オースター『ティンブクトゥ』の周辺
夏目漱石は、『吾輩は猫である』といった小説を書いた。
何度か読み返したが、読むたび面白く感じる。
← ポール・オースター著『ティンブクトゥ』(柴田 元幸【訳】 新潮社) 奇妙な題名の「ティンブクトゥ」。それは、飼い主が信じるところの、来世であり、「人が死んだら行く場所」の名。飼い犬が「理解する限りどこかの砂漠の真ん中にあって、ニューヨークからもボルチモアからも遠い、ポーランドからも、一緒に旅を続けるなかで訪れたどの町からも遠いところにある」。
さて、「我輩は犬である」といった類いの小説を書いた人がいるのかどうか、小生は知らない(多分、いるだろう)。
猫の感性や感覚も、恐らくは人間(常人)の想像を超えるものがあるのだろう。
それでも、身近な愛玩動物として、小説的空想を逞しくしてみたくなるのは分かる。
一方、犬だって猫に負けず劣らず我々人間に身近な愛玩動物である。
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