« 2024年2月 | トップページ | 2024年4月 »

2024/03/14

昼行燈81「汽車と列車」

Teturo_20240314173501汽車と列車

 以下は、吾輩の小学生の頃の思い出である。

続きを読む "昼行燈81「汽車と列車」"

| | コメント (0)

昼行燈80「ダダ ダダ ダダ」

Megane   「ダダ ダダ ダダ」

 訳の分からない理屈が頭の中をグルグルしている。先生が何か言ってる。みんなも納得しているようだ。分からないのは自分だけのようだ。
 分かるとか分からないか、その辺りがモヤモヤして考えているうちに頭の中どころか体中がカッカしてきた。恥ずかしさも極まっている。
 どうしたらいいのか分からない。事態がどうなってるのか見えない。

続きを読む "昼行燈80「ダダ ダダ ダダ」"

| | コメント (0)

2024/03/12

昼行燈79「カップ麺」

Th  「カップ麺

 無限だなんて今更そんなロマンチックな戯言を。奴は知恵遅れの俺を見下すように言い放った。
 俺は奴だろうが誰相手にだろうが、無限なんて言葉を口に出したことなどないはずだ。

 別にその存在を信じてるとかどうかじゃなく、その姿を思い浮かべようがないからでもない。
 神様だって御姿を脳裏に描けない。俺の脳味噌には任の重い仕事だ。

続きを読む "昼行燈79「カップ麺」"

| | コメント (0)

2024/03/11

昼行燈78「貝の殻」

Umi_20240311040501  「貝の殻

 

 何だかやたらと爽やかな感触があった。ドロッとした、何処かオリーブオイルの中に浸かったような。皮膚も喉頭も眼球も指先も、何もかもがつかみどころのない優しさに満たされている。決して密着の許されない絆。

続きを読む "昼行燈78「貝の殻」"

| | コメント (0)

2024/03/06

昼行灯77「影の女へ」

53669632_2196995801_124large  「影の女へ

 あなたは形を失っていく。
 わたしを見つけることもできないままに。

 あなたは形を失い、崩れていく、ひたすらに。
 まるでわたしをなぞらえるように、蕩けていく。

続きを読む "昼行灯77「影の女へ」"

| | コメント (0)

2024/03/05

昼行灯76「真夏の夜の訪問者」

  「真夏の夜の訪問者」

 何処かの部屋? 薄闇。薄暮なのか未明間近なのか。真夏。 屋根裏部屋か。蒸し暑くて眠れない。堪らず網戸もないのに窓を開けてしまった。何かが闇を突っ切って部屋に侵入した。黒い飛礫(つぶて)が寝転がってる俺の鼻先を過った。部屋の壁のあちこちにぶつかってる。何だ? 何事だ? こんな真夜中に野鳥が飛来した?

続きを読む "昼行灯76「真夏の夜の訪問者」"

| | コメント (0)

2024/03/01

昼行燈75「首を振って悪夢を振り切る」

Shuro_20240301023901  首を振って悪夢を振り切る

 

 富山なのか東京(新宿)なのか。ある場所で老婦人に声を掛けられる。私はタクシードライバー?  何処かへ連れていってと。ご婦人の言うままに走らせていくと、未開発、手付かずの、広い、見知らぬ場所へ。
 そこでようやく、婦人は行く先を告げる。済生会病院。正午までに。まだ時間はあるけど、ギリギリ。最初に言ってくれれば楽勝で間に合っていたのに。文句を言っても仕方がない。おおよその方角は分かるが、茫漠とした土地には道がない。彼女を連れ、道を探す。

続きを読む "昼行燈75「首を振って悪夢を振り切る」"

| | コメント (0)

« 2024年2月 | トップページ | 2024年4月 »