2007年リベルダージ New Year Party (4)
[本稿は、「2007年リベルダージ New Year Party (3)」に続き、プログラムに従い、順番に画像で出演チームを紹介していく。]
新年会の出し物の数々を見ていて、今年も幾つか印象に残る演技や人がいた。
といっても、昨年は不貞寝(?)していて観ていないので、新年会に来たのは、二年ぶりの三回目である。
→ バビロン・ウィズ・ベイビーライオン
念のために断っておくが(断る必要もなく明らかだろうけれど)、小生はサンバに限らずダンスにも音楽にも演奏の質の上下も分からない人間である。サンバパレードも、メンバーの一人でありながら、敢えてギャラリーの一人として、沿道から勝手に応援し、カメラ小僧(中年)している。
← バビロン・ウィズ・ベイビーライオン
以下は、そういったド素人の勝手気ままな感想に過ぎない。
小生は、サンバを音楽や演奏、舞踏などの専門家として批評するのではなく、ぶらりとやってきた者が好奇心であくまで感性と直感で楽しむというスタンスを保っておきたいのである。
小生が今年の新年会で特に印象に残った一番の演技(舞踏)の一つは、バビロン・ウィズ・ベイビーライオンによるベリーダンスショーだった。
(これは未確認情報なのだが、F.E.BABYLONのホームページは、「F.E.BABYLON」?)
→ バビロン・ウィズ・ベイビーライオン
中東の民族舞踊ベリーダンスは、女性らしさを優雅且つ華麗に引き立たせるのが特徴だとか。
観る男たちの側からすると、女性の肢体を堪能(さらにそれ以上の目論見も)するという目的があったのだろうが、踊る女性たちにすれば自らを最大限にアピールするという目的、ついには表現すること自体の喜びを発散していのだろう。
← バビロン・ウィズ・ベイビーライオン
そのショー自体が楽しかった。なにしろ、テレビなどでは別にして、生でのベリーダンスショーを見るのは初めて。優雅で流麗で艶冶(えんや)!
腰を中心にした艶かしい動き。目の表情。手の仕草。しっかり確認はできなかったが、裸足(素足なのだろうか)。
あれこれ書きたいことはあるが、例えば、踊り手の一人の踊りに目を奪われたので、今回はその点に触れてみる。
否、踊りではないのかもしれない。
ベリーダンスという踊りの流れの中で、一瞬、決めのポーズを取る。
その決めのポーズで決まった! と感じさせるものがあったのである。
→ バビロン・ウィズ・ベイビーライオン
ベリーダンスやサンバに限らず、どんな踊りにだって、<動>ばかりで構成されているわけではない。<静>の瞬間もある。
それぞれに特徴的な華麗な衣装、目や顔の表情、上半身の動き、腰の捻りや捩り、下半身の動き、サンバなど特注なのだろうブーツなどを履いてのステップの見事さ、腰に重心を置く動きの見事さを見逃したら、やはり肝心なことを見逃したということになるかもしれない。
← アシェギャルズ! 肝心のアシェギャルズ画像は全て失敗。この頃には会場は盛り上がりもピークに。フロアーの人たちが一斉に舞台に上がって、一緒に踊りまくった!「アシェ(Axé)」
けれど、やはり<静>の瞬間が幾度となくある。
カメラ小僧たる小生など、その静止の瞬間を待ち受けてカメラを向ける。動いている最中に撮影しても、たださえ手ブレしがちな小生なのだ、ぼやけのない綺麗な画像など得られるはずがない。
<静>の瞬間に、いざ撮影、シャッターチャンスというわけである。
→ カフェ コンレイチ
が、新年会でのバビロン・ウィズ・ベイビーライオンでのある女性ダンサーのは静止ではなく、まさに<静>だった。
そう、歌舞伎での決めを思わせるような(テレビでしか観たことのない小生なので、こんな比喩は僭越かもしれないと思いつつも、こう評したくなってしまった!)、動から静への切り替えの絶妙さ、タイミングの素晴らしさを感じさせたのだ。
← 「カフェ コンレイチ」とは、ミルク入りのコーヒーのこと?!
