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2007/02/05

サンバ(ブラジル)関連用語解説

[以下の用語解説を参照する前に、別頁末尾に示した注意事項を一読願えればと思います。]


あ行

アウト auto:ダンス、歌、寓意的キャラクターなどを含んだ民衆音楽劇の形式。プロによって演じられることが多い。その起源は中世ポルトガルにまで遡る。イエズス会士が布教を目的に宗教的アウトを導入したが、後に地元風のテーマや音楽が取り入れられた。例としてはブンバ・メウ・ボイやシェガンサなどがある。12月から1月にかけて行われる。

アオ・ヴィーヴォ ao vivo:ライブ・パフォーマンスのこと。

アカウント acalanto:ポルトガルから伝わった子守歌のこと。

アゴゴー agogo:大きさの違うふたつのベルがついた楽器。スティックで叩く。

アシェー axeヨルバ語で「生命力」「ポジティブ・エナジー(善なるエネルギー)」といった意味を持つ言葉。またサンバ・ヘギなどアフロ・バイーアの音楽スタイルのこともさす。

アタバーキ atabaque:円錐形をした一枚皮の太鼓の総称。手で叩き、キューバのコンガに近い。

アバネーラ habanera: キューバの歌とダンス。ゆっくりとした2拍子の音楽。

アピート apito:ホイッスル全般を指すが、とくにエスコーラ・ヂ・サンバではバテリーアの隊長がこれを使う。

アフォシェー afoxe:カンドンブレーの儀式から派生した音楽や舞踏を行うカーニヴァル・グループのこと。またはそのアフォシェーが演奏する音楽。

アフォシェー afoxe:フクベのまわりに糸をめぐらしてビーズをつけた楽器。

アフロ・サンバ afro-samba:カンドンブレーの音楽的要素が含まれるサンバのこと。

アボイオ aboio:牛を呼ぶためにセルタォンのカウボーイたちが歌った歌のこと(通常、歌詞はない)。

アーラ ala:カーニヴァルのパレードの時、エスコーラ・ヂ・サンバを分ける小グループのこと。「班」や「連」のようなもの。

▲アーラ・ダス・バイアーナス Ala das Baianas:サンバを創ったアフリカ系ブラジル人のルーツであるブラジルのバイーア地方に敬意を表して、この名がついています。
 エスコーラの中で貢献のあった女性ばかりで構成され、大変名誉あるポジションとされます。
スカートを大きく膨らませたドレスとグルグルと回る動きが特徴です。このドレスは、バイーアの地方色を濃く出した衣装でもあります。
 また、規定人数に満たなかったり、男性が混じっていたりすると減点対象となります。

▲ア-ラ・ダス・クリアンサス Ala das Criancas:子供だけで構成されたアーラ。未来のエスコーラを支える重要なポジションとして、非常に大切にされています。

アラーミ arame:ビリンバウのヴェルガ(弓の部分)に張られるワイアーのこと。

▲アレゴリア Alegoria:テーマはいくつかの章にわかれて表現されますが、それぞれの章のクライマックスを飾るのがアレゴリアです。
 アレゴリアとは、日本語だと"山車"が一番近いでしょう。装飾を施した山車を、車で引いたり人力で押したりします。
 ブラジルでは、パレードの最初に登場する、一番派手なアレゴリアのことをアブリ・アーラといい、各エスコーラとも一番ちからを入れ、たくさんお金をかけ、装飾や仕掛けに凝ります。
 また、アレゴリアに乗っている人のうち、メインの人を"ジスタキ(=目立つこと)"、その他の人を"コンポジソン"といいます。

イジェシャー ijexa:アフォシェーの音楽のリズム。またはヨルバ族に属するサブグループの名称。

ヴァネラォン vanerao(vaneirao):ブラジル南部に残るアコーディオン音楽。

ヴィオーラ viola:ギターに似た弦楽器。弦の数は5、7、8、10、12、14本と地方によって異なる。

ヴィオラォン violao:ギター。

ヴィオリーノ violino:ヴァイオリン。

ヴィオレイロ violeiro:ギタリストのこと。とくにギターやヴィオーラを弾いて即興の曲などを歌うトロバドールを指す。

ヴィラーダ virada:演奏中パーカッションのパターンを変えること。

▲ヴェーリャ・グァルダ Velha Guarda:そのエスコーラに貢献してきた人々、功労者です。年配の人がほとんどで、白やチームカラーのスーツ姿でパレードの最後を歩いたり山車に乗ったりしています。

