王子江『天地斎徳 日月同明』を巡って
以前、といっても数年どころではなく、十数年も前のこと、東京書芸館で歌川広重の『東海道五十三次』を買ったことがある。無論、全55枚揃!
まだ、サラリーマン時代で、いろんな思い入れもあってどうしても欲しかったのだ。
日記に書いたことがあるが、ガキの頃、居間の襖や壁にいろんな浮世絵が(あるいは壁の染みや汚れを隠すためだったか)貼ってあったのを今でも思い起こすことが出来る。
写楽の役者、歌麿、鈴木春信の美人画、そして広重。
← 王子江 『天地斎徳 日月同明』 (東京書芸館)
無論、複製である。ガキの小生にも本物ではないと分かる。
それでも、テレビがあり(その前はラジオが鎮座していた)、食事の部屋であり、団欒の空間である茶の間(居間)にそれらが何故か(父の趣味には違いなかろうが)貼ってあるそれらを、CMの間に、あるいは漫画を書くのに飽きてふっと見上げた瞬間にどうしても目に入ることになる。
広重は「蒲原」と「庄野」だった。
もう、それらの画は目に焼きついてしまっている。
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