2005/06/06

KAZEMACHI CAFE…歌謡曲

 過日、図書館から借り出してきた『KAZEMACHI CAFE』(ぴあ2005/03/19刊)を読んでいる…それとも楽しんでいる…あるいは懐かしんでいる。
 本書は松本隆対談集で、16人の対談相手がおり、「谷川俊太郎 桜井淑敏 林 静一 太田裕美 細野晴臣 佐野史郎 大瀧詠一 筒美京平 薬師丸ひろ子 藤井 隆 松 たか子 萩尾望都 松任谷由実 町田 康 妹島和世 是枝裕和」といった面々である。
 小生は、作詞という時の詩と、所謂「詩」との区別や異同がよく分からない。作詞される方は、初めから曲となることを想定して作詞される(場合もあろうけれど)とは限らない。むしろ、作詞というより、あくまで作詩なのではないか。
 この辺りの創作の心理は、分からない。
 詩にも疎い小生、そんなに詩に親しんできたわけではない。むしろ詩を作詞の詞に広げていいなら、圧倒的に詞の世界に影響されてきたと思う。
 詩を創造する方は尊敬する…というより、尊敬の念を以って見てしまう。が、小生、作曲される方のほうが遥かに強い、そう、もう、畏敬の念といっていいような感覚を抱いてしまう。
 だから、むしろ、だからこそ、作詞の詞の世界に戸惑ってしまう。

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2005/05/14

風天居士…寅さん

 先の五月の連休中、帰省して久しぶりに家事などやっていたのだが、合間を縫って、読書にも勤しんでいた。読んでいたのは、図書館の新刊書コーナーに並んでいた(この一角には何故か映画関連の本が多い。それとも、映画関係の本が借りられることなく残っている…、ってことはないと思うが)、岡村直樹著『寅さん 人生の伝言』(生活人新書 112、日本放送出版協会)である。
 連休前、あるサイトで寅さんのことが話題になっていたこともあり、寅さんの本がこれ見よがしに並んでいるとなると、小生、借りるしかないわけである。
 まあ、寅さん(の映画やイメージなど)は、小生、身につまされるものがあり、感情移入せずに彼の映画を見ないわけには行かない。
 今、彼の映画と書いたが、山田洋次監督なのか、映画上の寅さんなのか、渥美清さんなのか、渥美清さんなのだとしても、役者としての渥美清さんなのか病気と闘いつづけた私人の渥美清さんなのか、曖昧である。が、曖昧なままに先に進む。
 ともかく、別に映画嫌いというわけではないが、映画館に足を運んで映画を見ることのめったにない、腰の重い小生を幾度となく動かすのだから、思い入れぶりが知れようというもの。最後に映画館で映画を観たのも(ポルノ映画を覗くと…馴染みのポルノ映画館が十年程前、潰れてしまった。行く場所がなくなった!)、寅さんの映画である。確か、映画が回想シーンで始まるのが寅さん映画の定番だが、その時はアンタッチャブルで、寅さんがネスか誰かの役になりきっていたような。

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