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2022/10/25

観る前に飛ぶんだ

Segan  沈黙の宇宙。闇の奥に佇む湖の誘惑。眠りに陥る寸前の恐怖に似た感情の委縮。

 何を怖れて居る。溺れる苦しみ? 何を今さら。あるのは真っ赤な、それこそ燃え上がる炎の揺らめきに過ぎないのだ。際限のないぬめぬめした壁面の洞窟を潜り抜ければ、待っているのはお前の夢の躯。

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2022/10/10

青い空、白い雲

Sirai-2  泥水を啜ってる。黴臭い壁を這い伝ってる。分厚い曇りガラスの窓の外は晴れているようだ。

 ん? 俺は今、何処にいる。青空の下を歩いてるんじゃなかったか。燃え上がる闇の一夜を命からがらやり過ごして、お袋に起こされて、目覚めた振りをして、味のない香りもない食事を済ませ、いつものように学校へ。

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2022/10/09

罅割れのガラス窓

Waregara-2 白濁した水晶。それとも胡乱な曇り空。違う。雲は垂れ込めていない。むしろ青空かもしれない。見えないだけなのだろう。空気が重いのは寒いから? それも違う。いつも同じように重い。圧し掛かっている。これも違う。体そのものが鉛のようだ。鉛かコンクリートの塊。

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