落句拾遺11-1
「雅句駄句拾遺」と自称しておりますが、段々あちこちで書き散らしている句を拾いきれなくなっています。
一部、12月作のものも含まれています。
多くの句は訪れた先の掲示板に書き込んだもの。先方様の句や日記の文を載せ、小生の寄せたコメントを付して句を掲載すれば、それぞれの句の味わいも随分と違ってくるのですが、なかなか事情が許しません。
← 6日朝、多摩川の陸橋上にて。あまりに明け初めの空が美しくて、信号待ちの間に慌てて撮った。
ともあれ、落穂拾いは自分でやらなくっちゃね、ということで、せめて、即興で詠み書き込んだ句の数々を拾い集めておくわけです。
落語なんて芸能があるけど、落句って芸能がここで生まれるかもね?!
ということで、今回から表題を落句拾遺に改めます。気分一新! 中身、旧態依然!
では、雅句駄句落句のオンパレードの始まりだ!
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鍵は何処探した挙げ句部屋の中(November 02)
桃割れの先が急かれる秋の夜(November 04)
稲孫観し我が心にも生えるかと(November 06)
立冬やピザを食べたら立腹だ…じゃない、満腹だ!(November 07)
桃青と背中合わせの無精かも(November 10)
秋の夜網から漏れて蚊帳の外(November 13)
大根は煮ても干してもうまいんだ!(November 14)
抜け落ちし髪を集めてカツラかな
抜け落ちし髪を並べて供養せん
木の葉髪見入る鏡の眩しかり
犬猫の体毛を真似よ木の葉髪
冬の日を木の葉髪にて知るならん
木の葉髪梳くお前見る我怯え
木の葉髪梳くいようなし櫛いらず
抜けるなら頭髪避けて木の葉髪
(November 19)
髪を切る残り少なさ呪いつつ(11/20)
途切れ行く音色を追えば秋の夜
淋しさ募り揺れる月影
貝殻を拾い集めて海を見る
手にしは海の精と思われて
群れ集うカモメ眩しと潤む目よ
孤影と旅の果て無き彼方
(11/23)
木枯しや我が子悲しと聞こえけん
息をのむそのまま止めて息絶える
木枯しを知らずひねもすのたりかな
木枯しやわが身打つとて吹くのかね
木枯しは町を清める?埃増やす?
木枯しに人掃き寄せられて年暮れる
木枯しに舞い散る葉に髪思う
木枯しに吹き寄せられしわが身かも
木枯しに我が煩悩も飛べばとて
(November 26)
君は誰聞く野暮さえも募る秋(11/27)
月影を追いつつ惑う我なるや
雪より白き花追うごとく
(11/27)
猫なれば寝そべる場所に迷うかも(11/27)
若い頃は何も考えず食べたいだけ呑みたいだけ呑めた、それが今じゃ、カロリーが気になって気になって…。
食べるだけ呑むだけ嬉し遠い日よ(11/27)
茶の花の秘めたる想い熱からん(11/27)
陽だまりを拾って歩く空眩し(11/27)
猫ならぬオイラにゃー拾えぬ陽だまりさ(11.28)
柊の花のあれども姿なく
柊の花の香追って葉に泣いて
柊の花にも負けている我か
柊の花のようには生きられず
柊の花の咲く木の頑固なり
(November 28)
語るよりただ思えとぞ紅葉散る(11/29)
枯木立犬無き我が家映しけり(12/4)
冬の日や吐く息の白さ変わらざり(12/5)
降る雪に足の掬われ空仰ぐ(12/06)
梳きし髪闇の河とて渡るかも(12/06)
氷輪に孤影映して山の道(12/06)
(「氷輪」とは、「冷たく輝く月」)
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