頬杖
頬杖ついているあの子は、何を想っているんだろう。多摩川の土手に腰掛けて、じっと川のほうを眺めている。
声をかけてみたいような。
でも、そんなことができるわけもない。
俺は、子供には、いや誰にもただの小父さん。それも変な小父さんに過ぎないのだ。
あと、ほんの数年もすれば太鼓腹になりそうなお腹を見ると、遠くで、できるだけ遠くで見つめているしかない。
あの子の視線の先を追ってみる。川面? そうかもしれない。川の向こう岸の釣り舟が珍しくて、関心が奪われているだけなのかもしれない。
ぼーんやり、川を眺めている。
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