ヴェルガ verga:ビリンバウの弓の部分のこと。

ウンビガーダ umbigada:ルンドゥー、サンバ、その他のアフロ・ブラジルのダンスにある所作で、踊り手が相手をダンスに誘うためにへそをくっつけあうもの。

エスコーラ・ヂ・サンバ escola de samba:カーニヴァルで行なうサンバ・パレードを組織する団体。「サンバ学校」の意だが、ふつう他にも多くの社会活動を行なっており、地域のコミュニティー・センターの役目も果たしている。多くは低所得者の住む地域にある。

☆エスケンタ Esquenta :パレードの前に演奏され、昔のエンヘードや、お決まりの曲・フレーズ。

エントルード entrudo:非常に野蛮なスタイルのカーニヴァルで、もともとはポルトガルのものだったが、ブラジルに伝わり19世紀後半まで続いた。

エンヘード enredo:テーマのこと。
(☆パレードのテーマ。毎年趣向を凝らしたテーマが考えられる。原則としてブラジルに関係するもの。日本ではサンバ・ジ・エンヘードを単に「エンヘード」と略して呼ぶことが多い。)

☆エンサイオ Ensaio :エスコーラ・ジ・サンバの練習。ブラジルではそれぞれのエスコーラが専用の会場を持ち、そこで行われている。新聞などに情報が載っているので行きたい時はそれをチェック。日本のエスコーラも毎週日曜などにやっていることが多く、初めての人でも優しく迎えてくれるので浅草サンバカーニバルに出たい、サンバをやってみたいと思う人は気軽に連絡を取ってみてください。

オリシャー orixa:アフロ・ブラジルの宗教で神のこと。


か行

カイシャ caixa:スネア・ドラム。

カヴァキーニョ cavaquinho:ウクレレに似た4弦の楽器。フレットは17あり、ふつうDGBDに調弦される。

カシシ caxixi:カポネイラで使われる小さめのシェーカーで、小枝を編んだかごに種子や小石が入れてある。

カシャンブー caxambu:太鼓と手拍子がつくアフロ・ブラジル系の歌と舞踏。または、それに使われる太鼓のこと。

▲歌手と弦楽器 Puxador,、Cantora、Cavaquinho,、Viola:歌手はテーマ曲を歌い、観客にメッセージを伝えます。メイン歌手のことを特にプシャドール(Puxador)といい、歌いながら掛け声を入れ、パレードの士気を鼓舞します。
4本の弦が張られたカヴァキーニョというブラジル特有の弦楽器やギターも、ともに演奏を盛り上げます。

カテレテー caterete:インディオ起源と思われる地方舞踏で、歌手とヴィオーラの伴奏で男女が踊る。

カバッサ cabaca:ビリンバウの一部で、片方に穴が空いているフクベ。

カポエイラ capoeira:アンゴラから来たバントゥー族奴隷によって伝えられたアフリカの武術。歌とビリンバウ、バンデイロなどの楽器の演奏とともに行なわれる。

カポエイリスタ capoeirista:カポエイラを実演する人。

カリオカ carioca:リオ・デ・ジャネイロの町の人。またはもの。リオっ子。

カルナヴァル carnaval:カーニヴァル。おもにカトリック国でさかんな、灰の日曜日前の4日間に祝われる祭り。あめりかではマルディグラと呼ばれる。
(☆英語ではcarnival。日本語ではカーニバル。本来は謝肉祭。)

★カルナバレスコ Carnavalesco:各エスコーラのパレードはストーリーを持っており、カルナバレスコは舞台監督、演出家、台本作家の役目。パレードのテーマ、構成、配置、衣装を担当。

★カーロ・アレゴリコ Carro Alegorico:テーマをモチーフにした飾り付けをした山車。
(▲アレゴリアの項へ)

ガンザー ganza:鉄製のシェーカー。1連や3連と複数のシェーカーがつながったものもある。また木製や鉄製の枠に小型のシンバルをつけたパーカッション楽器もガンザーと呼ばれる。

