« つまはじき | トップページ | 昼行燈84「闇の衣」 »

2024/05/06

昼行燈83「夢は眼下に」

Umi3  「夢は眼下に

 海を眺めていた。限りなく透明で懐かし気で自分を何処までも蕩かせてくれそうな海。大好きな青。青というよりアズールの青だ。ラピスラズリの青

 もっと好きなのは紺碧の青。海外の人にはアズールの青と何処が違うだろうが、俺には全く違う。紺碧には、濃い青色の『紺色』と強い青緑色の『碧色』とが混ざっているのだ。紫を帯びた濃い青色、黒みを帯びた紺色、藍がかった濃い青色…藍染の色とも云えなくもない? 俺にはどう表現すればいいのか分からない。

 透かして見れば淡いブルーの広がり。時空が揺蕩っている。俺を弄んでくれるに違いない。拒むことなく何処までも受け入れてくれるだろう。

 海…俺は海面を眺めてる。測地学的には海洋の平均的な高さ(平均海水面)を示すらしいが、俺が眺めているのは、海洋の水面、表面…そう海水面だ。

Umi2

 海面は千々に波立っている。数知れないさざ波たち。拾い切れない紺碧に輝く海月たち。それとも瑠璃色の結晶たちなのか。

 遥か眼下の宝石の揺らめき。そこが俺の夢の塒となるはずだ。崖の際からほんの少し弾むだけで夢が叶うだろう。

 

(末尾の画像は、「海面上昇とは?原因や日本や世界への影響、対策をわかりやすく解説 - SDGsメディア『Spaceship Earth(スペースシップ・アース)』」より)

|

« つまはじき | トップページ | 昼行燈84「闇の衣」 »

心と体」カテゴリの記事

ディープ・スペース」カテゴリの記事

創作(断片)」カテゴリの記事

ナンセンス」カテゴリの記事

ジェネシス」カテゴリの記事

あの日から始まっていた」カテゴリの記事

昼行燈」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« つまはじき | トップページ | 昼行燈84「闇の衣」 »