祈りのエッセイ
2024/08/26
2024/07/19
2024/02/12
2024/02/11
2023/12/12
昼行燈(番外3「葬送のこと」)
「葬送のこと」
(前略)宇宙から見たら、海だろうが空だろうが土だろうが、大した違いなどないということも事実に思える。それだったら、どうせ遺骸は火葬されるのだし、遺骨が空葬されようがどうしようが関係ないということでもあるのかもしれない。
それとも、遺骨などではなく、DNAを遺しておこうか…デジタルで。
2023/12/03
昼行燈43「お地蔵さんは黙っている」
なんだかもう、全てがグジャグジャになった気がする。
泥濘(ぬかるみ)の続く道を何処までも歩いている。
ずぼっと深みに嵌まってはよろめく。
いつからこんな道なき道に迷い込んだのか、さっぱり分からない。
こんなはずじゃなかった。
でも、どんなふうであったのか、あったなら少しは満足するか分からない。
2023/11/22
昼行燈39「 廃墟」
「廃墟」
寝苦しい夜だった。長い長い夜の果ての、遠い幽冥の境にいた。まるで、中東の戦闘の地を潜り抜けてきたような気分だった。
しかも、オレは、加害者だ。空襲する側に立っている。絶対、安全な場所にいて、ボタン一つを軽く押すだけ。
すると、目の前の液晶モニターに、綺麗な軌跡が緩やかな曲線を描いていき、ターゲットに当たると、一瞬、青白い閃光が煌くと、すぐに真っ暗闇の画面に戻る。
それだけのことだ。ここにいるオレは、鼓動が早まることもない。
2023/11/14
昼行燈34「オワンクラゲ」
「オワンクラゲ」
闇の宇宙を漂うものがある。フワフワプカプカ浮き漂っている。
浮いている。漂っている。上も下も横も何も座標となる軸がない以上は、落ちていようと昇っていようと同じ事。
もしかしたら、ただひたすらに迷い続けているだけなのかもしれない。
絶対零度に常に最接近している光なき空間。前も後ろも分からない以上は、時間があるともないとも言いようがない。
2023/11/09
昼行燈31「誕生日に寄せて」
「誕生日に寄せて」
私は今、何を書く当てもなく、こうして画面に向かっている。
が、画面に向かっていると言いつつ、私の気持ちとしては今日、生まれた人のことを思って心を整えようとしている。
その人の気持ちになって、生きることを考えてみたいと思っている。
人が生まれるというのは、どういうことなのだろう。それこそ、動物などが生まれるというのとは、明らかに違うような気がする。別に人間様が動物より上だとか、優れているということではなく、暦の中に自分の生まれた日を見出す時、誰しも一入の感慨を抱くということ、ただ、そのことを思うのである。
2023/11/01
より以前の記事一覧
- あの日から始まっていた (39 独りきりの祝祭) 2022.03.11
- あの日から始まっていた (38 孤独な配達人の独り言) 2022.02.25
- あの日から始まっていた (36 「祈り」を巡って) 2022.01.29
- あの日から始まっていた (35 葬送のこと) 2022.01.21
- あの日から始まっていた (33 自分一人の部屋) 2022.01.20
- あの日から始まっていた (32 雪に埋もれていく) 2022.01.19
- あの日から始まっていた (31 凍てつく宇宙に鳴る音楽) 2022.01.18
- あの日から始まっていた (30 美は醜の滾りより) 2021.11.26
- あの日から始まっていた (28 ディープブルー) 2021.11.07
- あの日から始まっていた (26 古ぼけた障子紙) 2021.11.05
- あの日から始まっていた (25 伽藍堂) 2021.10.31
- あの日から始まっていた (24 音という奇跡) 2021.10.26
- あの日から始まっていた (21 孤独ではなく孤立) 2021.10.15
- あの日から始まっていた (19 球体関節人形) 2021.10.12
- あの日から始まっていた (18 ベルメール!) 2021.10.11
- あの日から始まっていた (17 夢を憶する) 2021.10.09
- あの日から始まっていた (15 窒息した美) 2021.09.30
- あの日から始まっていた (14 土中の恩寵) 2021.09.29
- あの日から始まっていた (13 夢は嘘をつかない) 2021.09.27
- あの日から始まっていた (10 明けない夜に) 2021.09.13
- 美は醜の滾りより 2018.01.28
- 形と睡眠を無くした人生 2017.08.16
- 雨っ垂れ 2016.03.28
- サボテンの心 2015.09.25
- Yosikiのギャラリー ざらざらした大地へ 2015.06.28
- アガパンサスは愛の花 2015.06.04
- 鈍麻なる闇 2015.03.13
- ユートピアの祈り 2015.02.28
- オレはロマンチスト 2015.02.09
- 私は歩く人 2015.01.12
- ピエロなんだもの 2014.12.26
- 壁際の花たち 2014.10.11
- 私はここにいる 2014.04.30
- 蒼白の闇 2013.12.23
- 古ぼけた障子紙 2013.09.09
- 沈黙の宇宙で音の欠片を掻き削る 2013.08.03
- 居場所がない 2013.04.28
- 雪明りに魅せられた頃 2013.02.23
- あの日から… 2013.01.24
- 夜目遠目笠の内 2013.01.22
- 落ち葉のコンチェルト 2012.10.24
- 秋宵一刻値千金 2012.10.11
- 犬の目 猫の目 2012.09.11
- ダイヤモンドダストの心 2012.04.29
- あの月影は夢か幻か 2012.01.04
- 回り道 2011.11.11
- 祈りの果てにあるものは… 2011.10.10
- 初秋の月影を追う 2011.09.17
- 祈りの果てにあるものは 2011.04.10
- 祈りについて 2011.04.08
- 月影と眺める我とそれぞれに 2011.02.19
- 蝋燭の焔に浮かぶもの 2011.02.13
- 叡智の芽吹き 2011.01.29
- 「月」というと秋 2011.01.02
- バタイユという名の祝祭 2010.12.28
- 沈黙の音に聞き入る 2010.12.20
- 音が奇跡だった頃 2010.12.16
- 月影や雲の波間に溺れしか 2010.12.14
- 里山…冬の蝶 2010.12.13
- 身内の前でタバコは止めて 2010.09.25
- 夜の果ての天の光 2010.09.12
- 浮かび上がらせてやりたい 2010.04.13
- クリスマス小風景 2009.12.16
- 我がタクシードライバー時代の事件簿(番外編:夜間飛行) 2009.12.13
- 梅雨空に寄せて 2009.07.18
- バタイユへ寄せるオマージュあるいは懺悔 2009.07.07
- 日記抄 2009.03.23
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- お地蔵さんは黙っている 2009.02.03
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