カンタドール cactador:北東部、中央ブラジルのトルバドール。即興、または記憶している古い歌を歌う。

カント canto:歌のこと。

カントリーア cantoria:歌うこと。またはデザフィーオをすること。

ギターラ guitara:エレクトリック・ギター。

クイーカ cuica:太鼓の皮とつながる細い棒を、濡れた布で摩擦して音を出すパーカッション楽器。うなったり泣いたりするような音をだす。

コジーニャ cozinha:ベース、ドラム、様々なパーカッションなどが一緒になったもの。リズムのミックス。

☆コミサォン・ジ・フレンチ Comissão de frente :パレードの先頭を行く8人以上15人以下のアーラ。先頭ということもあり、観客の心を掴む表現力が重要。
(▲直訳は、"先頭委員"。ページェントの司会役でもあり、進行を促すと同時に審査員や観客に自分達のエスコーラを印象付け、優勝へのお膳立てをする役割です。
高度な振付けの熟練とともに品位が要求されます。)

コンジュント conjunto:楽団のこと。

★コンポジトール Compositor:エスコーラ・デ・サンバ学校専属の作曲家達。カルナバレスコが設定したテーマに従い、作曲を担当する。毎年新しく作曲された曲の中から選択してテーマ曲が生まれる。
(▲ブラジルだと「各エスコーラに20~30名ほどいます」とか。)


さ行

サウダーヂ saudade:「郷愁」をあらわすブラジル独特の表現。誰かや何かをなつかしむ気持ちのこと。

ザブンバ zabumba:ブラジル北東部の音楽で使うバス・ドラム。

サンバ samba:ブラジルで最も有名な歌とダンス。4分の2拍子を基本に複雑にリズムが絡み合い、シンコペーションの効いたメロディーや伴奏が特徴。

サンバ・エンヘード samba-enredo:カーニヴァルでエスコーラ・ヂ・サンバが演奏するテーマに基づいたサンバ。

サンバ・カンサォン samba=cancao:サンバの一種だが、ゆっくりと落ち着いた雰囲気を持ち、リズムよりメロディーや歌詞が大事にされるスタイル。

サンバ・ヂ・ガフィエイラ samba de gafieira:ダンス・ホールで演奏されるサンバ。ふつうインストゥルメンタルで、アメリカのビッグ・バンド・ジャズ風のホーン・セレクションのアレンジが入ったりする。

サンバ・ヂ・ホーダ samba de roda:バトゥカーダや手拍子で踊るサークル・ダンス用のサンバ。

サンバネージョ sambanejo:セルタネージャのヒット曲をサンバのリズムに乗せて演奏するサンバランソ音楽のくだけた言い方。

サンバ・ヘギ samba=reggae:1980年代、サルヴァドールで生まれたサンバとレゲエをミックスしたスタイル。

サンビスタ sambista:サンバの作曲、演奏、ダンスをほとんど一人でこなしてしまうような人のこと。サンバの達人。

シキシキ xique-xique:サボテンの一種で作ったショカーリョ(シェーカー)の仲間。

☆ジスフィーレ Desfile :ポルトガル語でパレードのこと。一つのエスコーラにつき、だいたい3000人~5000人が参加する。コンテスト形式になっており、10項目の厳密な審査基準の他にも人数規程、制限時間や禁止事項が設けられている。
破ったりすると減点なのでこのときばかりはブラジル人でもみんな真剣。さらに制限時間をオーバーしないようにパレードの最後はみんな早足。

ショカーリョ chocalho(xacalho):木製または鉄製のシェーカーで、二つの円錐が根元でくっついた形をしている。

ショーロ choro:19世紀、リオで生まれたインストゥルメンタル音楽。即興を入れた緩急自在なテンポや屈折したメロディーなどが特徴。

☆ジレトール Diretor :Directorと同じ意味に取れるが、ジレトールと言えば主にバテリアの指揮者。何百人もが叩く音をまとめる必要があるので基本的には全部の楽器ができなくてはならない。また、本場は相当厳しいようで、エンサイオで音を外したりすると凄く怒られる(殴られる)。その代わり偉大なジレトールは尊敬を一身に集める。

