祈りのエッセイ

2017/08/16

形と睡眠を無くした人生

 二週間に一度の連休。読むぞって思っていたのに、寝てばかり。本を手にすると眠たくなる。でも、久しぶりにリルケの「マルテの手記」を読んだから、まあ、充実していたと思いたい。昨日、畑や庭仕事に頑張り過ぎたようだ。

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← ロートレアモン作『マルドロールの歌』 (栗田勇訳 角川文庫クラシックス) 小生が初読したのは、1980年刊のマルドロールの歌 (1980年) (角川文庫)だった。今日から読み始めるのも、この茶褐色のこの本。蔵の中の段ボールに収められていた本の一冊。「マルテの手記」に引き続いての、我が青春の書の再読の試みでもある。

 そう、リルケ作の『マルテの手記』を久しぶりに読み返したのだ。
 初めて読んだのは、何かの文学全集に入っていたものだったという遠い記憶がある。

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2016/03/28

雨っ垂れ

 水道の水が一滴、また一滴と落ちている。
 どんなにしっかり締めても水は垂れてしまう。

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 蛇口に水が垂れ零れてきて、一瞬、透明な顔を覗かせたかと思うと、次の瞬間には、流し台へと落ちていく。
 飽きずに見惚れてしまう。
 庇に降りかかる雨がケーブルを伝っていく。

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2015/09/25

サボテンの心

 バラバラになった心。ちぐはぐになっている心。

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→ お絵かきチャンピオン作 「異能であればあるほど孤立していく、しかし」 (同氏のホームページ:「小林たかゆき お絵かきチャンピオン」)

 引き裂かれた心は、その破片に一つ一つが鋭利な匕首となって、あなたを、あなた自身を傷つけ、心臓を抉ろうとする。
 いや、違う。心は絵に描いた餅なのだ。見ることも、感じることもできるけど、触ることは許されない。

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2015/06/28

Yosikiのギャラリー ざらざらした大地へ

 この世界は広いって、つくづく感じることがある。
 別に地球儀を見て、改めて気付いたってわけじゃない。

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→ 「木目の顔 Face of the grain」 (画像は、「Yosikiのギャラリー 木目の顔」より) (ホームページ:「Yosikiのギャラリー ―魂の在り処、精霊の棲み家ー」)

 ただ、自分がこの世界の中にポツンと放り出されている。自分があまりにちっぽけ で、世界どころか、自分の周囲さえ、ろくに見通すことができないことを、何故か不 意に実感してしまったのだ。
 きっと自分の心があまりに窮屈で、それに臆病なものだから、井戸の中にいて、四 角く限られた天を眺めやることに慣れ過ぎたんだろうと思う。

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2015/06/04

アガパンサスは愛の花

 乾いている。飢えているといってもいいほどに。
 ただ、何に餓えているのか、分からない。

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→ 草露 (画像は、「草露 日々是電脳写真」より)

 ひもじいわけじゃない。食べたいものを食べているわけじゃないけど、腹だけは満たすことができる。
 会いたい人に会えない…。そうなのかもしれない。
 でも、会いたい人が誰なのか、分からない。

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2015/03/13

鈍麻なる闇

 寝苦しい夜が続く。毎夜のようにつかみどころのない夢を見てしまう。
 毎夜… むしろ、毎度というべきかもしれない。
 不規則極まる生活。隔日で車中での長い生活。隔日で家で過ごす日々。

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← ☪ αηιѕα作 "the family who forgot to talk" by Glenn Brady made me cry the first time I saw it l o l

 家ではだから、二日分を寝ないといけない。まともな睡眠などありえない週日の車仕事なので、家では貪るように寝るのだ。
 が、眠れない。貪るように眠れるものなら、こんなにいいことはない。実際には、ニ三時間も眠ると目が覚めてしまう。寝足りないのは明らか。でも、悪夢のせいか、頭の芯が重っ苦しい、なのに煮え切らない感覚がもどかしい。

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2015/02/28

ユートピアの祈り

 アメーバの蠢き
 血糊の戯れ
 反吐の祈り
 人肉の舞
 地吹雪の中の祭り

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← ユウの家の柴田龍平さん「60分を超える組曲」 文化庁のアールブリュット公募展で入選しました。とりあえず大津プリンスホテルにて2月6日から8日にお披露目です。 by 水野 浩世 (画像は、「文化庁のアールブリュット「創造のカタチ」展入選しました! ユウの家スタッフブログ」より)

 大気が垂直の断層を成している
 気圧がアコーディオンのように蛇腹を誇示している
 白い影と黒い影が地団駄踏んで歓んでいる

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2015/02/09

オレはロマンチスト

 雪が降ってきた。水の中だというのに。
 雪なんて大嫌いなのだ。だから、わざわざ凍て付く水中へと飛び込んできたというのに、雪の奴が追いかけてきやがった。

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← チャンプ(@takayuki419)さん作「構成主義が解体」 (画像は、「小林たかゆき お絵かきチャンピオン」より)

 雪は水を凍らせ、まるでガラスの海に変貌させてしまった。ゆらゆら揺れて、どんな世界へも移ろい彷徨えたのに、今じゃ、誰もがその場で立ち尽くしている。息さえできず、かといって苦しさのあまり喘ぐ…なんてことすら、叶わない。

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2015/01/12

私は歩く人

 この世界は広いって、つくづく感じることがある。
 別に地球儀を見て、改めて気付いたってわけじゃない。

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← Glenn Brady作「weeping man」 (画像は、「glenox66 (glenn brady) - DeviantArt」より) 

 ただ、自分がこの世界の中にポツンと放り出されている。自分があまりにちっぽけ で、世界どころか、自分の周囲さえ、ろくに見通すことができないことを、何故か不 意に実感してしまったのだ。
 きっと自分の心があまりに窮屈で、それに臆病なものだから、井戸の中にいて、四 角く限られた天を眺めやることに慣れ過ぎたんだろう。

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2014/12/26

ピエロなんだもの

 夢が嗚咽のように噴出する。血と汗と涙のように、時も所も弁えず、ただ本能のように剥き出しに。
 ああ、しゃっくりのように止まらない発作。


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← チャンプ作「ホダケリンバートンウイリアムサムグレンマイケル林檎スター」(2014年12月15日)

 真っ直ぐすぎて、魂をも射抜いてしまう衝動。
 目の前にぶら下がっている命。干し柿の真似をしているのか。それとも、いつの日かミイラになることを夢見ている?

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