「対数らせん」の世界へ
岡本綺堂の『半七捕物帳』全六巻を読了し、今、ビューレント・アータレイ著の『モナ・リザと数学―ダ・ヴィンチの芸術と科学』(高木 隆司 佐柳 信男【訳】 (京都)化学同人)を読んでいる。
この本の感想を書くかどうか分からないが、本書で掲げられている画像の数々が面白い。
← ビューレント・アータレイ著『モナ・リザと数学―ダ・ヴィンチの芸術と科学』(高木 隆司 佐柳 信男【訳】 (京都)化学同人)
とりあえず、自然界、あるいは芸術や建築の世界での「対数らせん」の事例をネットで見つけ出して示してみる。
また、茫漠たる物思いをしてみたくなっただけである。
それにしても、改めてダ・ヴィンチの万能の天才ぶりに驚かされている。
本書は、ダ・ヴィンチ・コードを読み解くより、ダ・ヴィンチの営みを逐一追っ駆け分析するほうが遥かに面白いと思い知らされてくれる。
なお、「対数らせん」については、螺旋一般ということになるが、「spiral Haniu files」なる頁がビジュアルでもあり、素人にも分かりやすい。
→ アンモナイト(Ammonoidea) 左=隔壁と連室の様子が分かる切断面。右=殻皮を剥がされ研磨された殻。「古生代シルル紀末期(もしくは[1]、デボン紀中期)から中生代白亜紀末までのおよそ3億5,000万年前後の間を、海洋に広く分布し繁栄した」 (画像や記述共に、「アンモナイト - Wikipedia」より)
← 宇宙から見た台風(平成16年台風第18号) (画像は、「台風 - Wikipedia」より)
→ 銀河系の想像図 (画像は、「銀河系 - Wikipedia」より)
← トーマス・マンゲルソン(THOMAS D. MANGELSEN)作「ドールシープ」(Dall Rams) (画像は、「THOMAS D. MANGELSEN'S Images of Nature」より)
→ バチカン美術館の二重螺旋階段 レオナルド・ダ・ヴィンチの設計。(画像は、「アンモナイト - Wikipedia」より)
著者によると、現代において「対数らせん」を芸術に生かしているのは、彼が知る限り、2例しかないという。
以下は、その一例である。
← フレデリック・ハート(Frederick Hart)作「無から(Ex Nihilo)」 (画像は、「Frederick Hart Ex Nihilo - Washintong National Cathedral」より)
以上は、 ビューレント・アータレイ著の『モナ・リザと数学―ダ・ヴィンチの芸術と科学』(高木 隆司 佐柳 信男【訳】 (京都)化学同人)の中の口絵で、自然界における、あるいは美術や建築における「対数らせん」の事例としてカラー写真が載せられているもの。
他に、ミサイルの落下の描く軌道も、対数らせんの事例として挙げられていたが、適当な写真が見つからなかった。
また、肝心の、「レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿」所収のはずの、「ウシの胚」の画像はネットでは見つけられなかった。
その絵には、上下逆転したウシが隠されているというのだが。
以下は、番外。
渦潮も自然界における対数らせんの事例に入るのでは(あるいは風呂などの栓を抜いたとき、排水される渦なども)?
→ 「鳴門の渦潮」 (画像は、「鳴門の渦潮 - Wikipedia」より)
(09/07/09 作)
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