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2024/01/30

途方に暮れる夢続き

Platform  昨夜も庭仕事で疲れて寝落ち。幾度か目覚めたが、気が付いたら朝の八時近く。だが吾輩の生活リズムは普通とは違う。普通の生活パターンだと真夜中過ぎに相当するだろう。リクライニングの椅子なのだが、本を片手にリクライニングを倒すこともせずに寝入ってしまった。腰が痛い。これじゃギックリ腰から回復するなんて有り得ない! 
 夢は数々観たが、大半は忘れたし、忘れたい内容だったことだけは確か。下記する夢1は、初めてのパターンだ。夢2は繰り返し見る。細部はその都度違うが、要は行くべき会場へ行きそびれ、違う会場で途方に暮れている。で、気が付くと渋谷駅っぽいターミナル駅で、自分が乗るべき路線が分からず右往左往しているのだ。

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2024/01/29

昼行燈65「結ぼれ」

Adolf_wlfli   「結ぼれ

 遠い昔のこと、R.D.レインだったかの『結ぼれ』を読んだ。
 あれを読んだと云えるか怪しいが。『引き裂かれた自己』にまともにハートがショックくらって、その勢いで彼の本を読み漁った。読んで理解は全く及ばなかった。だけど、嵌った。ドツボに嵌ってしまった。『引き裂かれた自己』にだって、これは間違いなく俺のことを描いてるに違いないと、密かに疑ったっけ。そんな初心だった自分が懐かしい。

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2024/01/24

昼行燈64「架空凝視という病」

Ouroboros  「架空凝視という病

 都会に紛れ込んでいると、自分が何も見てはいないことに気付く。都会に住んでいるのだから、ちょっと外に出かけるか、そうでなくても窓の外を眺めるだけで人影を望むことができる。

 なのに、人とは決して出会わない。

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2024/01/23

昼行燈63「線虫」

Senchu_20240123032301  「線 虫」

 夢の中だったろうか、奴がベッドでセンチュウ、センチュウって吐いてる。
 センチュウ? 戦争中ってこと? 

 だけど奴はどう見たって戦中派って歳じゃない。ガキじゃないけどそれなりに大人のはずだ。
 熱に浮かれたようにセンチュウを繰り返して止まない。魘されてる。

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2024/01/22

昼行燈62「酔 漢 賦(花名篇)」

Kure 「酔 漢 賦(花名篇)」


 お前の顔、葵じゃないか、もう、降参か。

 てやんでえ、てめえが辛夷(こぶし)を振り上げるからじゃねえ。そういうてめえこそ、青っ花、垂らしやがって。そんなことくらいで、駒草(こまくさ)な顔、すんじゃねえよ。

 汚ねえな、そっちこそ、手鞠花(てまりばな)しやがるじゃねえか。

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2024/01/15

昼行燈61「蒟蒻問答」

Konnyaku  蒟蒻問答


 蓑虫の真似して秋霜烈日を気取るとは。えっ? 隙間風が酷いんだって? 知ったことか!
 あれは誰に罵倒されたっけか。

 作り損ねた蒟蒻を手にしている感覚があった。蒟蒻は植物としてのコンニャクから毒抜き処理された食品。そう、お前は腑抜け、抜け殻に過ぎない。だから蓑を被って縮こまって風雪を避けてるんだよ、そんな噂を耳にしたことも。

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昼行燈60「酔 漢 賦(河川名篇)」

Jindu 「酔 漢 賦(河川名篇)」

 お前の女房は神通が始まってえじゃないか。え、あの太った雄物の女房がよ。
 ああ、俺の女房は四万十(肥満と)よ。体型が関取だよ。ジンヅウで暇とよ、淀卵光の食いすぎよ。でも、この話はお仕舞いとよ。
 なに恥ずかしがって黒部な顔を阿寒湖にしてるんだ。
 俺の女房を馬鹿にすると高津くぞ。

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2024/01/10

昼行燈59「パラサイト」

Bankcy  「パラサイト

 何処かの田舎道をぼんやり歩いてた。行く宛はない。何処から来たのかもあやふやだ。ふわふわ。

 田舎道たって、俺には何処だって辺鄙な道に変わりはない。何も見えてない。観たいものがない。風景は電波に見放されたブラウン管画面。あれは何だっけ。スノーノイズ? 砂嵐? 砂嵐ったって、乾燥した大地の砂塵の類じゃなくってさ。宇宙の背景輻射とか3度Kの黒体輻射とか? 150億光年彼方の宇宙の果てから来ている信号?

