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2008/12/20

「兼古良一  水彩画の世界へようこそ」!

 ますます切羽詰ったような生活で、記事を一応程度にも纏める余裕がない。本稿に着手して二週間以上も経ったが、半端なまま。
 このまま放置するのも癪だし、勿体無いので、ここらでアップしておく。


兼古良一  水彩画の世界へようこそ」!

31pontavenn

→ 「ポン・タヴェンの夏」(フランス・ブルターニュ地方  F6号) (画像は、「水彩画の世界へようこそ」より。)

 どういう経緯があって出合ったのかは忘れた。
 絵画作品の芸術的評価は小生は知らないし分からない。
 でも、最初に見た作品が、どこか知的で清潔で透明感があるなって感じたので、作品のいくつかを勝手に転載しボンヤリ眺めてみる。

 何かの折、同氏の絵を初めて見たのは、「兼古 良一  水彩画の世界へようこそ」(Painting in Watercolors by  Ryoichi Kaneko)というホームページの表紙の作品だった。
 サブタイトルとして、「ロマンと感動する風景をもとめて」とある。

Nosappu

← 「朝日一番」(根室納沙布岬 M6 日本で一番早く朝日が見られる所) (画像は、「水彩画の世界へようこそ」より。)

作者プロフイル」によると、1935年に札幌市に生まれ、根室市で育ち、絵は秋本 不二春氏に七年間師事して、現在は独立して活動しているとか。
 個展を積極的に開かれているようだ。
 現在、「日本スケッチ画会理事」とのこと。

 あくまでネット上での鑑賞に過ぎないが、細部にやや雑な感じが見受けられるのは、解像度のせい?

 水彩の淡く滲む感じは、好きだ。
 その特性をうまく表現に結び付けられたら、水墨画の比ではない世界が描きえるとも思う。
 が、逆に、滲みや淡さが、雑と受け止められかねない。
 難しいものだと思う。

Norikura

→ 「春の乗鞍高原」(F12 スケッチ アンド スキーの旅だった) (画像は、「水彩画の世界へようこそ」より。)

ロマン と感動する風景をもとめて (私の信条)」という項目が興味深い:

1  透明水彩による 風景画 に徹する             
   元気で動けるうちは、外へ出て旅をして、
   感動する風景を求めて。 
   したがって、当面 人物 静物は描かない                
2  公募展などへの出展はしない、
   公募展の水彩画は、50-100号 不透明水彩が多い、
   透明水彩は 30号位までが限度と思う。               
3  絵の具の白と黒は使わない、透明感のある絵と、
   紙の白さを如何にして活かすかに掛ける。
4  ペン 筆 は毎日持つ             
5  良い絵を多く観る、
   しかしあくまでも客観的に観て、自分を失わない。                                
6   2年に一回は個展を開くことにより、
   多くの人に絵を見て貰い、
   またグループ展にも積極的に参加、
   水彩画の普及、発展に努めたい。 

31nisiizufuji

← 「西伊豆の富士」(三津浜あたり F4号) (画像は、「水彩画の世界へようこそ」より。)

私の信条」の中の、「絵の具の白と黒は使わない、透明感のある絵と、紙の白さを如何にして活かすかに掛ける」とか、「元気で動けるうちは、外へ出て旅をして(略)当面 人物 静物は描かない」といったポリシーは興味深い。
 外で人物(風景の中の人)を描くとか、木になる果実を描くとか、庭や山野の花々を描くとかは、ポリシーに反する? なんて突っこみは野暮だろう…か。

 あるいは、「紙の白さを如何にして活かすか」というが、どんな紙を使っているのか、ホームページ(の画像)からは識別できない。
 水彩紙には、ラングトンとかボッキンフォードとか、いろいろあるようだし。
 まあ、実物を見れば分かるのだろうが。

 また、信条には、「透明水彩は 30号位までが限度と思う」とある。
 その如何については、小生は今の所、意見がない。
 ただ、号(絵の大きさ)について、初歩的な勉強はしておきたい。

Hayamahiro

→ 「葉山遠望」 (披露山公園より  F6号 秋の陽射しを受けて何艘ものヨットが浮かぶ) (画像は、「水彩画の世界へようこそ」より。)

絵のサイズ・キャンバスの大きさ」などによると、絵画のサイズはF・P・M・Sなどがあるという:

 
Fは人物型 Figure
Pは風景型 Paysage
Mは海景型 Marine
Sは正方形 Square

 1号だと、大よそ葉書サイズが目安かもしれない。

 兼古良一氏は、「F」パターンでのサイズ表記されている。
 つまり、人物型(Figure)である。
 当面、風景画を主に、とされているのに、何故、「P]パターンではないのか、なんていうのは、つまらない疑問か。
 この辺りのことは、絵の専門家に説明してもらいたいものだ。

 …どんな絵もそうだろうが、水彩画ほど、ネット画像(写真)と実物を見た際の印象の違う表現世界はないような気がする。
 いつか実物を見る機会に恵まれたいものだ。

                   (08/12/02着手 08/12/20加筆)

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コメント

こんばんは。お気に入りサイトにナナ’ログ?
ありがとうございます。私もマイ・リンクに壷中水明庵様を登録しました。今後ともよろしくお願いします。

投稿: ナナ | 2008/12/21 20:52

ナナさん

お互い、楽しく、ブログ、続けたいものです。
これからもよろしく!

投稿: やいっち | 2008/12/22 00:55

「兼古 良一水彩画の世界へようこそ」
を紹介頂き有難うございます。

私の個展は来年の10月に横浜関内のギャラリーで予定していますが、私の所属する
日本スケッチ画会展が、今年9月21日~
27日まで京橋二丁目のギャラリーくぼた
で行います。メンバーは65名で一人3点程
出展します。旅先でスケッチできる4号の小さい絵ですが、この種水彩画が今注目をあつめています。毎年4,000名程の来場者があり、混雑していますが一度覗いてみてください。

投稿: 兼古 良一 | 2009/08/15 10:44

兼古 良一さん

作者の方にコメントを頂き、恐縮しています。

この小文を書いた頃はまだ東京在住だったのですが、現在は富山に帰郷しています。

絵の素人で、あれこれ好き勝手なことを書いてますが、(あくまでネット上で見て)気に入ったので、採り上げさせてもらいました。
いつか、実物と対面したいものです。

投稿: やいっち | 2009/08/16 09:34

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