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2009/11/27

『ブラックホール戦争』は決着したのか

 日々、あくせくするだけの生活。
 今日などは、父母ともにそれぞれデイサービスへ。
 なので、二人が帰ってくる四時頃までは、幾分はゆったりできる…はず。
 が、さにあらず、連日のように送られてくる督促状の支払いに銀行その外へ奔走。
 その前に、父母の分やら自分の分の洗濯に案外と時間が取られる。

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→ レオナルド・サスキンド著『ブラックホール戦争  スティーヴン・ホーキングとの20年越しの闘い』(林田陽子/訳 日経BP社)

 二人がいない間に、父母の寝室を掃除。
 寝室だけじゃなく、廊下や玄関も、いつも以上に。
 さぼっていたわけではないが、この数日、表の通りの落葉掃除をやっていなかったので、落葉掃き、今日は燃えるゴミ出しの日なので、数日分のゴミを掻き集めて出す、などなど。


 

 未明までのアルバイトで疲れているので、午前中には少しは寝ておきたかったが、とうとう寝るタイミングを逸して、三十分ほど、うつらうつら。
 そのまま、また買物など。
 正午には昼食のはずが、気がつけば一時前後にやっとカップ麺などで食事。
 食べ終えたら、これまた三日ぶりに銭湯へ。銭湯へ行く途中、オマケまでついた。

 外出は自転車を使うのだが、我が町の交番のお巡りさん、踏み切りを止まらないで通過したのを目撃したとかで、我輩を呼びとめ、とうとう住所や名前、電話番号などを記録されてしまった。自転車の車体番号の照合もされて、まるで不審者扱い。
 どうも、このお巡りさん、我輩を目の敵(かたき)にしているみたい。
 過日も、雨の日、傘を差して自転車を運転していたら、ピーピーと笛を吹かれ、お叱りを受けてしまった。
 人相が悪いから?
 日中に暇そうな顔でうろついているから?
 我輩は忙しそうには見えない?
 それとも、単に生真面目なお巡りさんなのか?

 時間を惜しんで、やっとの思いで銭湯へ行くというのに、汚点を付されてしまったよ。

 そんなこんなでベッドで仮眠を取れたのは、四時半過ぎだった。
 やっと、ベッドで一時間ほど眠る。
 その間に、親戚筋の者が来てくれて、母の介護などしてくれた。
 挨拶したかったけれど、起き上がる元気なし。
 さぞかし、怠慢な奴って思われていることだろう。
 弁解する気も起きない。
 疲れきっている。じっくり休むという時間が少々でも取れるのは、夜の八時過ぎ。
 といっても、夜半過ぎにはアルバイトで出かけるので、その前に三時間…せめて二時間でも眠っておきたいので、机(パソコン)に向かってゆっくりしているように見えて、単に睡眠時間を削っているだけなのである。
 そうでもしないと、自分に向き合う時間が取れないのだ。

 そんな中でもちびりちびりと読書している。
 日に数回、三十分から二時間といった仮眠の時間の際に、寝入る睡眠薬代わりに本を手にする。
 十頁どころか数頁も読まないうちに寝入ってしまうのだが、それでも読書は欠かさないようにしているので、気がつけば、週に一冊ほどは読める。

 冒頭で、「日々、あくせくするだけの生活」と書いたが、せめて心は宇宙へと、稀有壮大にというわけではないが、関心の赴くままに、レオナルド・サスキンド著の『ブラックホール戦争  スティーヴン・ホーキングとの20年越しの闘い』(林田陽子/訳 日経BP社)を読んできて、昨日、読了した。
 面白い本だったので一気に読みきりたかったのだが、十日近くも要した。

「ブラックホール戦争」といっても、今更、ブラックホールが存在するかどうか、という争いではない。

「情報のパラドックス」という問題をめぐって、理論物理学者のレオナルド・サスキンドはスティーヴン・ホーキングと20年以上にわたって論争を続けた。本書はその理論的対決の物語」である。

「情報のパラドックス」とは、ブラックホールに落ち込む粒子の情報は永遠に失われるのかという問題である。ホーキングは一般相対論の立場からその情報は永遠に失われると論じた。それがサスキンドのいう「ブラックホール戦争」の始まりだった」といった本。

 詳しくは、「日経BP書店|商品詳細 - ブラックホール戦争」の内容紹介の項を読んでもらいたい。


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← レオナルド・サスキンド著『宇宙のランドスケープ  宇宙の謎にひも理論が答えを出す』(林田陽子/訳 日経BP社)

 その内容紹介の最後に、「サスキンドは理論的な対決の物語を遊び心たっぷりの読み物に仕上げた。読者を楽しませるための仕掛けが本書にはたくさんちりばめられている。サスキンドは「エネルギーとは何か」「物理学でいう情報とは何か」「情報の保存とは何か」「エントロピーとは何か」といったもっとも基本的なことからていねいに説明しているので、本書を読むのに特別な知識はまったく必要ない。本書の隠れた主題は、物理の面白さを伝えることにある。本書は物理学への賛歌であり、物理の考え方の本当の面白さを心ゆくまで堪能できる一冊だ」とある。
 確かに存分に楽しませてもらったが、小生の理解力の乏しさもあるのだが、「本書を読むのに特別な知識はまったく必要ない」とは必ずしも言えない。

