点々は 宇宙を攪拌しないのです

[本稿は、ある方の詩「夏の点々」を読んでの意味不明な感想。その人物のサイトは既に削除されている。今更だが、「夏の点々」を読めないのが残念…。]

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2024/09/20

「萩の乱」下書き

Hagi_20240920120201  「萩の乱」

 帰宅したら何だか庭先が賑やかだった。近所の人たちがワイワイやってる。見ると萩の木を前に談義してるような。萩の木は優に直径1メートル以上に広がって、しかも今年は花も立派に咲き誇ってる。萩は薬草なんだとか、昔は屋根の葺き替えに重宝したとか。すぐ近くには棕櫚の木も2本。いや、庭のあちこちに散在してる。それを指差して縄にしたもんだなんて。棕櫚の葉で箒だって作れるさ。そのうちそうだ、今年はせっかくこれだけ萩が見事なんだし、薬湯を作るかとか、あの納屋の屋根を葺き替えしようじゃないかなんて盛り上がってきた。
 そのうち、萩が薬草って、萩の木の何処が薬になるかで揉め出した。中には萩は木かどうかで論議してるおじさんたちも。そもそも萩が秋の七草で鑑賞すればいいじゃないかという横着な奴もいる。萩で薬湯となると、根っ子が一番。だけど、根っ子を引っこ抜くのは大変だぞとか、あれ、いっぺん引っこ抜いたら、根絶やしになるぞ、だったら嫌だわ、いやいや茎とかでも出来るんだぞ! (09/20 02:56)

 

[このあと、萩…に絡め、オハギと叫ぶボクなんかの登場で一層の混乱へ、と続くはず…?]

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2024/09/17

昼行燈120「小望月(こもちづき)」

14tuki  「小望月(こもちづき)

 月がぽっかり浮かんでる。満月…いや違う。少し欠けてる。十三夜? でもないようだ。何だっけ? 遠い昔 聞いたことがある。というか、オレには違和感を覚えさせる呼び方。滅多に誰からも聞いたことのない無理矢理な名前。

 そうだ! 確か小望月(こもちづき)だ。 何だって子持ち月なんだ? もっと他に呼び方があったろうに。それこそ満月のほうが似合いそうだ。

 

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2024/09/09

昼行燈119「ベアーに襲われた」

  「ベアーに襲われた

 

 ベア…クマ(だったと思う)に襲われる夢を観た。というか、襲われたのか定かじゃない。

 寝てたら不意に何かの獣がオレの上に。が、組み合っているうちに、何故かオレが奴の上に。しかも組み強いている! オレのほうが強いのか? 何だか妙な感触。毛深いはずが繁みのはずが次第に不思議に柔らかくて、すべすべしてて…赤ん坊の肌のようにプニュプニュしてる。やばい! このままじゃコイツをオレの体重で押し潰してしまう! 

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2024/09/05

昼行燈118「夢魔との戯れ」

  「夢魔との戯れ

 夢魔擬きの妄想…寝入るまでの迷想:夜の底深い。深みの際に達したなら浮上あるのみか。そのはず。泥濘をノタノタと這っているうち気が付いたら、視界が開けてきて、息苦しささえいつしか忘れ去っている。浮かび上がるために踠いたりはしない。何をしたって無駄。悪足掻きはしないことだ。藻に絡まれクラゲにチクリとされ、イソギンチャクになぶられる。何故かマリンスノーまで深海から舞い上がってきやがる! 

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2024/09/04

昼行燈117「夏の終わりの雨」

Rain   「夏の終わりの雨

 

 俺は眠れないままに闇を見詰めていた。
 じっと眺めていると、見えないはずの闇の中にいろんなものが見えてくる。
 分厚いカーテンの向こうの何処か靄の掛かったような夏の終わりの夜の闇が、まるで船底の罅割れから水の洩れ入るように俺の部屋を満たしているようだった。

 内と外とを厳格に分けるために、高いカネを払っておんぼろなアパートには不似合いな遮光カーテンを下げたのに、まるで役目を果たしていない。

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2024/08/27

昼行燈116「遠足」

Hotaru_20240827030401   「遠足

 何が嫌いって、何が嫌だって、遠足ほど恐怖の日はなかった。遠足の日が近付くと胸が苦しくなる。いよいよ明日が遠足の日となると、願うのはただ一つ、一刻も早くその日が過ぎ去ること。ガキの頃 幾度となく受けた苦しい手術さえも比べものにならない苦しみ。

 それは自分には友達が居ないことが露になること。何てつまらない苦しみ? そうかもしれない。だけどバスで現地に着いて、途端に途方に暮れてしまうのだ。ボクは何処へ行けばいい?

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2024/08/26

昼行燈115「ピエロなんだもの」

Pierot_20240826035301  「ピエロなんだもの

 夢が嗚咽のように噴出する。血と汗と涙のように、時も所も弁えず、ただ本能のように剥き出しに。
 ああ、しゃっくりのように止まらない発作。

 真っ直ぐすぎて、魂をも射抜いてしまう衝動。
 目の前にぶら下がっている命。干し柿の真似をしているのか。それとも、いつの日かミイラになることを夢見ている?

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2024/08/20

昼行燈114「二つの影」

Tugai  「二つの影

 さびしくてたまらない気持ちで帰宅した日のことだった。ひとりを実感させられていた。誰とも分かち合うことのない心と体。家に帰れば、真っ暗で寒い部屋の数々は、もっとひとりを思い知らされる。
 いつものことで、慣れっこのはずだったのに、その日は妙に、心がままならないのだった。

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2024/08/16

白百合の謎

Aotonbo

 過日、裏庭で思いがけず遭遇した。発見して既に2週間は経つが、あれから二度と出会ってない。思えば見付けたのは昼間だった気がする。昼に裏庭を歩くことはあまりない。表の庭は、玄関先ということもあってか歩くことは毎日。セミの鳴き声や揚羽蝶などは毎日のように。 (08/16 02:34)
 調べたら先月の25日、時間はやはり午後1時頃だ。生ゴミをコンポストに放り込みに行ったついでに、前日の夕方近く庭木の枝葉落としの現場を眺めたりしたか。

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2024/08/13

昼行燈113「里帰り」

Photo_20240813033901  「里帰り


 星空だった。大好きなお月さんも今日はお休みみたい。
 お袋の田舎に里帰り。乗り物が苦手なお袋は、乗り物を乗り継ぐ旅は前夜から緊張してる。顔が引き攣ってる。大丈夫だよ。間違ったっていつかは何処かへ着くんだかねって、云ってあげたいけど、かく云うボクも不安でたまらなかったから、情けない。

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