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2007/01/20

ピアノの音は悪魔の囁き

 何処からかピアノの音が聴こえて来た。
 着想が浮んでこれから書き出そうとした矢先だった。
 オレは部屋にいる時は、本を読むにも、何かを書くにも、絶対の静寂を求める。
 無音の空間こそが絶対なのだ。
 心臓の音さえ、掻き消したいほどだ。

 音を消し去るため、古い冷蔵庫のコンセントを引き千切ったこともある。
 昔、安アパートに住んでいた頃は、天井裏に毛布やボロ布を敷き詰め、壁一面に本や雑誌や空き箱を積み重ねた。
 足りるはずがないから、そこら中から適当なブロックを拾ってくる。六畳間が、気が付いたら棲息する空間が二畳もない。
 でも、満足だった。
 外部の音を遮断できたのだ。
 
 が、そこにピアノの音!

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2007/01/14

図書館へ行こう!

 今日、土曜日は図書館へ行く日だ。
 図書館へ行く日は、どんな本に出会えるかと、期待で胸が膨らむ日。
 でも、オレには憂鬱な日でもある。
 何故なら、今やオレにはちょっとしたドラマの場になっているから。

 ああ、図書館が見えてきた。
 いよいよドラマが始まる。
 一人きりのドラマが。

 図書館のカウンターに向った。
 目当ての子がいる。あの子が受付してくれたらいいな。
 でも、オレが向う途中で、その子は手に何か持ち、受付のほかの子に、「席をはずします」とか、「これ、置いてきます」とでも言って、カウンターを離れてしまった。
 仕方なく、オレは手が空いている人に返却の手続きをしてもらった。

 カウンターには司書の方が何人もいる。
 だから、その子がちょうど受付にいるとも限らない。
 でも、たった今までそこにいた!
 ニアミスだ。

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2007/01/13

落句拾遺 12-1(7)

 お待たせしました! 月に一度のお楽しみ。
 先月一か月分の俳句、川柳、警句、標語、雅句、楽句、駄句、苦句、語句の数々をご笑覧あれ!
(句の数々を詠むに際しては、「無精庵方丈記 落句拾遺 10-1」に記した注釈(弁明?)を参照願えればと…。)

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← 1月9日の夜半頃、都内某所の公園にて。

  月影の凛と冴えるを畏れ見る


 なんて、正月ボケしていたわけじゃないけど、アップ、遅れてしまって情けない。
 別に句作をサボっているわけじゃない。アップの作業のための時間が取れない。
 じゃないね。書くのや作るのは好きだけど、細かな作業が面倒な、無精な奴なのです。だから、無精庵。
 困るのは、あちこちで即興で書き置いてくるので、全部を拾うのが難しいこと。


 紅葉散る寝そべる我を埋めよとて    06/12/04
 兜ならせめて真鯛の兜煮を

 遠方の来訪者こそ朋なるか    06/12/05
 冬の夜や清かに見しは星屑か
 月影や心照らして温もれし
 魂の水浴びせんと月に立つ

 月の夜や孤影温め照れている    06/12/7
 雲間なる月影追いし迷い道

 エジソンの発明嬉し日々豊か    06/12/08
 手動の蓄音機ならエコかもね
 メロディの起伏に乗って夢心地
 三人で句会を持てば文殊会
 朝焼けや今日も心の灯とならん

 団子食む心も弾む夕べかな    06/12/09

 年の瀬の世間の風を背に受けて
       木枯しさえも懐かしかりき    06/12/10

 有明の月に叶わぬ恋写し    06/12/15


 空の青眺める心澄み切って    06/12/17
 木枯しや吹き溜まる葉と戯れる

 幽霊も裸足で逃げる屋敷かも    06/12/18
 冬めくや枯れ葉一枚揺れており
 風吹くも裸木を透かして空のあり
 マフラーの色とりどりに子らの行く

 我が家では食事いつもエコだって     06/12/25
 我輩は酒でエコする下戸だもの
 エコな夜娯楽はあれと妻迫る
 エコライフ先の見えない師走かな
 風呂敷は口先だけのあなたよね
 冷蔵庫中身が無くてエコライフ!
 財布には請求書満ちる師走かな
 缶拾う姿に明日の我を見し
 落ち葉焚き許されぬのはエコならず

近頃は 娘のほうこそ 飛んでます     06/12/26
寒い時期 厚着で暮らす エコライフ……グシュン!
寒い時期 重なり合うのが エコライフ?!

うらやまし キミには友が いるじゃない     06/12/28
重なって 離れられない 時が来る
隙間風 あちこち抜ける 我が家です

隙間風 吹かぬものなど いるものか     06/12/28
欲多い それを羨(うらや)む 時が来る
一つこと 全てを賭ける 凄みかな

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→ 1月11日の夜、芝公園にて。

  聳え立つタワー遥かに孤影あり

絵の奥に息衝く真(まこと)美か醜か
夢の中大河を見しも枯れ葉道
デュモンさんライトな空の旅ならず
遥かなる島より子恋う敦かも
誰彼と知る人多き年の瀬か
木枯しや散らす葉もなく闇に消え
音の日は沈黙の声耳にせん
ウタリなる名前の担う意味豊か

オートバイ我が唯一のパートナー
ラディゲにはのらくろ生きる我遠し
マンディアルグ形而上下の愛に生き
サンタさん担ぐ荷物は本がいい?!
ひたむきに秋海棠を愛しけり
花筏…紅筏などいかがかと
クレーさん創造の神の贈り物
古今なる異形の人とトークせん
思い出は淡き夢かと雪の降る

貫之の渡りし川を空に見ん
忙中閑あり…あり過ぎか?!
地と海とグランブルーに繋がれる
すべてよし終わりダメでもすべてよし
蕪村忌や語る人なき苫(とま)のあり
蕪村忌に我が身の末を重ねつつ
蕪村忌に即席麺を食べてみん
蕪村忌や膝に落ちるは露の玉
蕪村忌やクリスマスには影薄し
エッシャーの迷宮に今目覚めけり
銀の匙掬ってれば苦き恋
色のことまさぐるほどに奥深し
石の道辿ってみれば前史より
玉の道遠路はるばる越までも
海月(くらげ)なす湯殿の髪の忘れえず

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