滑り台
あれはずっと昔のこと。もう、記憶の彼方になっている。
でも、忘れられない。
忘れられないけれど、一体、何があったのか、自分でも分からない。
分からないけれど、何かがあったんだと、疼く胸がハッキリと伝えてくる。
オレは、あの日、一人で公園の滑り台で遊んでいた。その滑り台は、今にして思うと、人研ぎ滑り台という形だったと思う。
当時は当たり前の形だったような気がするけれど、ま、そんなことはどうでもいい。
滑り台の上に登っては、滑る。登っては、滑り降りる。降りては、駆け上っていって、天辺からまた、勢いよく滑り降りる。
滑り台の下のほうは、傾斜がなくなっているので、降りていっても、ちゃんとブレーキがかかるようになっている。無論、滑り降りた先には砂場がある。
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