単に静止すればいいというわけではない。
車でもブレーキを掛ければ止まる。運転手や同乗者の体を揺らさないよう、静かに止めようとする。
滑らかに、滑らかに。
それでも、多少は揺れが生じてしまう。
ああ、今まで走っていたのだな、で、今、丁寧にかも知れないが、止まったのだなと気づくし周囲にも分かる。
完璧に微細な停止の揺れもなしに止まるのは至難の業(わざ)なのである。
→ 「バンダ ミスト ケンチ」。「misto quente」とは、「チーズとハムのホットミックスサンド」でもなければ、「ミストケンチ」とも違う。会場は大盛り上がり!
ダンスにしても、激しい動き、優雅な動きから静止する瞬間を迎える。その際、からだのどの部分もぶれたり、動きの余波を残さず(あるいは観るものに気づかせず)に、止まるのは案外と難しい。
あるいは、ダンスの中で一番、難しい演技の一つなのではないかとさえ、思ったりする。
ゴルフでもパターが難しいという。体を完璧に静止させること自体が難しいのだ。
集中力と気迫の賜物!
← 新年会はいよいよフィナーレへ!
立っていて、直立して、あるいはどんなポーズを取っているにしろ、たとえば、座ってであっても、空気自体が静止しているかのように止まっていると感じさせる、そんな静止の状態というのは、困難を極めるのではないか。
→ リベルダージ フィナーレの始まりだ! フロアーも盛り上がっていて、視線がフロアーの一角にも!
役者さんでも、黙っている演技、他の人が前面で熱演していて、カメラも焦点は前面にいる人に合わさっている最中に、そして、恐らくは監督か誰かに特にその瞬間、格別演技に注文をされていない、そんな場面での表情や 手の動き、体から発する雰囲気をどう醸し出すか、難しいのだろうと推察される。
画面に大写しになる死体の役って、難しいんじゃないだろうか。
← リベルダージ フィナーレ
とにかく、静止というより、<静>の瞬間を綺麗に決めてくれると凄い。
というか、<静>の瞬間を見事に決められたら、それは凄いことなのだということに、新年会でのバビロン・ウィズ・ベイビーライオンでのある女性ダンサーのベリーダンスで遅まきながら、気づかされたというべきかもしれない。
→ リベルダージ フィナーレ
静止している瞬間を撮影のために今か今かと待ち受けている小生が、思わず撮影するのを一瞬だが忘れてしまったほどだ。
それからは、次の静止の瞬間を待ち受けて撮影するか、<静>の瞬間を肉眼に焼き付けるか、迷い続けることになったのだった。
← リベルダージ フィナーレ
実態においてリベルダージの追っ駆けに過ぎない小生だが、ドンドン新人が加入してくる中、小生がリベルダージのパレードを観始めた03年からずっと見つめ続けてきたダンサーがいる。
小生が初めてパレードを見物に行ったのは牛込だったのだが、どうやらその方もその時がダンサーデビューだったと、後で知ったのだった。
なんとなく、恥ずかしげに踊るので(あくまでこっちの印象に過ぎない)、じっと見ちゃいけないのなと思いつつ、見ていたのだった(でも、じっと見てしまったが)。
→ リベルダージ フィナーレ
その彼女もパレードごとに、そして年を重ねるごとに(生意気で僭越な表現で恐縮するが、あくまで追っ駆けとして、ギャラリーからの応援者として)ステップを駆け上がるように上達して、踊っていても、自信に満ち溢れている、今、自分が輝いていると誇りに思っていることが(無論、小生の推測で、胸中は分かるはずがない。
体調だっていつも万全とは限らない。
← リベルダージ フィナーレ
自分を高めたいと思っている人は、今の状態に満足するとは思えないので、これでいいのか、もっといい演技はできないのかなどと、どこか意識の片隅で踊りつつも冷静に反省し自己観察をしているのだろうけれど)、手に取るように感じるのである。
踊っている方の内心はどうであろうと、観る側が楽しめ、観る側からして自信に満ちて演技している、自分が楽しんで踊っていると感じさせることが大切なのだと思う。
→ リベルダージ フィナーレ
今年も新年会では仮装大会があった。
仮装大会の楽しみは、メンバーの意外な側面、思いがけない人柄が窺い知れること。