★ジレトリア・デ・アルモニア(ヂレットール・ヂ・アルモニーア) Diretoria de Harmonia:グループ全体の総監督、元はパーカッションのリズムを総括する立場であった。エスコーラ・デ・サンバ(サンバ学校)の年間スケジュールを決める。
(▲「年間スケジュールを決める重要な責任を持ってい」るという。)

★ジレトリア・デ・バッテリア Diretoria de Bateria:打楽器部門の監督、打楽器奏者の構成と調整担当。
(▲「数人いて、メストレ・ダ・バテリアの補佐を」する。)
スルド surdo:サンバで使われる太鼓で、エスコーラ・ヂ・サンバのバテリーアで低音部を受け持つ楽器。ヴェルヴェット玉のついたスティックで叩き、3種類のものがある。

セレスタ seresta:セレナーデのこと。

ソン som:「音」のこと。


た行

タロル tarol:2枚皮の底の浅い太鼓で、胴体底部にストラップがついていて、2本のスティックで演奏する。

タンゴ tango:20世紀にアルゼンチンで生まれたダンスと歌のスタイル。リズム的にはキューバのアバネーラやアルゼンチンのミロンガから派生した。

ダンサ danca:ダンスのこと。

タンタン tan-tan:アタバーキに似た底の深い太鼓で、パゴーヂでスルドの代わりに使われる。

タンボール tambor:太鼓。

タンボリン tamborim:シンバルがついていない小型のタンバリンで、スティックで叩く。

ヂレットール・ヂ・アルモニーア(ジレトリア・デ・アルモニア) Diretoria de Harmonia:チーム全体のまとめ役(ハーモニーの監督)。通常、各アーラごとのリーダーについてはヂレットールと呼称される。

★ディスタッケス Destaques:テーマにそった衣装をつけた物語の踊り子達

デスフィーレ desfile:カーニヴァルのパレードのこと。

トッキ toque:リズムあるいはテンポのこと。とくにカポエイラでのビリンバウのリズムのことをいう。

は行

バイーア Bahia:ブラジル北東部にある州の名前。州都サルヴァドールのことも「バイーア」と呼ばれることがある。

★バイアーナ Bahiana:バイア地方の民族衣装で踊る人たち。参加者のほとんどがお年よりであるため、暑さとその衣装の重さで本番中に倒れる人もいるほど。大きなスカートでクルクルと回転し、大変きれい。
(→ アーラ・ダス・バイアーナスの項)

バイショ baixo:ベース。

☆ハイーニャ・ダ・バテリア Rainha da Bateria :バテリアの女王。バテリアの前で踊る。相当美人揃いで、それもそのはず、厳しいオーディションに勝ち抜かないとなれない。芸能人がなることも多いそうな。
(▲「直訳すると"バテリアの女王"ですが、バテリアメンバーの中から選ばれるわけではありません。ダンサーの中から選ばれます。また、ポルタバンデイラやメストリサラなどとともに、名誉なポジションとされています。」もっと詳しくはリンク先へ!)

パウリスタ Paulista:サンパウロ州の人。またはもの。

バキータ baqueta:ビリンバウに張られたワイアーを叩く細いスティックのこと。

パシスタ Passista:複雑なサンバ・ステップを踏める名人。
(★仮装衣装を身につけ多数の人が隊列を組んで踊る踊り子。その数は一千人を超えることはざらである。)
(▲「「サンバのダンサー」というと、露出度の高い衣装を着て羽根を背負った姿のイメージが強いですよね。しかし実際には、パレード全体で1000人以上いる踊り手の中で、あの姿のダンサーはほんの少人数。それがパシスタです。
また、パレードの中で唯一、その年のテーマにかかわりなくサンバそのものを表現する存在です。」)

バテリーア bateria:エスコーラ・ヂ・サンバの太鼓、あるいは太鼓とパーカッションを含めた集団をさす。
(★サンバの心臓部であたる打楽器隊のこと。最低200名以上の構成が義務付けられほとんどのチームが300名から350名で演奏している。1年かけて晴れの舞台に向けて練習が行われる。)

