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2009/06/28

『鯰 イメージとその素顔』は…楽しからずや

鯰 イメージとその素顔』(川那部浩哉/監修 前畑政善/編 宮本真二/編八坂書房)を読了した。
 読了した本やCDの返却、予約していた本の借り出しのついでに、書架をぶらぶら見て回ったら、カラスについての本と並んで、「鯰(ナマズ)」についての本が。

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→ 『鯰 イメージとその素顔』(琵琶湖博物館ポピュラーサイエンスシリーズ 川那部浩哉/監修 前畑政善/編 宮本真二/編 出版社名 八坂書房 出版年月 2008年2月)

 手にとると、表紙にカラー図版が何枚も載っている(掲げた本の表紙画像を参照)。
 正直、それにちょっと騙された。
 騙されたは、大袈裟だが、中には鯰を写した写真が一杯載っているものと、早とちりした。

 パラパラ捲れば、載っていないことは一目瞭然で、そのことに気づかない小生がドジなだけなのだが、しかし、まさか、本文の中に一枚もカラー写真が載っていないとは、想像もしなかった。
 口絵(写真)さえ、一枚もない。

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2009/06/26

ブラジル不思議・探検

 小生は、リベルダージ(G.R.E.S.LIBERDADE)というサンバチームのメンバーである。といっても、加入したばかりだし、実際の活動は何もしていない。なんだかメンバーになったら安心したというのか、フカフカのソファに腰を埋めたようで、動くのも億劫になっているようである。
 まあ、実際には、言い訳になるが目下、家庭の事情もあり、忙しくてメンバーとしての活動に携われないでいるのだ。
 ところで、我がサンバチームは、毎年行われる浅草サンバカーニバルに今年も参加する。優勝の経験もあるし、常に上位に食い込んでいる都内でも、あるいは日本でも有力なチームの一つなのである。
 浅草サンバカーニバルには、数多くのチームが参加するが、パレード行進の際には、それぞれにテーマを持っている。例えば我がチームの昨年のテーマは、「マジック」だった。シルクハットからウサギが現れるように、幻想から愛に満ちた現実が現れる、人生と言う舞台で老いも若きも人生を愉しみ夢を見る、というわけである。
 さて、今年のテーマは、「不思議探検」だとのことである。噂によると、「不思議発見」などのテレビ番組名を合体させたというのだが、小生は決定に至る経緯は知らない。

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2009/06/25

崎谷 満著『DNAでたどる日本人10万年の旅』!

武澤秀一著『マンダラの謎を解く』から日本を想う」で既に触れていた、崎谷 満【著】の『DNAでたどる日本人10万年の旅―多様なヒト・言語・文化はどこから来たのか?』((京都)昭和堂 (2008/01/20 出版))を読了した。

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← 崎谷 満【著】『DNAでたどる日本人10万年の旅―多様なヒト・言語・文化はどこから来たのか?』((京都)昭和堂 (2008/01/20 出版))

 日本列島におけるDNA多様性さを縷々説いてくれている本で、なかなか刺激的な内容だった。
 数々の(自分の中の)常識を心地よく打ち破ってくれた。

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2009/06/24

09浅草カーニバルテーマ「アマゾン」の周辺散策

第29回浅草サンバカーニバル」も、もう間近である:
平成21年8月29日(土)13:30~18:00(予定)

 我がリベルダージ(G.R.E.S.LIBERDADE)の浅草に向けてのパレードテーマは、「アマゾン」だとか。
 さらに、「2009年度 エンヘード  「命の森 アマゾン」」と発表されている。
 エンヘードは、パレードのテーマ曲と思っておいていいだろう。

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→ リベルダージ(G.R.E.S.LIBERDADE)の2009年度チラシ。

[以下、かつて、リベルダージ(G.R.E.S.LIBERDADE)のメンバーだったものとして、勝手な思いを書くだけであり、チームには文責は一切、ない。チームのパレードテーマ「アマゾン」に籠める気持ちや意味合いについては、「G.R.E.S. LIBERDADE---浅草サンバカーニバル:2008年 パレードテーマ---」なる頁などを覗いて確かめてほしい。]

