落句拾遺12-2
年始にはお袋と一緒に郷里の雄山神社に初詣するのが常だったが、一昨年からそれも途絶えてしまった。お袋がとても歩ける状態ではなくなったのだ。
それでも、昨年の夏、なんとか車に乗ってもらい、姉と三人で神社のある町にある親戚の家へ。往きも帰りも神社の脇を通った。
けれど、神社の境内の前の道を走りすぎただけ…。
小生なりに思うところがあったが、お袋の感慨も一入(ひとしお)だったのではなかろうか。
遠い日の思いも通う山の道 元旦
年の瀬の慌しさも他人事 12/18
冬座敷隙間風だけ居座って
冬座敷主なしとて泣かんとき
冬座敷縁側さえも襖陰
冬座敷お盆と年始が活躍時
冬座敷襖の陰の人影か
(December 19, 2005)
銀河ゆく孤影見つめる目の熱く 12/19
葛湯呑む手のぬくもりも忘れずに
遠い日の葛湯の湯気の目に温(ぬく)し
(December 20, 2005)
煤払い禁煙こそが先決だ (December 21, 2005)
降る雪に綾なす色もはかなくて
望月照らす花の野恋し
(2005/12/27)
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