スズメバチの巣を撤去した
→ たった今(午前十一時ころ)、スズメバチの巣を発見。キイロスズメバチか。まったく気付かずにきた。午後にも、完全武装して、撤去作業に取りかかる。「キイロスズメバチ|上野高敏 -Takatoshi UENO-」参照。
スズメバチの巣を発見できたのは、まったくの偶然、ある種の幸運。
午前十一時ころ、珍しく来客なのかドアフォンが鳴った。
あ、集金だと(先月末に集金予定だった方がまだ来ていなかったのだ)、出ていこうとすると、どうも、声の調子が違う。
出てみると、近所に工事のため来ているものだが、お宅の屋根瓦は、一部並びが崩れている(専門用語でどう表現したか忘れた)、並びなおしたほうがいい、という勧め。
せっかくの立派な屋根瓦なんだし、放置しておくと雨漏りにつながるとも。
費用は二十万円ほど、などと言う。見積もってくるからまた来てもいいかと尋ねられた。ひとのいい吾輩、つい断らない。屋根のことは、気にもなっていたのだ。
間もなく、今度は二人連れできた。どうやら屋根瓦の専門の人。
屋根の状態を見て、瓦だけ直してもダメだ。吹き替えしないと雨漏りがすると。
屋根を見てざっと見積もって、百万円ほどだとか。
さっきとはけた違いの額だ。
その際である、普段、玄関の軒庇の上、瓦屋根の裏側などじっくり見ることはない、そんな部位に目が釘付けになった。 なんと、でっかいハチの巣があるではないか。スイカほどじゃないが、メロンよりは大きい!
最初はハチの出入りもなく、放棄された巣なのかと思っていたが、(業者らの話を聞きつつ)じっと見ていると、大きな巣に穿たれた幾つかの穴を出入りするハチの姿が。
しかも、そのハチが大きい。
スズメバチだ。業者の人が言うには、黄色スズメバチだという。刺されると痛いとか。そりゃ、普通のハチだって、刺されたら痛いって。ましげスズメバチなんだもの。
巣があれほど大きくなるまで自分は全く気が付かなかった。玄関の庇の上だし、普段は、一匹か二匹ずつ、静かに出入りするだけだったのだろう。人が近づかない限り、自分の周りをウロウロするはずもない。
そもそも、二メートル以上の高いところにある巣に近づくはずもない。
しかし、あれ以上、大きくなって、小作りの季節になったら、ただじゃ済まないだろう。
業者らの話も上の空になっていた。屋根瓦どころか、我が家は築60年以上だし、土台自体が盤石じゃない。家の中を、畳の上などを歩くと、ベコベコしていて、まっすぐ歩けない。ふすまや障子戸は開けたてが難しくなって久しいのだ。
改装をしたいと幾度となく思ったことがあるが、崩れそうな家を改装しても意味がない。
屋根瓦も同様である。
改築できるくらいだったら、とっくにやっている。
もう、あきらめの気分でいるのだ。相続も終わっていないので、自分では手が出せないこともある。
そんなこんなで、業者の話より、スズメバチの巣のことで頭の中はいっぱいに。
さあ、どうする。
たった今(午後一時前)、長い物干し竿で叩き落としてきました。せっかちなので、Tシャツ姿で。急いで玄関に駆け込みドアを閉めた。トイレの窓を恐る恐る開けて網戸越しに様子を伺うと、ハチたちが右往左往。何処かへ飛び去ってくれるかな。玄関から出たら、待ち伏せしてるってこと、ないよね。
自分の思惑では、物干し竿で巣を叩いたら、巣が丸ごと、屋根の庇の裏から剥がれ落ち、玄関から数メートルは離れた内庭の何処かに落下するはずだった。
だが、巣は意外に脆く、幾つかの破片断片に破壊され、一部は庭先に落ちたものの、大半は玄関の庇の上に落ちたようだ。
ようだ、というのは、じっくり確認するどころじゃなく、スズメバチの連中が一斉に巣から飛び出してくるのが見えたから、慌てて玄関の中に逃げ込むのがやっとだったからである。
今、玄関の戸を開けて、こっそり外を見てきたら()午後二時前)、ハチたちがまだ、玄関先で飛び回っていた。いつになったら飛び去るのか。それとも、断固、居座るのか。
午後、集金の人がやってきた。その方は、玄関の中には入らず、庭先どころか、表の通り沿いに止めた車の中で手続きを済ませる。
その方曰く、殺虫剤か何か買ってこないとだめですねって。
夕方(午後六時過ぎ)、思い切って、玄関から外に出て、スズメバチ退治に着手した。実は、昼間、玄関から中に駆け込んだら、一匹、スズメバチが追いかけてきていた。数時間後、お客さんが来たとき、気が付いた。玄関の中の電灯の笠に止まっている。
来客が帰った後、スズメバチを玄関の箒で退治。追い掛け回したら、すぐにやっつけることができた。なんだ、たいしたことないじゃないか! これに勇気を得て、今度は庭仕事するときと同じ完全武装(鍔広の帽子、マスク、長袖の上着、手袋、長ズボン、長靴)し、外へ。
スズメバチ退治というと、勇ましいが、要は、外の水道のホースでの放水で戦ったのだ。壊した巣を水で庇などから洗い流し、飛び回るスズメバチを圧力を強めた水で追い回す。奴ら、飛び回って逃げ回る。スズメバチは、巣はどこへ行ったとばかりに、幾度も舞い戻ってくる。だけど、ほとんど吾輩に襲い掛かろうとしない。
脚立の上に上って、放水するなど、少なくとも三十分。あるいは一時間近く奮闘したよ。
巣は破壊し尽くした。残骸…というは破片が玄関先の庭の方々に散らばっている。
スズメバチたって、なんだ、口ほどにもない奴らだ……なんて、怖かったよー!
この奮闘記の表題を「スズメバチの巣を退治した」としたけど、翌日、玄関の戸を開けて、外を伺い、さらに外に出て、様子をたしかめるつもり。さて、ホントに退治できたのか。
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