合鴨の和みの時に和みけり
あるいは、たまたま貴重な田圃…つまりは水田…つまりは湿地(湿原)ということで、マガモが飛来してきたのか。
いずれにしても、一昨日だったか耕運機で田植えをしたばかりの田圃にカモが二羽、居るのは間違いない。
それも、自転車で通りかかった小生の足元に二羽のカモたちがいるのだ。
番(つがい)のカモなのだろうか。
雨だけじゃなく、風も収まっていて、水が張られて角度によっては鏡のように見える水面をカモが餌を啄ばみつつ泳いでいる。カモたちが移動するたびに、水面に波紋が広がるのが見ていて楽しい。
小生がデジカメなど取り出すものだから、警戒しているのか、一羽は小生に対して真横を見せている。必ず小生に対し、カモの眼が真っ直ぐに向いているわけである。
もう一羽は、餌をせっせと啄ばむ。水の中に嘴を突っこみ、カエルなのかミミズなのか分からないが、探しているようである。
昔と違って、農薬も撒布しないか、最小限に止めているはずである。
住宅街のど真ん中に残る、貴重な田圃なのだ。
その奥隣りには今はマンションが建っているが、その敷地は以前は我が家の田圃だった…のだが、十数年、あるいは二十年以上も昔、手放してしまった。
大八車で我が家との間を往復したり、田圃で遊んだり、そんな足あとがマンションの駐車場の下に残っている…はずもない!
多分、小生を見張っているのがオスで、食べるのに夢中なのがメスなのだろう。餌をたっぷり取って、栄養を蓄え、子供を産み育てる大事に備えているのだろう。
← やがて二羽は泳ぎ去っていった。カモたち、風雨が激しい間は、何処で雨宿りしているのか。それに、近所には猫たちも何匹もいるはず。大丈夫なの?
その内、小生があまりに長く眺めているからなのか、それとも、餌があまり見つからないからなのか、カモたちは鞍替えしていった。
(「緑滴る山々と合鴨と 」より抜粋)
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 戻る場所はいつも…(2022.03.06)
- あの日から始まっていた (32 雪に埋もれていく)(2022.01.19)
- あの日から始まっていた (33 自分一人の部屋)(2022.01.20)
- 夢の中に海豹が(2021.04.26)
- シェリー:ヘラスとアドネイスより(2020.05.30)
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 合鴨の和みの時に和みけり(2010.05.19)
- 水入らずの団欒?(2009.03.09)
- 葉桜の散り残っての落ち零れ(2008.10.03)
- 伊香保へいかほ(2008.10.01)
- 木枯しも終わりよければ全てよし(2008.09.26)
「思い出話」カテゴリの記事
- なにがゆえの悪夢だった?(2023.02.09)
- あの日から始まっていた (39 独りきりの祝祭)(2022.03.11)
- あの日から始まっていた (25 伽藍堂)(2021.10.31)
- あの日から始まっていた (23 思わぬデート?)(2021.10.22)
- あの日から始まっていた (22 屈辱の夜)(2021.10.18)
「旧稿を温めます」カテゴリの記事
- あの日から始まっていた (39 独りきりの祝祭)(2022.03.11)
- あの日から始まっていた (38 孤独な配達人の独り言)(2022.02.25)
- あの日から始まっていた (37 南天の実に血の雫かと訊ねけり)(2022.02.21)
- あの日から始まっていた (36 「祈り」を巡って)(2022.01.29)
- あの日から始まっていた (35 葬送のこと)(2022.01.21)
コメント