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2007/12/04

ボタン付け

[本稿は、12月3日の昼間に書いた日記です。夢の話でもなければ、創作でもない(こんな他愛もない創作はない)! 本来の日記のブログが3日も4日も予定稿が入っていて、この日記をアップさせる余地がないので、余儀なくこの創作のブログに載せるもの。ことは、3日の未明のとっても、瑣末な日記。あくまで日記なので、呟き調なのは仕方ないものと理解されたい。]

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← これが成果! ボタンに注目。

ボタン付け

長年着ている冬用のジャケット。
洗濯機で洗うこともあってか(ちゃんとネットに入れて!)、仔細に見ると、さすがに細かなほつれがちょこちょこと。
でも、気にしない。

とはいっても、ボタンが取れそうなのは拙い。実際、一個、取れてなくなっている。

中がジッパーになっているタイプで、そのジッパーを隠すようにベロ(?)が出ていて、三つのボタンで留めるようになっている(説明が悪いのはゴメン。トップ画像参照)。
そのうちの一番下の一個が取れてなくなり、真ん中のボタンは健在で、一番上のボタンは取れそうになっている。

一番下のボタンは欲しい。
なので、一番上のボタンを取って、それを一番下に付け替えるのが目的なのである。

で、昨夜、一念発起して、ボタン付けに挑戦。

まず、針と糸さがし。

これはすぐに見つかった。何年か前にトライしたことがあるので、両方ある。糸だって、白と黒の両方。

上着には黒い糸を使わなくっちゃね(なんて細やかな神経)。

が、である。
もう想像というか予想されているだろうけど、糸に針が…じゃない、針に糸が通らん!

眼鏡をしているのに、針の穴に糸の先端が当らない!
宝くじほどの確率で狙い撃ちする。

イライラ。

どれほどトライしたか分からんが、それでも、通ったよ!

パチパチパチ。

なんだか、もう、大仕事を終えたような気分。

じゃが、針に糸を通そうと一念発起したんじゃない。
ボタンを付け直さなくっちゃ。

まず、取れそうな一番上のボタンをかろうじて留めている、よれよれの糸をハサミで切って、ボタンを取る。

ついで、いよいよボタンの取り付け作業に入る。

本番だ。

ボタン付け(正式な用語はあるんだろうなー)は、それなりに昔、やっている。五年ほど前が直近だろうか。

今回、トライしてみて、手先の不器用さに改めて感動した。
感動じゃない、辟易した。

指先に神経が通っていないんじゃないか!

そんなことはない。その証拠に、一度ならず、針の先が指先に当ったら、チクッとしたからね。神経はある。血も通っている。

とりあえず、ボタンを糸で留めた。糸をボタンと上着の間でグルグル巻いて、ボタンの使い勝手がいいようにと按配。

最後の段階で戸惑った。
ボタンを糸で留めた…ようなところまでは行ったが、最終的に糸をどうやって、しっかり固定するのかが分からない。

スキーで言えば、滑ることは滑るのだが、止り方が分からないようなもの。

どうやって、ボタン付けした糸をしっかり、ほつれたりほどけたりしないようにすればいいのか、そのノウハウが分からない。

そう、今までだって、結局、固結びしてきた(←こんな用語ってある?)。荷物を縛る紐を結ぶように。
他に方法が分からないもん。

じゃが、今回は、もっと辛い事実に突き当たった。
固く結ぼうにも、指先で糸の先端をうまく抓めないのだ。
糸が我が指を嫌ってか、逃げる。曲がる。折れる。終いにはボタンと裏木の間に隠れやがる!

くそ! 出てきやがれ。

糸までオレをバカにしやがる!

なんとか糸をほじくるようにして引っ張り出して、指で抓もうとする。
ダメだ。
糸はもうよれよれになって、柳に風、糸に我が指で、抓めない。

このままじゃ、せっかく、ボタンを一応は上着に留めた(かのような)段階にたどり着いたのに、糸を固く結ぶ前に、糸が切れてしまいそう。

いや、その前にオレの神経は切れそうになっている。

いらいら、いらいら。

糸を輪っか状にして、その間に糸の突端を通したい、ただそれだけなの。
それが出来ん。

糸を留める、ただそれだけのために、一時間、経過。

ここで自分を褒めてやりたい。切れて、もう止めた、なんて思わないで、作業を続ける、その根性。
伊達に年は重ねていない。馬齢は馬齢だけど(午年生まれなので)。

夜は更け、頭にはフケ、糸を間近で見るので糸も息で吹かれ、こんな辛気臭い作業を続けるくらいなら出家も思い、ああ、それでも、なんとか、ボタン付け作業、完了。

終わった。

終わったの。

誰も、ボタンがどのように止っているか(止っていないか)なんて見ないし、見せない。

オレが止った、固定したんだと言う以上は、止っているのである。

疲れた。

お蔭で夕べは(未明になってしまったが)、グッスリ眠れたよ。

(でも、また、夢を見た。内容は忘れた…。)

「徒然草」を書いた兼好や、「方丈記」を書いた鴨長明も、「山家集」を書いた西行らは(芭蕉の名も挙げようと思ったけど、弟子が一緒だから、細かな作業は弟子がやったんだろうな。それとも自分で? 実際のところが分からないから省いた)、旅の装束をどうやっていたんだろう。補修は自分でやっていたんだろうか。
歌や随筆のネタを考えながら。
それとも、旅先で調達? ワラジは、自分で綯うのかな。


というわけで、神経、使い果たしました!!!!


蛇足的あとがき。略して後欄無駄:
今回ショックだったのは、数年ぶりに針仕事をやって、針に糸を通すのとか、糸かがり(← 正しい?)とかが、ずっと困難な作業になっていたこと。

この数年で一気に神経が鈍くなったのか。
それとも、単に普段、やらないことをいきなりやろうとしたから、それじゃ、何だって上手くできるはずはないってことなのか。
(後者だと思いたい。) ]

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