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2006/11/26

新浦安パレード…第6回ゆ~ゆ~カーニバル(2)

 会場の入り口付近を曲がったら、いきなり、チームの面々がゆっくり歩いてくるのが見えた。あの雰囲気は…、もしかして…、もう、パレードは終わった?!
 時計を見る。正午を過ぎて35分。いや、いくらなんでも終わったはずはない。
 でも、予定が変わるということもありえる…。

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← 今度は逆光じゃないよ。やっぱり太陽が似合う!

 小生は不安の念に小さな胸と大きなお腹を痛ませつつ、大丈夫だ、パレードはこれからだと言い聞かせ、余裕を装って、屋台の居並ぶコースを歩き出す。子どもたち向けのアトラクション。まるで似ていない郷ひろみの物真似ショーの終盤などを観て、そうしてやおらパレードの出発地点へ。
 そうだ、会場の入り口付近でチームの面々を見たのは、それは、入り口付近にあるチームの控え室のある会館からパレードの準備を万端整えて、スタート地点へスタンバイに向う光景に遭遇したに過ぎなかったのだ。

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→ 誰に微笑みかけてるの?

 チームのメンバーでありながら、幽霊会員の小生、小さからぬ体を小さくして、デジカメで撮影を始める。四年前にパレードを見始めた頃から知っている(小生が見てしっているだけで、先方が小生を知っているかどうかは別だが)ダンサーも少なくなって、新しい顔をパレードのたびに見かける。

 そんな新人さんには、小生はデジカメを持った追っかけに過ぎないのだろうな…。
 って、実際、追っかけに過ぎないし、カメラ小僧(中年)なのだった!

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← シャッターチャンスをあげるときは、ステップも我慢して笑顔で撮影の済むのを待つ。

 例によって観客の後ろから手を伸ばし、足を伸ばし、体を捩り、人の頭を避け、懸命に撮影する。シャッターチャンスはなかなか来ない。向こうはこちらを知らないか、まあ、その他大勢の一人に過ぎないから、観客の中の子どもとか生きのいい、あるいは反応のいい人を相手に笑顔を振りまいたり、踊って見せたり、パフォーマンスしてみせる。 
 そんななか、小生、お零れ頂戴とばかりに、撮れる時に撮るだけ。

 鉄鋼団地でのパレード。チームにとって、この新浦安(舞浜)でのパレードは初めてなのだろうか。
 観客の反応は、今ひとつなことでも、パレード慣れしてないことが分かる。
 観客の中に混じって、パレードの追っかけをしている小生、観客の声を間近で聴くことが出来る。
「な、おい、来て良かっただろ」とか、「すごいねー」とか、「ずっと踊ってるんだよ。大変だね」とか、漏れ聞こえる声は、やはり、ここでのパレードは初めてだということを物語る。

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→ やっと撮れた!

 ここでのパレードが初めてかどうかは別としても、サンバパレードを見るのは初めてという人が大多数であり、呆気に取られている人が大半という感じである。
 どう、反応していいのか、戸惑ってしまう。
 分かるよね。特にダンサーの踊りを間近で見て、そんなにジッと観ていいものかしら。笑顔での物言わぬ語りかけに、笑顔で返すの顔の表情もぎごちない。
 そんな中、ずっと笑顔でパレードするメンバーの心意気というのは、凄いものだと、いつもながらつくづく思う。
 それも、営業笑いや愛想笑いではなく、心からの笑顔であり、楽しげなパフォーマンスを披露する。
 少なくとも小生には出来ない。浅草などでスタッフしながら、たまには笑ってみんべと試みたが、顔に膠(ニカワ)でも塗ったくったようで、下手すると顔の皮膚がバリバリ音を立てて罅割れそうだった。
 とにかく、その心からの楽しげなパフォーマンスに圧倒されるし、その心底からの祭り! という雰囲気を醸し出せるその、小生には謎に近い凄さが小生をパレードに引っ張るのだと思う。

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← せっかくのシャッターチャンスを逃してなるものか! 

 さて、起き掛けでそのまま来たので、腹が減っている。舞浜駅からテクテクしながら、途中、時間的にも余裕だしと、ミックスジュースの缶を自動販売機で買ってのんだきり。
 それだって、どこまで歩いてもカーニバルの会場に辿り着けない焦りで、吹っ飛んでしまった。
 パレードの前半まではなんとか持ったので、10分の休憩の間に、屋台で何かを食べることにした。
 が、10分という時間しかないので、コロッケを買った。2個。一個が50円! 
 お日様の下でコロッケを喰うなんて、中学校時代、学校の帰りに買い食いして以来ではなかろうか。

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→ 小生にしては上出来の写真かも。うしろのスタッフさんも、ハナマルだと思ってニッコリ?!

