トップページ | トールキン『指輪物語 1』 »

2004/11/27

柴田練三郎著『地べたから物申す』

柴田練三郎著『地べたから物申す』(シバレンなどを)


 この前、ゴミ捨て場に数十冊の本が捨てられてあった。ひもじい小生は、早速、それらの本を持って帰った。昨日から、そのうちの一冊を読み始めている。
 やはり本というのは趣味性・実用性の高いもので、なかなか読む気になれる本は、拾った本などの中には見当たらない。
 占いとか人相の本とか、人生訓とか、偉い坊さんの講話とか、語学の本とか、漫画で読む歴史だとか、長谷川慶太郎のバブルを煽る本とか、ちょっと自腹を切る場合には、決して手を出さない類いの本がほとんどなのだ。 
 でも、皆無というわけではない。車の中の徒然に読むには、まあ、なんとかという本もあった。その一冊が、柴田練三郎著『地べたから物申す』(集英社文庫刊)である。奥付けを見ると、95年11月とある。刊行されたのは、割と新しい。但し、当然、故人の本で、書かれたのは70年前後。
 でも、天下のシバレンこと、柴田錬三郎である。あの、「眠狂四郎」の作者である。あの、むっつりした顔で、ニヒルを装った顔で、生前は結構、人気があったのだ。
 しかも、小生は映画「眠狂四郎」が好きだった。市川雷蔵が演じる眠狂四郎には、ガキの小生ながらも痺れるものがあった。
 はっきりとは覚えていないのだが、この「眠狂四郎」の映画(か、それともジェームス・ボンドの「007」、あるいは勝新太郎の「座頭市」だったかな)を小父さんに連れられて映画館で見て、純情なる子供には刺激が強かったのか、初めての夢精を当夜か、翌朝、経験することになったのだ。
 若死にした市川雷蔵は、日本の俳優でほとんど唯一といっていい、小生の好きな俳優である。なんだか、「眠狂四郎」を久しぶりに見たくなったな。なんで、昔の映画っていいんだろう。それとも、小生の感受性は、当時は瑞々しかったってこと(初々しかったってことかも)?
 うーん、たまにはゴミ捨て場で拾う本を読むのもいいもんだ。癖になりそう。
(02/01/30)

|

トップページ | トールキン『指輪物語 1』 »

書評エッセイ」カテゴリの記事

コメント

無精さん、こんにちは。
コメントどうも有難うございます。
柴錬懐かしいですね。
と言っても、僕は読んだことはなく、
亡くなった父が読んでいたのを思い出しました。

投稿: kodakaisei | 2004/11/27 15:46

kodakaiseiさん、こんにちは。
 早速、コメントをありがとう。
 我々には懐かしい、馴染みのある作家ですけど、世代が違うのかな。でも、それほど違っていないようだけど…。
 トラックバックを了解していただき、ありがとう。

投稿: 弥一 | 2004/11/27 19:46

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 柴田練三郎著『地べたから物申す』:

トップページ | トールキン『指輪物語 1』 »