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2011/11/19

前田普羅のこと(後編)

 上掲のサイトによると、「全国を踏破し、日本の自然の特徴とその美観を説いた志賀重昴(しげたか)の『日本風景論』(明)は、少年時代の普羅に強い印象を残した」ことが、【わずか5分で来富決断】に預かって大きかったという。

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 また、「少年の頃(ころ)から普羅は自然科学に強い関心を持っていた」とのことで、「横浜の記者時代、胴乱を下げ毎月の植物野外採集の会に参加しては、牧野富太郎博士等の指導を受けることが楽しみだった」という興味深い記述も見受けられる。

 かなりの読書家らしかったが、「そのうちの多くは科学書・科学雑誌であったようだ」という。

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前田普羅のこと(前編)

 恥ずかしながら富山出身の身でありながら、前田普羅の存在を知ったのは、つい最近のことである。
 奥野達夫氏から、『青花堂(しょうげどう)』という小冊子(非売品)を贈呈していただいた。その直前に我がサイトが5万ヒットしたばかりだったので、そのお祝いに戴いたような、勝手な受け止め方をつい、したものだった。

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 小生が、前田普羅の存在を認識したのは、実にこの冊子を読んでのことだったのである。

 さて、この「青花堂」という名称だが、これは、版画家の棟方志功が恩義を受けた石崎俊彦氏に呈した堂号である。この小冊子には棟方志功が俳句の雑誌『古志』(昭和22年3月1日発行)に寄せた一文「青花堂先生」が冒頭に載せてある。

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