶり再読。驚くことに、奥付けには刊行年が記載されてない。こんな本は初めて。93年6月に刊行された『脳に映る現代』を再編集改題の上、文庫化と。養老孟司というと、昆虫採集が趣味なのは知る人は知っている。某寺に虫塚を作ったほど。『バカの壁』や『唯脳論』はベストセラー。吾輩も読んだ(書庫に眠ってるか)。
読了日:10月13日 著者:養老 孟司
意識の川をゆく: 脳神経科医が探る「心」の起源の感想
サックス最後の本を再読。遺稿集。フロイトの精神分析医になる前の優れた研究者としての実績、ダーウィンも優れた研究者だったことは、彼らの著書も伝記も読んできた自分には目新しくはなかった。でも、改めて研究者としての着実な歩みを再認識した。サックス自身、幼い頃からの、豊かな前史があることは、素晴らしい自伝「タングステンおじさん」で何度となく確かめてきた。解説はサックスとほぼ同年代の養老孟司の手になる。素っ気ないがそつがない。
読了日:10月11日 著者:オリヴァー・サックス
ホモ・デウス 下: テクノロジーとサピエンスの未来 (河出文庫 ハ 15-3)の感想
ユヴァル・ノア・ハラリ本人が末尾の謝辞で書いているが、ヴィパッサナー瞑想の技法を手ほどきしてくれた恩師サティア・ナラヤン・ゴエンカのお蔭だとか(他にも感謝しているが)。「私が現実をあるがままに見て取り、心とこの世界を前よりよく知るのに役立ってきた」と。集中力と心の平穏と洞察力。
読了日:10月10日 著者:ユヴァル・ノア・ハラリ
カラー版 絵画で読む『失われた時を求めて』 (中公新書 2716)の感想
仕事の合間に楽しんだ。吉川訳『失われた時を求めて』は、リアルタイムで刊行されるごとに読んできた。七年ほど付き合ったことになる。その前に、井上究一郎訳で、一部…全体の三分の一か…を読んだし、鈴木道彦による抄訳版…三(?))のものを読んだ。三度目の正直で、今度こそ全巻読破と、腰を据えて読んできたわけだ。
読了日:10月07日 著者:吉川 一義
ホモ・デウス 上: テクノロジーとサピエンスの未来 (河出文庫 ハ 15-2)の感想
「我々は不死と幸福、神性を目指し、ホモ・デウス(神のヒト)へと自らをアップグレードする。そのとき、格差は想像を絶するものとなる」という主張。これだけだと、下手すると軽薄な内容に思われかねないが、サピエンスならではの能力として、大勢が柔軟に協力することを挙げる。その能力は虚構に支えられていると説く。
読了日:10月05日 著者:ユヴァル・ノア・ハラリ
生物の中の悪魔 「情報」で生命の謎を解くの感想
「本書は、「情報」という概念をキーワードに、情報と物理現象との関係、情報に基づく進化・個体発生、意識の発生といった話題を、さまざまな研究成果とエピソードを通して紹介し、「生命の秘密」を解明しようとするもの」で、
読了日:10月03日 著者:ポール・デイヴィス
目の見えない人は世界をどう見ているのか (光文社新書)の感想
本書を手にしたのは、『目の見えない人は世界をどう見ているのか』という分かりやすい題名にある。表紙画像も面白いが、本書を知ったのは、読書メーターでの情報だったから、表紙の絵は本を手にしてへえーだった。
読了日:10月03日 著者:伊藤 亜紗
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