ジェネシス

2024/02/27

昼行燈74「負け犬の遠吠え」

Madoakari  「負け犬の遠吠え

 物質とは、究極の心なのだと今は考えている。別に根拠はない。直感的なものに過ぎない。
 心というものがあって、肉体にも物質にも経済にも制度にも世界の終わりにも関わらず永遠に存在する……。それは魂という呼び方しか出来ない何ものか。

 

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2024/02/20

昼行燈72「四次元の世界旅へ」

Reiiji  「四次元の世界旅へ

 やたらと曲がりくねった路地だった。おや? 天井らしき蓋が覆っている…。
 路地に迷い込んだんじゃなく、何処かの廃墟…ビルの中なのか。階段は上にも下にも続いている。踊り場らしき狭い床に居るようだ。
 時計とは逆方向に螺旋を描く階段。昇るたびに踊り場には半端に締まった扉が目につく。扉を潜って闇の向こう側へ忍び込むべきか。

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2024/01/29

昼行燈65「結ぼれ」

Adolf_wlfli   「結ぼれ

 遠い昔のこと、R.D.レインだったかの『結ぼれ』を読んだ。
 あれを読んだと云えるか怪しいが。『引き裂かれた自己』にまともにハートがショックくらって、その勢いで彼の本を読み漁った。読んで理解は全く及ばなかった。だけど、嵌った。ドツボに嵌ってしまった。『引き裂かれた自己』にだって、これは間違いなく俺のことを描いてるに違いないと、密かに疑ったっけ。そんな初心だった自分が懐かしい。

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2024/01/24

昼行燈64「架空凝視という病」

Ouroboros  「架空凝視という病

 都会に紛れ込んでいると、自分が何も見てはいないことに気付く。都会に住んでいるのだから、ちょっと外に出かけるか、そうでなくても窓の外を眺めるだけで人影を望むことができる。

 なのに、人とは決して出会わない。

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2024/01/23

昼行燈63「線虫」

Senchu_20240123032301  「線 虫」

 夢の中だったろうか、奴がベッドでセンチュウ、センチュウって吐いてる。
 センチュウ? 戦争中ってこと? 

 だけど奴はどう見たって戦中派って歳じゃない。ガキじゃないけどそれなりに大人のはずだ。
 熱に浮かれたようにセンチュウを繰り返して止まない。魘されてる。

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2024/01/15

昼行燈61「蒟蒻問答」

Konnyaku  蒟蒻問答


 蓑虫の真似して秋霜烈日を気取るとは。えっ? 隙間風が酷いんだって? 知ったことか!
 あれは誰に罵倒されたっけか。

 作り損ねた蒟蒻を手にしている感覚があった。蒟蒻は植物としてのコンニャクから毒抜き処理された食品。そう、お前は腑抜け、抜け殻に過ぎない。だから蓑を被って縮こまって風雪を避けてるんだよ、そんな噂を耳にしたことも。

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2024/01/10

昼行燈59「パラサイト」

Bankcy  「パラサイト

 何処かの田舎道をぼんやり歩いてた。行く宛はない。何処から来たのかもあやふやだ。ふわふわ。

 田舎道たって、俺には何処だって辺鄙な道に変わりはない。何も見えてない。観たいものがない。風景は電波に見放されたブラウン管画面。あれは何だっけ。スノーノイズ? 砂嵐? 砂嵐ったって、乾燥した大地の砂塵の類じゃなくってさ。宇宙の背景輻射とか3度Kの黒体輻射とか? 150億光年彼方の宇宙の果てから来ている信号?

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2024/01/09

昼行燈58「日蔭ノナクナツタ広島ノ上空ヲトビガ舞ツテヰル」

Jodo

  「日蔭ノナクナツタ広島ノ上空ヲトビガ舞ツテヰル

 

突如 空襲 一瞬ニシテ 全市街崩壊 便所ニ居テ頭上ニサクレツスル音アリテ 頭ヲ打ツ 次ノ瞬間暗黒騒音

 その時を境に私は変わった。昨日の私は消滅し新しい私は居場所を闇に変えた。

薄明リノ中ニ見レバ既ニ家ハ壊レ 品物ハ飛散ル 異臭鼻ヲツキ眼ノホトリヨリ出血 恭子ノ姿ヲ認ム マルハダカナレバ服ヲ探ス 上着ハアレドズボンナシ

 私は全てを見ようと決心した。私とは非在の焔。それとも存在の無。

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2024/01/05

昼行燈56「蝋燭の焔に浮かぶもの」

Rosoku_20240105034101   蝋燭の焔に浮かぶもの

 

 漆黒の闇の底を流れる深い河。そこに蛍の火のような灯りが舞い浮かぶ。風前の灯火。でも、俺には命の輝きなのだ。あと何日、こんな眩い煌きを堪能することができるだろうか。
 ……
 だから、俺は蝋燭の焔よりもっと儚い、けれど、だからこそ切ない煙草の火を愛でることに集中できるのだ。

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2024/01/01

昼行燈54「The Walking Man」

Thewalkingman  The Walking Man

 真夏の夜中、あまりの暑さに涼みに外へ飛び出した。途端にボコッと音がした。置き去りにしていたバケツを蹴飛ばしてしまったようだ。出てはいけないとでも? でも、行かなくちゃいけない。誰かに逢いたいと、胸の内で叫んでいた。逢わないといけない。行かなくちゃいけない。
 でも何処へ?

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