 それから、パレードの前半に撮った画像をチェック。やはり失敗が多い。ダメな画像を削除。
 失敗の理由はいろいろある。なかなか正面からの撮影ができなかったこともあるが、一番の原因は、逆光だったことに気付くのが遅かったこと。撮影の際の基本中の基本なのに、やけに画像が暗いなと、前半のパレードの終盤に近づいてようやくそうした事態に気がついた始末。
 情けないこと極まりない。
 これも、コロッケを喰って、頭が冷静になった…というより、お腹が満ちた賜物なのだろうか。
 とにかく、後半は逆光に気をつけようと、殊勝にも思ったのだが、あまり意味がなかった。
 というのは、位置関係からして、また、時間からしても、後半のパレードの際は、パレードコースのどちら側から撮っても、似たような日陰効果になってしまうのだ。
 それでも、前半よりは逆光を避けることを意識しただけ、ましな画像になった…はずだ…と思う。
 少なくとも自分にはそう言い聞かせるつもりである。

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← 「エスコーラ(チーム)の象徴である旗を持つ、たいへんに名誉ある重要なポジションです。2人で1組で、ポルタ・バンデイラが女性、メストリ・サラが男性」っていう説明、読んでくれたかな。でも、二人はひたすら笑顔です。

 パレードで見慣れたダンサーが多い中、初めて見かけるダンサーも居る。そういう人に限って、小生が居るサイドとは違う側で踊っているので、なかなか撮影ができない。可愛いし、笑顔が素敵だし、なんとかカメラに収めたい。
 カメラの前でポーズを取ってくれるわけにはなかなかいかないので、大概は、ダンサーは動いている。ダンサーだから当たり前だが、となると、デジカメで撮っても、画像がぶれる。

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→ とうとう正面では撮れなかった。でも、楽しそうで、素敵。

 この点も、昼間、快晴の時は心配が少なくて済む。曇天だったり、まして夕方や夜だと、カメラもピントを合わせるのに時間が掛かるから、シャッターを押してもピントが合いきれないままに撮影されてしまい、ぶれた、歪んだ画像になってしまう。
 それが、太陽が燦燦と照っている時だと、ダンサーが余程、激しい動きの最中でない限りは、完璧とはいかなくとも、まずまずの画像が撮れるのである。
 まずまずといっても、画像の鮮明度に不満が少ないというだけで、画像の構図とか表情とかで得心が行くというわけではない。
 その点は、小生の技量などにも因るわけで、理想的な写真というのはなかなか撮れないものなのだ。

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← ジレトール率いるバテリア陣。

 パレードの後半も終盤に向い、祭り会場の入り口付近にある会館の近くでバツカーダが始まる。これが好きだ。
 今回は、歌がなく、パレードとしては小振りなのだが、バツカーダという、チームのメンバーが終結してダンスとバテリア陣との競演という最高潮を演じてくれる限り、祭りを堪能したと思える。
 
 さて、祭り会場を後にして、また、駅までテクテク。天気がいい。日差しの中、ディズニーリゾートを歩く。こういう機会でもないと、リゾート内を歩くことなどないし、周辺をキョロキョロしながら、ゆっくり駅へ向った。ヤシの並木が続いていたりして、南国ムードが一杯である。
 九月も終わりなのに、この亜熱帯ムード。地球温暖化でディズニーリゾートがここまで南国情緒豊かになると、関係者は予想していたのだろうか(そんなわけないと思うが)。

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→ パレードも終わりに近づいて…。寂しい瞬間でもある。

 舞浜駅で京葉線に乗り(さすがに線は一本しかないから、馬橋パレードの帰り、馬橋駅のホームで電車を間違えたようなトラブルには巻き込まれずに済んだ)、また『頭医者留学記』を読み始める。
 途中までは、「同じく精神科医だった北杜夫の「どくとるまんぼう」シリーズに近い筆致」だったのが、同じ筆致の中にさすが精神科医らしく、犯罪者の病理のこと、ミンコフスキーやラカンとの遭遇など、専門家でなければ書き得ない場面があったりして、読み応えがある。
 京葉線は東京駅で乗り換えだが、その際、東京駅で降りて大丸デパートなどの美術館へ足を運ぼうかとも思ったが、前日までの旅の疲れもあるので、自重することに。勿体無いけど。

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← これから阿波踊りが始まるというのに、小生はその前を通り過ぎてしまった。
 
 会場を後にしたのは、午後の1時45分頃だったろうか。自宅のドアを開けたのは、四時。都合、五時間の外出。例によって、片付けなどを済ませてから、ロッキングチェアーで居眠り。夕方の六時過ぎまで寝てしまった。
 なんだか、これでようやく目が覚めた気がする。
 そう、舞浜の先の鉄鋼団地でのパレードさえ、夢の中の出来事のように思えたりする。

 思えば、カーニヴァルなどというものは、非日常の世界の出来事なのだ。そのパレードの中で沿道から見るパフォーマーたちも、夢の世界の住人なのかもしれない。日常の中では、会えることもないだろうし。
 あくまで沿道からギャラリーするのも、あるいは、そんな非日常の感覚を味わいたいからなのかもしれないと思ったりする。
 パレードの一員となって踊ったり楽器を演奏したり、歌ったり、何か雑事を手伝ったほうが、もっと非日常の感覚を味わえるのだろうか。
 きっと、そうなのだろう。そうなのに違いない。そうでなければ、あれほど嬉々としてサンバできるはずもない。
 でも、その点は、きっと、小生には、ずっと謎のままなのだろう。

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