 アマゾンというと、南米であり、ブラジルなどを連想する。

 いきなり、余談だが、小生などは、我が日本の東京には申し訳ないが、2016年のオリンピックは、ブラジル(のリオデジャネイロ)に決まってほしいと、切に願っている。
 パリが圧倒的な支持を集めていると仄聞するが、ブラジル(南米)という国や国民の勢いからしても、そうなるという確信めいた予感を抱いている。

 1万数千年の昔、ベーリング海を渡り、北米を超え、南米に渡った、アメリカ先住民たちの先祖は、十数万年前から数万年前にアフリカを出て、南米大陸の山々や熱帯雨林、巨大な河などに出遭うことで、時間的も空間的にも遠く遥かな先祖の地に再会した思いがあったのではなかろうか。

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2009/06/22

武澤秀一著『マンダラの謎を解く』から日本を想う

 武澤秀一著の『マンダラの謎を解く』(講談社現代新書)を読んだ。
 詳しくは、「マンダラの謎を解く 三次元からのアプローチ」で、これは建築家として活動されているという同氏ならではの、建築面や空間への着眼と無縁ではないようだ。

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→ 武澤秀一著『マンダラの謎を解く 三次元からのアプローチ』(講談社現代新書)

 出版社の「内容紹介」によると、「絵だけがマンダラではない。豊饒な空間認識はインドと中国の宇宙論の出会いから生まれた。石窟寺院の分析から空海の構想まで、建築家が読み解いたコスモロジーの壮大な展開と変容」といった本。
 絵(平面画)のマンダラしか知らない小生には、新鮮な展望を与えてくれる本だった。

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2009/06/18

大和岩雄著『人麻呂伝説』を読む

 大和岩雄著『人麻呂伝説』(白水社)を読んだ。
 つい先日、大和岩雄・著の『新版 古事記成立考』(大和書房)を読了したばかりで、その流れで大和氏の本を手にとったのである。

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→ 大和岩雄著『人麻呂伝説』(白水社)

 大和氏の著書は多数にのぼっており、その中で本書を選んだのは、なんといっても、小生には柿本人麻呂への勝手な思い入れがあるからである。
 詩も読まないし、文学的センスもないのだが、柿本人麻呂の歌には、そんな鈍感な小生にさえ震撼させるような言葉の喚起力が感じられる。

 同氏には、上掲書に関連して、『人麻呂の実像』という著書があるのだが、残念ながら富山の図書館には在庫がない!

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2009/06/16

「数学を育てた天才たち」で知る数学者の人間像

 マイケル・J・ブラッドリー 著『数学を切りひらいた人びと 2 数学を育てた天才たち』(松浦 俊輔 訳 青土社)を読了した。
 図書館で予約して借り出したのだが、何故か、「2」や「3」はあっても、「1」がない。
 内容が図書館での情報では乏しいので、中味のレベルが分からない。
 試しに、「2」を借り出す。

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→ マイケル・J・ブラッドリー 著『数学を切りひらいた人びと 2 数学を育てた天才たち』(松浦 俊輔 訳 青土社)

 図書館のカウンターで本書を受け取り、パラパラと捲ったら、なんだか、初学者向けの雰囲気。
「はじめに」を読んでみると、実際、中高生向きに書きおろされたとある。

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2009/06/14

岡本綺堂『半七捕物帳』がマイブーム

 今、「海辺のカフカ」などの作品で知られる村上春樹さんによる5年ぶりの新作小説、「1Q84(いちきゅうはちよん)」(全2巻)が売れていて、あっという間に百万部を超えたという。

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→ 岡本綺堂著『半七捕物帳(一)』(光文社時代小説文庫) カバーイラストは、岩田専太郎氏の流れを汲む、時代劇の挿絵画家の巨匠の「堂 昌一」である。今は、新装版が出ているが、カバーイラストは、同じく堂 昌一氏の手になる。


 …なのだが、小生、個人的には、岡本綺堂の『半七捕物帳』がマイブームである。
 何故となくノスタルジーというか、回顧的な気分になり、岡本綺堂の世界に触れたくなったのである。
 といっても、まだ、全6巻のうちの(二)に手を出した段階なのだが、今の勢いだと、全巻、読んじゃいそう。

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2009/06/13

県展会場をウロウロしてきました!

 今日は、父母が共にデイサービスに行く日。
 二人を送り出した後、庭掃除や家の中の掃除をするが、昨日、せっせと洗濯したし、父母の部屋を覗いたところ、特に目立った汚れ物は見当たらなかったので、本日は(午前中の)洗濯はなしとなった。
 とにかく午後四時まではフリー!

