妄想的エッセイ

2024/02/27

昼行燈74「負け犬の遠吠え」

Madoakari  「負け犬の遠吠え

 物質とは、究極の心なのだと今は考えている。別に根拠はない。直感的なものに過ぎない。
 心というものがあって、肉体にも物質にも経済にも制度にも世界の終わりにも関わらず永遠に存在する……。それは魂という呼び方しか出来ない何ものか。

 

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2024/02/25

昼行燈73「化粧」

Konao  「化粧

 薄紅を引き、頬紅を差し、鼻筋を通らせ、眉毛の形や濃さ・長さそして曲線を按配する。項(うなじ)にもおしろいを塗ることで、後ろから眺められる自分を意識する。髪型や衣服、靴、アクセサリー、さらには化粧品などで多彩な可能性を探る。
 見る自分が見られる自分になる。

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2024/02/19

昼行燈71「戻る場所はいつも…」

Kisibe_20240220063401 戻る場所はいつも…

…どこを彷徨っていたのか、気が付けば茫漠たる広がりの真っただ中に居た。風…雨…自然の欠片も感じられない。空虚過ぎて光だけが遥かな時空の地平の一点から伸び広がり、私を圧倒していた。眩さが私を焼き焦がしそうで、何もない空間にたった独り放り出された私を孤独に慰撫される暇さえ与えてくれない。

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2024/02/12

昼行燈68「喧騒のあとで」

Kisibe 「喧騒のあとで

 夜をなんとか遣り過して、気が付くと、紺碧の空にやや透明感のある、何かを予感させるような青みが最初は微かに、やがては紛れもなく輝き始めてくる。

 理屈の上では、太陽が昇ってくるから、陽光が次第に地上の世界に満ちてくる からに過ぎな いのだろうが、でも、天空をじっと眺めていると、夜の底にじんわ りと朧な光が滲み出てくる ような、底知れず深く巨大な湖の底に夜の間は眠り続 けていた無数のダイヤモンドダストたち が目を覚まし踊り始めるような、得も知 れない感覚が襲ってくる。

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2024/02/11

昼行燈67「真冬の月と物質的恍惚と」

Ga 「真冬の月と物質的恍惚と

 真冬の月というのは、何か凄まじいものを感じさせる。空気が澄んでいるせいか、地上の全てが輪郭も鮮やかに浮き彫りにされてしまう。
 未明の頃に、人気もない公園の脇に車を止めて、月の影を求める。月の大きさなど、いつもそれほど変わらないはずなのに、目に痛いほどに輝いていて、大きさの感覚を微妙に狂わせてしまう。

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2024/02/07

昼行燈66「鬼哭啾愀」

Kikotu  「鬼哭啾愀

 暗幕の陰で骸骨が躍っている。
 裸だからか、滑稽で惨めな姿。淋し過ぎる。隠しようがない。せめて浴衣でも羽織って、風流を気取ればいいのに、輝く骨身を自慢したいのか、コツコツ音を鳴らせながら、誰も見ていないことをいいことに、踊り狂っている。
 狂っているだけなのかもしれない。それとも快哉を叫んでるのか。

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2024/01/29

昼行燈65「結ぼれ」

Adolf_wlfli   「結ぼれ

 遠い昔のこと、R.D.レインだったかの『結ぼれ』を読んだ。
 あれを読んだと云えるか怪しいが。『引き裂かれた自己』にまともにハートがショックくらって、その勢いで彼の本を読み漁った。読んで理解は全く及ばなかった。だけど、嵌った。ドツボに嵌ってしまった。『引き裂かれた自己』にだって、これは間違いなく俺のことを描いてるに違いないと、密かに疑ったっけ。そんな初心だった自分が懐かしい。

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2024/01/24

昼行燈64「架空凝視という病」

Ouroboros  「架空凝視という病

 都会に紛れ込んでいると、自分が何も見てはいないことに気付く。都会に住んでいるのだから、ちょっと外に出かけるか、そうでなくても窓の外を眺めるだけで人影を望むことができる。

 なのに、人とは決して出会わない。

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2024/01/05

昼行燈56「蝋燭の焔に浮かぶもの」

Rosoku_20240105034101   蝋燭の焔に浮かぶもの

 

 漆黒の闇の底を流れる深い河。そこに蛍の火のような灯りが舞い浮かぶ。風前の灯火。でも、俺には命の輝きなのだ。あと何日、こんな眩い煌きを堪能することができるだろうか。
 ……
 だから、俺は蝋燭の焔よりもっと儚い、けれど、だからこそ切ない煙草の火を愛でることに集中できるのだ。

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2023/12/12

昼行燈(番外3「葬送のこと」)

Funeral_20231212021701   「葬送のこと

(前略)宇宙から見たら、海だろうが空だろうが土だろうが、大した違いなどないということも事実に思える。それだったら、どうせ遺骸は火葬されるのだし、遺骨が空葬されようがどうしようが関係ないということでもあるのかもしれない。
 それとも、遺骨などではなく、DNAを遺しておこうか…デジタルで。

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