バトゥカーダ(バツカーダ) btucada:様々な種類のパーカッション楽器を使って演奏されるサンバ。
(☆打楽器隊の演奏。ただのインストではなく、複雑なリズムを組み合わせた圧倒的な音圧、究極のテンション。サンバの楽器を使ってやるセッションもバツカーダ。)

バランソ balanco:スウィング。

バンダ banda:カーニヴァルの期間中とくにマルシャを演奏する集団のこと。祭りを盛り上げるために路上で演奏するグループを総称する場合もある。

パンデイロ pandeiro:パーカッション楽器。タンボリンに似た形だが、シンバルがついている。西洋楽器でいうタンバリン。

ピファノ pifano:横笛。

ビリンバウ berimbau:木製の弓に鉄のワイアーを張った楽器で、反響させるためにフクベが付属する。バイーアでポピュラーな楽器で、とくにカポエイラの伴奏として使われる。

ファド fado:ギターの伴奏で歌われるメランコリックなバラードでルンドゥーから派生した。一部の学者は、もともとブラジルで生まれたものがポルトガルに伝わって発達したと考えている。

▲ファンタジア Fantasia:衣装。綺麗で豪華でありさえすれば良いなどというものではありません。衣装のひとつひとつも、テーマを表現するための手段です。よって、そのテーマによって、コミカルな衣装、恐ろしげな衣装、など様々なものが出てきます。

フォーファ fofa:18世紀、ポルトガルの官能的な舞踏。

フォホー forro:北東部のダンス音楽のスタイル、およびそのダンスのこと。バイアォンの一種としてこの言葉を使う者もいる。


☆プシャドール Puxador :エンヘードの歌い手であり、掛け声で何千人、観客を入れて何万人もの人を引っ張っていく(puxaは引っ張るの意味)役目。intêrpreteとも言う。

プラートス pratos:シンバル。

フリジデイラ frigideira:フライパン型のパーカッション楽器。スティックで叩く。

プレート preto:「黒」あるいは黒人のこと。

ブンバ・メウ・ボイ bumba-meu-boi:ポルトガル起源で、その後ブラジル的要素も入れられた、プロたちによるダンス(アウト)。雄牛の死と再生をテーマとしたもので、華麗な衣装と振り付けで演じられる。

ブロコ bloco:カーニヴァルでパレードする集団のこと。

ブロコ・ヂ・エンヘード bloco de enredo:エスコーラ・ヂ・サンバのような構成の小規模カーニヴァル・グループ。

ヘピーキ(ヘピニキ) repiniqui(repiniqui):サンバで使われる2枚皮の太鼓。

ヘコヘコ reco-reco:刻み目を棒でこすって音を出すパーカッション楽器。竹または金属棒のものがある。

ボイ・ブンバ boi-bumba:ブンバ・メウ・ボイの一種でアマゾン地方に残る。

ボイ・ヂ・ママォン boi-de-mamao:ブンバ・メウ・ボイの一種でブラジル南部に残る。

ボイ・スルビー boi-surbi:ブンバ・メウ・ボイの一種でセアラー州に残る。

ボサノヴァ bossa nova:1950年代後期にリオで生まれた音楽で、リズム的にはシンコペーションを高度に取り入れたもので、ふつうそれに歌がつく。またハーモニー的にはクール・ジャズやクラシック音楽の影響を受けている。

ポルカ polka:1830年ごろ、ボヘミアで生まれたダンス音楽。4分の2拍子でテンポが非常に速い。

ポルタ・バンデイラ porta bandeira:パレードでエスコーラ・ヂ・サンバの団旗を持って踊る女性。

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→ ポルタ・バンデイラと メストリ・サラ(06年「新浦安パレード」より)

▲ポルタ・バンデイラと メストリ・サラ Porta-Bandeira e Mestre-Sala:エスコーラ(チーム)の象徴である旗を持つ、たいへんに名誉ある重要なポジションです。2人で1組で、ポルタ・バンデイラが女性、メストリ・サラが男性。
 踊りはもちろんですが、品性・演技力・優雅さ・息の合ったコンビネーションなど、すべてに高度なものが求められます。宮廷風の豪華な衣装を着ていて、その豪華さにはチームの力を誇示する意味もあるので各エスコーラとも贅を尽くしています。その重さたるや女性の衣装は10kgを軽く超えることも。
 また、子供だけの編成をmirims(ミリンズ=小さい)といいます。

