私的第29回浅草サンバカーニバル(後篇)
→ 以下、リベルダージ以外の各チームの山車の雄姿画像を載せていく。いずれも、浅草寺裏の駐車場(山車置き場)での撮影。昨年のパレードコンテスト結果に関係なく、順不同での掲載。この山車は、「G.R.E.S.ALEGRIA(アレグリア)」のもの。「サンバチームALEGRIAへようこそ」参照。なお、各チームのテーマは、「浅草サンバカーニバル(2009)に向けて - しょせんコンデジ -浅草サンバの画像-」を参照願いたい。
昨年は山車(アプリアーラ)押しチームのリーダーだったが、今年は山車押しの8人のスタッフの一人。
チームのリーダーという大役は小生には重く、代わってもらったのだ。
実際、今年の山車押しのリーダーとなった方は適任だった。場を盛り上げる能のある方だったのだ。
今年からは、山車はアレゴリアが1台だけというルールになり(浅草寺の境内が事情があって昨年までより使えるエリアが狭くなった)、アレゴリアは1台だけ。
なので、結構、目立つ。
そのリーダー役は、小生にはしんどい。
あくまで黒子がいいのだ。
← これは、「G.R.C.E.S. Vermelho e Branco(ヴェルメーリョ イ ブランコ)」のもの。
チームのメンバーの方たちが春先から、それこそカーニバルの直前まで、それぞれに家庭や仕事などで忙しい中、作業場に集まって丹精籠めて作ってくれた衣装も着れる! それが嬉しいってこともある!
衣装を着て、スタンバイ会場から山車の置き場所まで歩いていくと、あちこちから声援の声が掛かる。
我輩たちは、ダンサーでもバテリア陣でも歌手でも(チームのメンバーですら)ないのだが、声が掛かるってのは嬉しいものだ。
衣装を着て、山車の前に立つと、気分は自然、高揚してくる。
山車押しのスタッフといっても、威勢がいいというか、元気な面々の集まりだ。サンバのステップを踏める男性もいるし、声の良く出る若く可愛い女性のスタッフもいる。
その若い女性らは、誰にでも気さくに声を掛け、子どもにも愛敬を振りまき、チームのメンバーに声援(エール)を送る。
傍で見ていて、気分のいいものだ。
あの元気さは眩しい!
→ 「G.R.E.S.SAUDE (サウーヂ)」の山車。
同じスタッフでも、役割の違う女性がいた。
アレゴリア押しではなく、チームの名前を記したプレートを掲げるスタッフ。
その中の一人の若い女性の顔に見覚えがある。
そう、あの「E」のエピソードの女性だ。
今年はダンサーデビューするのかと思っていたのだが(← 余計なお世話か)。
例年だと、アプリアーラでパレードの並びでは、ほぼ先頭(近く)である。
今年は、アレゴリアで、パレードの並びでは最後尾。
なので、パレードのスタート地点で出発のスタンバイをしながら、チームのメンバーが次々にコース入りするその都度、拍手や声援で声を掛ける。
例の元気のいい子の声も一際、響く。
← 同じく、「G.R.E.S.SAUDE (サウーヂ)」の山車。
パレードともなくと、いろんな思わぬトラブルが頻発する。
パレードしていて、アンプの調子が悪かったり、動くはずの機構がうまく作動しなかったり。
出発する前に、浅草寺の境内で、ある大切な出し物の造作物の作業が間に合わなくて、アレゴリアを差し置いて、その手伝いをしたりした。
山車を押す苦労については、これまであれこれ書いたから、この点も略す。
(山車(アレゴリア)は、確かに重たいが、重いのは動かす最初だけで、一旦、動き出すと、数人で押せる。それより、道路のセンターラインに沿って、真っ直ぐに動かすこと、チームのパレード構成に従い、前のダンサーらとの間隔を着かず離れずの距離に保つのが難しい。力も要る。神経も使う。)
→ 「A.E.S ウニドス・ド・ウルバナ」の山車。「名古屋のサンバチーム ウルバナ[A.E.S UNIDOS DO URBANA] 」参照。
あれこれあっても、とにかくパレードコースの出発地点に立つ。
バテリア陣の演奏の音が響き、歌手陣の歌の声が聞こえてくる。
気合の入った掛け声が轟く。
アスファルトの路面が揺れるようだ。
心臓の鼓動と共鳴するようは、不思議な高揚感。ワクワク感。ドラマが始まる、という予感。
これらはサンバの音楽の、比類ない特徴だ。
音楽ということで、ちょっと関連することをメモしておく。
アレゴリア(山車)押しスタッフ募集に応じたら、返事の中で、参加の要項の記述と共に、パレードテーマの曲の歌詞までもが記してあった。
歌詞はブラジル語なのだが、サビの部分について、読みをカタカナで示してあったのだ。
ネットでリベルダージのホームページを開き、歌詞(ブラジル語と日本語)を確かめ、同時に、サビの部分を実際に何度も音声(歌と演奏)で聞いた。
← 何処のチームの山車?