小生は、メンバーでありながら、実際には一切、活動しておらず、幽霊会員なのだが(ちゃんと会費は払ってます)、そのため、チームのメンバーさんたちと接する機会は皆無に等しい。
飲み会も最初の年に一回だけ出させてもらっただけ。
← リベルダージ フィナーレ
なので、他のメンバーの小生の人柄、人品骨格を知らないだろうが(ブログを覗かれる方は、多少は分かるかもしれない)、小生も、メンバーの方たちの人柄を知らない(知る機会を持っていない)。
幹部の方々のリーダーシップの見事さ(これは多言しないが、実に感服するばかり)、リーダーでなくとも、メンバー各自の日頃の自主的な協力ぶりは、仄聞はしている。
→ リベルダージ フィナーレ
仮装大会では、その人の意外なヒョウキンぶり、祭りを楽しむセンスをつくづくと感じさせる。
あのパシスタさんが、あんな仮装をするなんて! と驚くばかりだったりする。
具体的に、誰がどんな仮装をしていたのかは、露見していいのかどうか分からないので、ダンサー(バテリア)時の画像と、仮装した時の画像とを並べ、見比べてみるという試みは自制しておく。
← リベルダージ フィナーレ
あの女子高生の仮装をしていた人が、あの素敵なダンサーとは、舞台裏を知る者のみの、楽しい衝撃である)。
仮装大会で優勝した方など、小生がチームのメンバーになった当初から、凄い人だと感服していて、人柄も立派な方なのだが、その人があんな仮装をするなんて、驚き桃の木山椒の木だった!
→ リベルダージ フィナーレ
さて、新年会への交通手段はバスや電車だったので、本を持参していたことは前にも書いた。
それは、深沢七郎の作品集である。
これからサンバチームの新年会に向かうという電車の中で読むのは抵抗があったのだが、返却の日が迫っていたという事情もあったので、余儀なく本書を選んだ。
が、今日、水曜日になって読了したのだが、驚くべき事実に今日になって気が付いた。
← 「ちくま日本文学全集 52 深沢七郎」(筑摩書房)
本書は、深沢七郎の作品集なのである。この「ちくま日本文学全集」には、深沢七郎集は、本巻だけである。
なのに、肝心の「楢山節考」や「風流夢譚」が所収となっていない!
学生時代だったか、読んで以来なので、今の自分が読んだらどう感じるか、確かめたかった。
→ 「2007年リベルダージ New Year Party」のチラシ。拡大してね。
この二つの作品を欠いて、深沢七郎作品集と呼べるのだろうか!
小生は、本書を借りる時、当然、この二つの作品が収まっているものと思い込んでいた。確かめなかった小生も迂闊だが、一体、誰が編集したのかは分からないが(解説は中沢新一氏)、不可解極まる。
編集方針を問い質したい気分である。
本書に付いての感想は、稿を改めて書く(つもりでいる)。
リベルダージ公式サイト → G.R.E.S.LIBERDADE
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コメント
こんばんは。
遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
全部読ませてもらいましたよ^^文章が画像のおまけなんてとんでもない!楽しませてもらいました。
しかし、想像していたものよりもすごい新年会だったのですね~。これは勇気要りますよ、参加するのは^^
でも楽しそうですね~。
しかし、重ね重ね一つのことに対してこれだけ色々感じ書けるのはすごいことだな、と思います。
また、今年もよろしくです。
投稿: スナフキン | 2007/02/22 23:07
スナフキンさん、来てくれて、嬉しい! 感激!
せっせとレポートなど書いているけど、誰も相手にしてくれないからね。
でも、全部ってのは凄いな。新年会って画像をたくさん入れようと、背景の文章も書くネタに困ったっけ。
ブログのほうも覗かせてもらいましたよ:
http://blogs.yahoo.co.jp/morinikaerouyo
とにかく、写真の出来が違います!
投稿: やいっち | 2007/02/23 01:15