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2024/01/09

昼行燈58「日蔭ノナクナツタ広島ノ上空ヲトビガ舞ツテヰル」

Jodo

  「日蔭ノナクナツタ広島ノ上空ヲトビガ舞ツテヰル

 

突如 空襲 一瞬ニシテ 全市街崩壊 便所ニ居テ頭上ニサクレツスル音アリテ 頭ヲ打ツ 次ノ瞬間暗黒騒音

 その時を境に私は変わった。昨日の私は消滅し新しい私は居場所を闇に変えた。

薄明リノ中ニ見レバ既ニ家ハ壊レ 品物ハ飛散ル 異臭鼻ヲツキ眼ノホトリヨリ出血 恭子ノ姿ヲ認ム マルハダカナレバ服ヲ探ス 上着ハアレドズボンナシ

 私は全てを見ようと決心した。私とは非在の焔。それとも存在の無。

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2024/01/05

昼行燈57「ドキュメント 脱糞だ!」

Bebchi   ドキュメント 脱糞だ!
(旧タイトル:痔物語、あるいは、我が生涯最悪の日)

 あれからもう何年経ったことだろう。十五年は過ぎたかもしれない。
 あの日、小生はいつも通り会社へ行った。朝は特段、異変を感じてはいなかった。
 普段どおりの生活が始まっただけだった。

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昼行燈56「蝋燭の焔に浮かぶもの」

Rosoku_20240105034101   蝋燭の焔に浮かぶもの

 

 漆黒の闇の底を流れる深い河。そこに蛍の火のような灯りが舞い浮かぶ。風前の灯火。でも、俺には命の輝きなのだ。あと何日、こんな眩い煌きを堪能することができるだろうか。
 ……
 だから、俺は蝋燭の焔よりもっと儚い、けれど、だからこそ切ない煙草の火を愛でることに集中できるのだ。

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2024/01/04

昼行燈55「酔 漢 賦(鳥名篇)」

Yacho   酔 漢 賦(鳥名篇)

 菱喰(ヒシクイ)! うん? オレは酔ってるのか。千鳥(チドリ)足か。足元が夜鷹(ヨタカ)ってるか? 赤腹のトナカイさんか? 鷹い酒だったなー。何が、大瑠璃(オオルリ 大麦)焼酎だ。山椒喰(サンショウクイ 最上級)の酒って、どこが三光鳥(サンコウチョウ)の酒だってんだ。安酒が。ペンギン(ペギー)葉山の歌なんて歌って、あれを水鶏(クイナ)これを水鶏(クイナ)って雀(スズメ 薦め)られて、尾長(お腹)が矮鶏(チャボ)矮鶏(チャボ)だ。

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2024/01/01

昼行燈54「The Walking Man」

Thewalkingman  The Walking Man

 真夏の夜中、あまりの暑さに涼みに外へ飛び出した。途端にボコッと音がした。置き去りにしていたバケツを蹴飛ばしてしまったようだ。出てはいけないとでも? でも、行かなくちゃいけない。誰かに逢いたいと、胸の内で叫んでいた。逢わないといけない。行かなくちゃいけない。
 でも何処へ?

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昼行燈53「わら、わら、わらーに落ちそう ♪」

Tatuわら、わら、わらーに落ちそう ♪

片腹痛い。柔らかい藁。妾(わらわ)は満足じゃ。妾(わらわ)がわらわらと笑ってる。お前は相変わらずじゃのー。お前の顔は、夕陽の鬼瓦じゃ。触らないで!小笠原の藁。鰆(さわら)が好き。俵。付和雷同。おわら風の盆。求愛したけど、断られた。話が終わらない。

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