携帯でも聞けるよう、情報(アドレス)を教えて呉れたのだが、容量が制限を越えたとかで、ダウンロードできず、携帯で気軽に何度も曲(サビの部分)を聴く、という目論みはあっさり潰えた。
なので、パソコンで何度もサビの部分をカタカナの歌詞と対照しつつ聴き、耳に馴染ませ、謳う練習を繰り返す。
やはり、テーマ曲が耳馴染みだと楽しいし、チーム(パレード)との一体感を感じることができる。
山車を押しつつ、サビの部分を歌って、楽しかった!
チームのメンバーらも、当然、ダンサーも踊りつつ、あるいはスタッフもスタッフしつつ、口ずさんでいる。
山車のアンプの調子が悪かったのが、実に惜しい。
御陰でアンプが不調で音声(マイクからの演奏や歌)が途切れた瞬間、自分の歌う声が自分で聞こえたりした(他人には聞こえなかったはず)!
全くの予断だが、パレードの半ば頃、タレント(?)のラッキィ池田さんを観客席の前で見かけた。
どうやら、サンバカーニバルパレードを見ながら、沿道からレポートをするという仕事のため、遠くからやってきたらしい。
→ 優勝した「G.R.E.S. 仲見世BARBAROS」の山車。「サンバ ダンス 東京浅草のサンバチーム 仲見世バルバロス」参照。アレゴリア賞をも獲得。
パレードが無事に終わっても、その後に一仕事が待っている。
パレードコースの最終地点から、また、もとの浅草寺の裏の境内に戻す作業である。
パレードの最中は、片側二車線(合計四車線)の道路を一杯に使ってパレードする。
山車の大きさは、動かす支障にはならない。
スムーズ且つ、秩序だって動かすことに神経を払うばかりである。
一方、戻すときは、一般の車の走っている道路の片隅に、山車がギリギリ通るだけの幅をパイロンで区切ってあって、舗道(の柵)とパイロンの間を、食み出すことなく、しかも、舗道の並木の枝葉などに触れることなく、動かして行かないといけない。
一般の方(の車や自転車、並木、人、看板、駐車車両など)にぶつかったりしないよう、細心の注意を払って、パレードの際より大勢のメンバーで移動させるのである。
だから、ある意味、パレードの最中より、大変である。
五時ごろにパレードが終わったが、一旦、パレード終了地点先に確保されている踊り場(係員の誘導があるまで、山車の移動などを待機するエリア)でスタンバイする時間はあるとしても、アレゴリアを押して、最初にあった場所に戻した時点で既に時刻は六時となっていた!
← 「エスコーラ・ヂ・サンバ クルゼイロ・ド・スウル(CRUZEIRO DO SUL)」の山車。
アレゴリア(山車)は、当日のうちに可能な限り、解体する(といっても、制限された時刻までで止めないといけない。翌朝また、解体作業が続くわけである。何ヶ月も掛けて作った立派な山車を一晩で解体する。これもサンバらしい醍醐味(?)なのだ)。
例年は小生も手伝うのだが(昨年も所定の時間まで手伝った)、今年は日帰りということで、失礼させてもらった。
昨年のパレードは、雨に祟られた。
チームによっても違うが、我がチームは雨で散々だった(最後のほうのチーム、つまり、パレードコンテストで上位のチームほど、悪いコンディションでのパレードとなった)。
今年も天気が心配だった。
富山は雨だったが、その雨を齎している低気圧が(前日の予報では)徐々に関東にも架かる、夕方か夜には、関東でも雷雨の恐れがある、だって!
東京では、午前中もお昼も晴れていたし夏らしい暑さだったが、風が出ているし、なんとなく不穏なものを感じさせる大気の感じなのだった。
パレードの予定を早めて欲しい、なんて、切に願ったりした。
が、幸い、夕方どころか、夜になっても全く雨の気配なし。
実際、帰りの列車でも、越後湯沢など、山間(やまあい)のほうでは車窓に雨粒が流れる場面もあったが、富山も晴れていた。
今年も(昨年以上に)パレードの写真は撮らなかった。スタッフしていると、撮影どころではないと諦めている。
境内で山車(アレゴリア)だけは撮った。
ダンサーらの雄姿は、パレードの最中、時折、垣間見える光景を肉眼に収めるだけ。
残念だけど、撮影については、腕に覚えのある方が何人もいるわけで、小生は、曲がりなりにもコースに立って、チームの手伝いが出来たという自己満足感で十分なのである。
→ パレードのスタンバイエリアで出発を待つ光景。小生が浅草寺裏の駐車場以外で撮影した唯一の写真。残念ながら我がチームの光景ではない。
関連拙稿:
「私的第29回浅草サンバカーニバル(前篇)」
「09浅草カーニバルテーマ「アマゾン」の周辺散策」
「私的第27回浅草サンバカーニバル」
「浅草サンバカーニバルへ(3)…水の泡でも夢は夢」
「浅草サンバカーニバルへ(4)…美は細部にあり!」
「「08浅草サンバカーニバル」画像情報」
(09/08/30 作)
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