ボレロ bolero:キューバ生まれの歌で、ゆっくりとした感傷的なスタイルとして国際的に定着した。ロマンティックなバラード。

ボンボ(ブンボ) bombo(bumbo):最も大きなブラジルのバス・ドラム。


ま行

マクレレー maculele:アフロ・ブラジルの戦いの踊り。棒を用いる。

マラカ maraca:フクベの殻に乾いた種子または小石などを入れた楽器。インディオがよく使用した。

☆マラバリスタ Malabarista :アーラとは別に踊る男性のソロダンサー。恐ろしい足使いを見せ、パンデイロを指先で回転させたり、上空高くまで上げたり、熟練の技を見せる。ジャグリングのようだと思ったら語源はまさにその通りで、ジャグラーから取られている。

マランドロ malandro:女性に貢がせたり、賭博や詐欺まがいのことで生計を立てる男。ごろつき、やくざ者。

マルテーロ martelo:北東部にある詩の形式で、各行10音節で、6行から10行が連(スタンザ)となっている。

マレット:鍵盤打楽器等を演奏する際に用いられる撥(ばち)のこと。サンバの場合、スルド(Surdo)を叩く頭が丸くなった撥(ばち)を言う(場合が多い?)。

▲メストレ・ダ・バテリア Mestre da Bateria:打楽器部門の総監督。300人ほどからなる打楽器隊の指導および構成と調整を行います。


メストリ・サーラ mestre-sala:エスコーラ・ヂ・サンバのパレードで、ポルタ・バンデイラをエスコートする祭りの引き立て役の男性。

モーホ morro:「丘」という意味だが、貧しい階層の人々の住むリオの町を取り巻く丘のことをさす。

ら行

ランバーダ lambada:カリンボーや、メレンゲなどカリビアン・スタイルの混ざった音楽。シンコペーションの効いた4分の2拍子の音楽。メレンゲ、マシーシ、フォホーの要素が入ったとてもセクシーなダンスがつく。

★リチミスタ Ritimistas:テーマ曲を歌う歌手たち、約3名。

[この「サンバ(ブラジル)関連用語解説」]は作成中のものです。間違い・勘違いの指摘やその他関連情報などを常時、求めています。関連する画像についても、随時、掲げていくつもりでいます。 (07/02/05 再掲時追記)]

 クリス・マッガワン/ヒカルド・ペサーニャ著『ブラジリアン・サウンド―サンバ、ボサノヴァ、MPB ブラジル音楽のすべて』(武者小路 実昭/雨海 弘美訳、シンコーミュージック)からサンバやブラジル関連用語の一部を転記させてもらった。
 さすがに全部というのは気が引ける。

145428621

 また、但し、ブラジル語表記についてはアクセント記号表示が一部、正確に示せていないことに注意を喚起しておく。表記に付いては、参考程度に留めておくのが無難だろう。
 楽器については、「A ARTE BRASILEIRA -楽器の紹介-」が画像も載っており、とても参考になる。
 また、「ブラジル情報サイト - ブラジルオンボードBrazilonboard - ptotur_lado カーニバルを楽しむための豆知識」などを参照させてもらっている(★の項)。ブラジルのカーニバルの基礎知識が得られる。
FAQ Glossary um brasil」も参照させていただきました(☆の項)。サイト主の方の思い入れがあって、読んでいて楽しい。ホームページは、「カーニバルとブラジル um brasil」。
 我がリベルダージの「G.R.E.S. LIBERDADE---ブラジルのカーニバル:サンバカーニバル--- 構成要素」も、是非、参考にして欲しい(▲の項)。

REMOワールドパーカッション」もいいね。

 楽器を買うなら、「マルメラアダ」へ。
 タンガを買うなら、「Fantasia de Samba」へ。

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コメント

こんにちは~

先日、東京青山劇場でのリサイタルで
秋川雅史さんが"ブラジル”を歌ったのですが、
あの言葉はポルトガル語、なんですか。
それともスペイン語?
教えてください。

投稿: ドルチェ | 2007/11/09 09:20

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