アンヌ・バシュリエ(Anne Bachelier) アリスワールド?
「Anne Bachelier-armchair aquarium [アームチェア・アクアリウム]」という頁で、Anne Bachelierという名の個性的なフランスの画家を見つけた。
「armchair aquarium [アームチェア・アクアリウム]」なるブログは、少なくとも小生のサイトではもう馴染みのサイトになっている(と思う)。
↑ Anne Bachelier 「C'est un matin si calme」 (Oil on Canvas (Diptych) 7” x 19” 2006) (画像は、「Anne Bachelier at CFM Gallery」より)
「Anne Bachelier」についての情報は小生は持ち合わせていない。
なので、ネットが頼り。
そもそも、Anne Bachelierは、日本語ではアンヌ・バシュリエと表記していいのかさえ、分からない。
「Anne Bachelier」なるブログにて、作品(画像)を多く見ることができるし、情報も摂取できる。
あるいは、「Anne Bachelier at CFM Gallery」でも、作品画像を多数、見ることができる。
但し、日本語のサイトではない。
→ Anne Bachelier 「L'Art de la divination」 (Oil on Board (Diptych) 45.75” x 35” 2006) (画像は、「Anne Bachelier at CFM Gallery」より)
「Anne Bachelier」のみをキーワードにネット検索したら、「Anne Bachelier 魔女の鏡 ブログ・ヤプログ!」なる頁が上位に浮上してくる。
「アリス関連画像」と頁の冒頭にある。
なるほど、アリスワールドの画家として(のみなのかどうか、分からないが)、関心を持たれ、惹かれるファンが多い…のかもしれない(断言は避けておく)。
同じ頁には、「Lisbeth Zwergerのような挿絵」ともある。
んん? 「Lisbeth Zwerger」って誰?
まあ、この人物については後日、調べてみることにする。
← Anne Bachelier 「Le Don de la licorne」 (Oil on Canvas 32” x 39.5” 2003) (画像は、「Anne Bachelier at CFM Gallery」より)
小生、アリスワールドにどれほど魅入られるというわけではない。
かといって、嫌いとかいうことはない。
要するに小生は、アリスワールドには鈍感なのだろう。
尤も、「不思議の国のアリス」や「鏡の国のアリス」くらいは読んだが、ここで言うアリスワールドは、男性だとロリコンという風に誤解しがちな世界、だが、似て非なる世界のはずだ。
なんといっても、女性(の一部)が好む妖精の世界、ファンタジーワールドであり、女性として大人になっていく中で、何処か成熟を、大人の女を忌避する純粋嗜好、穢れなき、しかし、だからこそ、妥協の余地のない、それゆえに時に無邪気なまでに残酷でもありえる、世の多くの男どもには(小生も含め)理解不能な世界のように思える。
よって、アリスワールドなんて、言葉は口にしえても実のところ、小生など、何も分かっちゃいないのである。
→ Anne Bachelier 「Tatoo: La Femme secrete」 (Oil on Canvas 59.25” x 59.25” 2003) (画像は、「Anne Bachelier at CFM Gallery」より)
が、怖いというわけではないが、かといって単なる好奇心でも、ロリコン趣味でもなく、その描かれる不可思議な魅力は、画面などから溢れ出ていて、鈍感な小生でさえ、ちょっと危ないやもしれないとしても無辜の魂を保ってはいるかのような、それでいて蠱惑(こわく)的な世界の魅力に、何処か、そう、柱の陰から、あるいはマジックミラー越しに、それとも仮面などを被って、怖いもの見たさ(やっぱり、本能的に怖がっている!)の誘惑に抗し切れずにアリスワールドを覗き見る、垣間見る、瞥見するのである。
← 「The Princess of Wax」の表紙 (画像は、「Anne Bachelier at CFM Gallery」より)
そう、瞥見する。周囲を見渡したら、たまたまその視野の中にアリスワールドも入ったから、一応は見たけど、それを見たくて見たんじゃないとばかりに、チラッと見たら、相手側の目と合わない前に、慌てて目線を逸らしてしまう…。
見たなー、とばかりに追いかけられ食い千切られそう。
ファンタジー的だが、何処かナルシシズムの気味も感じられる。
女性ならともかく、男性がアリスワールドに闖入したら(そもそもそんなことができるとも思えないが)、石の礫(つぶて)で追い出されるか、完全にシカトされるか、まあ、白い目で眺められ、居たたまれなくなって、すごすご立ち去っていくのがせいぜいなのかもしれない。
→ 「Alice's Adventures in Wonderland」の表紙 (画像は、「Anne Bachelier at CFM Gallery」より)
実際、「Anne Bachelier at CFM Gallery」によると:
Metamorphosis, transition, and evolution provide the common threads of the art of Anne Bachelier. The artist captivates her audience with compelling, highly imaginative images that are distinct, unique, inventive and immediately recognizable. Her metaphysical, dream-like fantasies evoke feelings simultaneously powerful, peaceful, and protective. This unique "other" world, untouched by time or place, reminds the viewer of the eternal dance of transformation and regeneration.
鏡の向こう側の世界。時空を超越した世界。
穢れを知らない妖精であり、それでいて夢魔の住人でなければ居たたまれないほどに野蛮なほどに無垢な女の子のみが没入しえる形而上的な純粋空間。
…やはり、小生には理解不能な世界のようだ。
でも、小生なりの夢想と妄想の世界の一端にはそんな世界もあるように思えてならないのも事実である…。
参考:
「Alice Links」
(09/01/06作)
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コメント
素敵な絵ですね。
投稿: ナナ | 2009/01/09 19:00
こういう絵もありだよね。
投稿: やいっち | 2009/01/09 20:45