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← 自転車を駆っての県民会館への途上、富山市の人間には有名な町角にて信号待ち。昭和三十年代(?)の映画のポスターが十枚ほど、掲げてある。

 ひょんなことからネット上で見つけた画家さんが展覧会(富山県美術展)に出品されているという情報はブログで得ていた。

 それが今日までの会期だということも。
 午後になるとまた、どんな用事が出来するか分からないので、午前中に、展覧会鑑賞と図書館へ行くことにした。
 会場は富山県民会館美術館。

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2009/06/11

大和岩雄・著『新版 古事記成立考』を読む

 大和岩雄・著の『新版 古事記成立考』(大和書房)を読了した。
 時間を掻き削るようにして十日ほどを費やして読んだ。じっくり読むに値する本だった。

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→ 大和岩雄・著『新版 古事記成立考』(大和書房)

 本書は、1975年刊の『古事記成立考』、97年の増補改訂版版に続き、34年ぶりに出た、大和 岩雄(おおわ いわお、1928年 - )による、「古事記」成立を巡る論考の集大成であり、決定版とも言うべき書。

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2009/06/09

内田 亮子 著『生命をつなぐ進化のふしぎ』…最後は人間!

 内田 亮子 著の『生命をつなぐ進化のふしぎ  ─生物人類学への招待 』(ちくま新書)を読んだ。
 
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→ 内田 亮子 著『生命をつなぐ進化のふしぎ  ─生物人類学への招待 』(ちくま新書

 連休明けの頃、「足利事件:再鑑定の結果「DNA不一致」…東京高裁に提出 」( 毎日jp(毎日新聞))といったニュースがテレビなどマスコミをにぎわせた。

足利事件(あしかがじけん)とは、1990年5月12日に、栃木県足利市内のパチンコ店の駐車場から女児(4歳)が行方不明になり、翌朝、近くの渡良瀬川の河川敷で遺体となって発見された事件」で、上掲の記事に見られるように、「2009年5月の再鑑定により、犯人として服役していた人物のDNAと、遺留物のDNAが一致しない事が判明し」、今月になって、千葉刑務所より服役中だったにも関わらず、釈放された。
 異例の決定というが、当然の処置なのだろう。

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2009/06/06

アトキンス著『万物を駆動する四つの法則』に撃沈す

  ピーター・アトキンス著の『万物を駆動する四つの法則―科学の基本、熱力学を究める』(斉藤 隆央【訳】 早川書房)を読んだ。

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← ピーター・アトキンス著『万物を駆動する四つの法則―科学の基本、熱力学を究める』(斉藤 隆央【訳】 早川書房)

 小生には、とんでもなく難物の本だった。
 この『万物を駆動する四つの法則』なる本には、「科学の基本、熱力学を究める」といった副題がちゃんと付してある。
 まさに熱力学の本である。
 出版社側の説明にあるように、「名作『ガリレオの指』『エントロピーと秩序』の名匠アトキンスが贈る、珠玉のポピュラー・サイエンス」のはずなのだった。
 小生は、両者共に読んでいて、『エントロピーと秩序』には手こずった記憶がかすかにあるが、特に『ガリレオの指』は、じっくり味わえた、読み応えのある本で、近い将来、再読を期している本である。ポピュラー・サイエンスの本としては、実に傑作だと思う

 そのつもりで予約したのだが。

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2009/06/03

ドラマチック! 「解読!アルキメデス写本」

 リヴィエル・ネッツ/ウィリアム・ノエル著の『解読!アルキメデス写本』(吉田晋治監訳 光文社)を読了した。
 今日(5月30日)付けで刊行されている本に、たまたま行ったら出会えるなんて幸運である。

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→ リヴィエル・ネッツ/ウィリアム・ノエル著『解読!アルキメデス写本 羊皮紙から甦った天才数学者』(吉田晋治監訳 光文社)

 新刊本なのだから、大概、誰かしらが予約している(あとで気が付いたのだが、刊行されたのは昨年。なので、正確には図書館の新入荷本なのだった)。

 よほど、つまらない本か、小さな出版社の本でもないかぎり、なかなかこうした出合いには恵まれない。
 出合いだなんて、大仰な表現をしたが、読んでみて、こんなに面白い本とは全く予想外だったのである。

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