 小生などは、昨年、同じくレオナルド・サスキンド著の『宇宙のランドスケープ  宇宙の謎にひも理論が答えを出す』(林田陽子/訳 日経BP社)を読んでいて、多少の予備知識はあったのだが(この本が面白かったので、最新刊である『ブラックホール戦争』を手に取ったのである!)、それでも理解に困難を感じることがあった。

 しかし、まあ、理解に苦しむ部分は(あっさり)飛び越えて、とにかく面白さに惹かれて読み通した。
 宇宙論も今、激動に渦中にある。
 宇宙像も激変しつつあるのだ。
 事業仕分けで、科学技術予算のことなどが問題になっている。
 宇宙論や数学など、日本の得意分野なのだ。
 本書にも日本人の名前が出てくる。
 否、南米の物理学者など、世界中の人々が研究に鎬(しのぎ)を削っているのである。

 …まあ、それはそれとして、日々の視線の低さと、読書での想念の遊びと自在さ。
 それらを含めて我が日常なのだろう。


関連拙稿:
ジョイス…架空のイメージとの遭遇(序)
『エレガントな宇宙』雑感(付:「『宇宙は自ら進化した』の周辺」)
宇宙の神秘に対する畏敬の念

                             (09/11/27 作)

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コメント

あらあら警官に覚えられてしまった?もっとも指紋とかは登録されていないでしょうから大丈夫ですよ。うちの近くに今度民主党政権で大臣になった人が住んでいまして、大臣ですから警官が24時間いるようになりましてね、家のすぐそばに警官がつねにいるというのも安心していいのかー。宇宙は面白いですね、月にも水があったとか、宇宙は膨脹しているがそのうち破裂するのではないかとかー。けど太陽系についてもわからないことだらけ、宇宙一般については人間の理解はあまりにも及ばないですよね

投稿: oki | 2009/11/28 01:42

oki さん

なんだか、小生、狙い撃ちされたみたいです。
お巡りさん、自転車に乗って小生の後をつけてきたもの。

人相なのかなー?


アインシュタインの宇宙項の数値がかなり厳密なレベルまで測定されているようですね。
宇宙はまだまだ分からないことだらけ。
理解が及ばないかもしれないけれど、知りたいという人間の欲求も計り知れないですね。

投稿: やいっち | 2009/11/28 20:59

うーん、なんか
「困ったちゃん」警官のような
気が....(T_T)

今後とも理不尽なちょっかいを
受けるようでしたら、やっぱり、
警察窓口に苦情をいれたほうが
いいようです。

http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3501837.html
---------------------
ま、しかし、「困ったちゃん」は
自滅するとは思いますが。
はは、人生50年、「世間の目」が
結構あるとわかってきました。
マンションなんかでマナー違反して
いる連中が半年、1年すると
自滅していくのをみていると
実感しますわい!!\(^o^)/


投稿: Kimball | 2009/11/29 09:37

Kimballさん

まあ、大の大人が昼間、暇そうに(?)自転車でうろうろしていて(そんな風に見えるのでしょうね)、挙動不審に感じたのでしょう。

日々、介護や夜中のバイトで忙しくて、やっと時間を作って銭湯へ行くんだ、文句あるか! なんて言いたいところだけど、アホらしくて、不審者結構と開き直りです。

それにしても、小生を追いかけて、銭湯までつけてくるなんて、とんでもない野郎です!

投稿: やいっち | 2009/11/29 21:08

暇そうなのは警官ですよね。
ほとんどの人はまじめに生活しているから警官もすることがないのでしょう。
日中暇そうにっていったって派遣切りやらなにやら、これだけ社会に閉塞感が漂う次代はないですね。
町に失業者があふれている、駅に行けば必ず駅のゴミ箱から新聞や雑誌を拾う人がいる。
切羽詰れば金がない、職業もないから、そういう人は犯罪行為に走るのでしょう。
警官もそういう人を見張っていたほうがよろしい。
しかし閉塞感漂うから宇宙に思いをはせるのはいいですね!
美術話題だと平山郁夫さんがなくなりました。
僕には単なる広報マンとしかみえなかったなあ。

投稿: oki | 2009/12/04 20:52

okiさん

真面目な一般市民は、安い給料で懸命に頑張っている。
小生にしても、生活費の足しにもならない、借金さえ増えなければという程度の収入ですが、とにかく自分なりに頑張っている。
介護も家事も含めて。
でも、うらぶれた(着たきりスズメの)服装で、昼間っから自転車でウロウロしていると怪しいと思うのでしょうね。
でも、銭湯まで後をつけてくるなんて、異常です。


平山郁夫さんの絵、小生には良さは分かりません。
中国など、国際交流に果たした役割は大きかったと思いますが、作品を見ても、それ以上の感銘は受けませんでした。

世の中には名前はそれほど知られなくとも、もっと評価されていい画家や作家や市井の人がいっぱい居るものと思いますね。

投稿: やいっち | 2009/12/10 19:42

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