あの日から始まっていた (30 美は醜の滾りより)
← 小林たかゆき作品 (「小林たかゆき お絵かきチャンピオン」参照。「君はピエロ 僕もピエロ」より)
「美は醜の滾りより」
美は常に一旦、描かれ示されると、その瞬間から古典になる。昇格されるのか棚上げなのか分からないが、人間はどんな美であっても満足ができないのが宿命らしい。
この世は美を嘲笑うかのような醜に満ち満ちている。醜の海に美は島として浮んでいるともいえるのかもしれない(決して大陸ではない!)。
且つ、人間は美に惹かれ美を是としながらも醜に一層、惹かれて行く。醜の海の波は美という島の海岸線を容赦なく波打っている。津波さえ折に触れ襲い来る。
美の島で安閑としていたいと思っていても、気がついたなら足元まで醜の誘惑の手が、波がひたひたと押し寄せている。
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