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2006/08/28

落句拾遺 8-1

 お待たせしました!
 七月後半以降の拙句(駄句・雅句・落句・川柳・標語etc.)をまとめて披露!
 あれよあれよという間に文月も過ぎ、葉月さえもあとほんの数日。
 東京はこの数日、曇りがちの日が続いていて、過ごしやすいのは助かる。
 夏の終わりを告げる浅草サンバカーニバルも終わった。

 俳句に川柳に短歌に警句に標語にと、持ち味いろいろ。
「それにしても、ちょっと収穫が少ない。七月後半からは頑張らなくっちゃ!」と思っていたのに、相変わらず不作気味なのが情けなく、また申し訳なく思う。
 それでも、楽しんでもらえたら嬉しいのですが。

 と、いつも同じ文句を書いている。
 けど、気持ちは常に新鮮でありたい!

 いつもながら、句をひねるのは、誰かのサイトの記述を読んでコメント欄に書き残す場合が多い。その本文との絡みがあってこそ生きる(?)小生の句だが、句しか載せられないのが残念。

 と、繰言はこれくらいにして……、
 では、いざ、句の杯盤狼籍の席……、じゃないね、今回は一人寂しく手酌の席へ、どうぞ!


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ふるさとの水の恵みの零れけり     06/07/20
紙魚見ずもしみったれな我のあり!    06/07/20

紙魚さんよ隠れず出てね我がために     06/07/22

のみしらみみんな消えれば寂しいね     06/07/24

濃淡の緑の野行き風を見ん     06/07/26

あの頃のラジオ体操今は夢     06/07/29

揚羽蝶花よりもなお熱き息     06/08/01

梅雨明けの空の眩しさ待ち焦がれ
       面(おも)に出る子の背のなお眩しき     06/08/01

虫さんは網戸透かして中見てる     06/08/06
明日の朝寝冷えしなけりゃいいけれど     06/08/06

白鷺や風の色にも夢紡ぐ     06/08/06

朝顔や飽くこともなく日の昇る     06/08/13
朝顔に鶴瓶洩らして貰い水     06/08/13

盆踊り見る阿呆にもなれず夏過ぎる     06/08/19
鶏頭も頭揺らして居眠りか     06/08/19

夏の日やとろろあおいと過ぎ行けり     06/08/19

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2006/08/05

雪人形

[本作は、ホーソーン著『ホーソーン短篇小説集』(坂下 昇編訳、岩波文庫)所収の「雪人形」という佳品を読んで触発されて書いたもの。ただし、ホーソーンの世界とはまるで違うものとなっている。「無精庵徒然草」で公表したものを「創作の庵…掌編、俳句、川柳の東屋」であるここ「無精庵方丈記」に転記しておく。]

 五つか六つの頃、ボクは田舎の一軒家に住んでいた。

 あれは雪の降りしきる日のこと。
 ボクは雪の野に不思議な光景を見ていた。
 我が家の畑の隅っこに勝手に雪だるまが出来上がっていったのだ。
 降る雪は視界をさえぎるほどだったけど、風は吹いていなかった。
 なのに、我が家の庭の杉の木の天辺ほどの高さまで雪が舞い降りてくると、白い花びらたちは不意に落ちる行方を一点に決められていたかのように、庭の隅っこに向っていった。
 雪だるまはボクだって作ったことがある。新雪を手袋をした手ですくい、それこそ絨毯を丸めるようにして次第に固めていき、やがて真ん丸の雪のかたまりを大小二つ作る。
 二つの真ん丸を重ね、そこに炭か何かで目玉を付け、帽子をのっけて出来上がりだ。

 でも、あの日、出来上がっていった雪だるまはとても、そんなものではなかった。
 雪の日本人形だった。
 女の子の人形にしか見えなかった。

 おかっぱ頭で、瞳が大きく、睫毛だって長い、可愛い女の子。
 まるでボクにも彼女が欲しいなと夢の中で願っていた女の子が、いきなり目の前に誕生したみたいだった。

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