バンクシーをも呑み込む現実?
← 晴れの休日。バイクを駆って、富山県高岡市にある高岡市美術館での「バンクシーって誰?展」へ。愛の風船との絆? 愛が遠ざかっていく? ハートが近付いて来る? (10/27 19:13)
バイクを大型から小型に乗り換えて二週間。この間、買い物に何度となく使ってきた。今日は往復40キロ余りのミニツーリングを兼ねて、高岡市にある高岡市美術館での「バンクシーって誰?展」へ。
← 「WHO IS BANKSY? バンクシーって誰?展 高岡展」
「WHO IS BANKSY? バンクシーって誰?展 高岡展」 によると、「ストリートで表現を続けるアート界の異端児“バンクシー”。2018年、少女と赤い風船を描いた作品が高額落札されるや、額に仕込まれたシュレッダーで突如裁断されるという事件が瞬く間に世界中で報道され、話題をさらいました。」
← 写真撮影OK。でも、スプレー噴射OKじゃないよ! (奥に立ってスプレーしているのは、セット。10/27 18:42)
バンクシーの正体は依然、謎のままだが、ある写真家が彼の了解を得て、活動する姿を写真に撮り続けたことがある。その写真の何点かが展示されていた。顔にはヒョットコか狐のような仮面。
← 「バンクシーって誰?展」は、猫も来館OKだよ! …猫も杓子も…。なので吾輩もね。 (10/27 18:46)
「WHO IS BANKSY? バンクシーって誰?展 高岡展」 によると、さらに、「日本では、バンクシー作品と思われるネズミの絵が東京で発見され、大手メディアやSNSで拡散されて認知度が上がりました。しかし依然バンクシーは謎に包まれた存在です。」
← ディズニーランドは都会の楼閣? 陳入者はにこやかに排除。(10/27 18:48) 戦争と平和、ハッピーライフとデスエンドは隣り合わせ。
「バンクシー(Banksy)は、イギリスを拠点とする素性不明のアーティスト(路上芸術家)、政治活動家、映画監督。」「バンクシーのドキュメンタリー映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』(2010年)は、2010年のサンダンス映画祭で公開されている」とか(情報は、Wikipediaより)
「バンクシーはかつて落書きを、下層階級の「復讐」、またはより大きくより良い装備をした敵から、権力、領土、そして栄光を奪うことを可能にする「ゲリラ戦争」の一つの形と表現していた」。それが今や映画化されたり、<作品>が展示販売転売されたり。
本人は呆れ果てているだろう…か。資本主義の貪欲さ。
← 天使のような少女の虚ろな眼に映るのは…… (10/27 18:51)
「バンクシーの作品は、反戦、反消費主義、反ファシズム、反帝国主義、反権威主義、アナキズム、ニヒリズム、実存主義など、様々な政治的社会的テーマを扱ってきた。加えて、彼の作品が一般的に批判しているという人間の状態の要素は、欲、貧困、偽善、退屈、絶望、不条理、そして疎外である」(Wikipedia参照)という。
だが、行き過ぎた資本主義の一般大衆の生き血を啜って肥え太る無慈悲なまでの現実は、上記したようにバンクシーをも<娯楽の一つ>として呑み込んでしまう。
文学の世界では、現在吾輩が知る上では一番先鋭な作家であるウエルベックの『セロトニン』が示すように(あるいは過去ではセリーヌの『夜の果ての旅』のように)、絶望の極を描くしかなくなっている。そのギリギリの突端で安易なエスケープの道など示さない、示せないでいる。戦いは過酷さを増すばかりだ。
[画像は、吾輩が会場でスマホ撮影したもの。不鮮明さや構図の半端さは吾輩の腕のせいです。]
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