指はピクリともしない
今朝、 嫌な夢で目覚めた:(夢が延々と続いていたようだが)気が付くと私はとある会場にいた。何かの試験会場らしい。既に沢山の若い人達が集まっている。でも私は要領が分からずにいる。何故私はここにいるのか……愚図愚図していると誰かが見かねたのか、それとも人の流れを邪魔していたからか、「ほらあっちだよ。あそこにいるだろ!」見ると、数人の人集り。その中の立派な服装……和服の年輩の女性が試験官らしい。
近付いていったら、そこにはテーブルがあり、試験官らしき人物が二人並んで座っている。一人は優しそうな中年の女性。もう一人は忘れた。戸惑いながらも腰掛けた。テーブルの上には小さなピアノ。大きさは幅60センチもない。木琴のような形。私はピアノの試験に来ている? パンフレットみたいな十頁ほどの楽譜帳が置いてある。この中のどれでもいいから弾けばいいらしいのだが。私は最近、何十年ぶりにピアノの練習を再開したらしい。今日はその成果を御披露目に来たらしい。私には、練習しているという自覚はない。
パンフレット……楽譜帳を開くがどの頁も心当たりのない曲ばかり。そもそも楽譜なんて、読めない! が、先生(試験官)の一人はニコニコして私が弾き始めるのを待っている。弾けるわよね、練習してたの、知ってるもの。私は焦るばかり。もう自棄になって木琴のようなピアノを開き、鍵盤に触れてみる。きっと鍵盤にタッチしたなら、体が指が反応して勝手に動いてくれる……。が、指はピクリともしない。鍵盤の上で固まっている。仕方なく帳面をパラパラ捲るがどの頁も初めて目にする楽譜ばかり。簡単そうな曲のようだけど。
優しそうな、私に多少の期待をかけていた先生も焦れ始めていた。焦っているのは、この私なのだ! ついに試験は終わった。あまりに悲惨な結果。スゴスゴとその場を立ち去る。近くには私の付き添い(?)も来ていた? が私の気持ちを察してか、今は私ひとり、トボトボと広い会場を立ち去ろうとしている。薄暗い会場の階段の先の出入り口。目映い外光が目に痛い。私は帰途を急ぐ。兎に角この場を去りたい。山の中に会場があったのだろうか、岩場を縫うような芝生と樹木の道を人の流れに先んじるように、逃げるように歩く。
道は益々凹凸の激しい道になっていく。何だか人影も疎らだ。散見する人にしても、服装が変だ。道はこっちで良かったのか? 岩場を何とか足場を見付けつつ行くと、突然、開けた場所に出た。まずい、どう見ても見当違いだ。彼方には現地人とおぼしき裸同然の黒人の男が背をこちらに向けて河瀬にひざま付き、水面に向かって何かに神経を集中している。私はこっちに来るべきじゃなかった、あの場を去りたいと焦ったからといって、無闇に人に先んじるなんてすべきじゃなかったのだ。
(3月21日 朝の夢)
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