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2025/10/06

河鍋暁斎を世に知らしめたエミール・ギメ

 ← エミール・ギメ著『明治日本散策 東京・日光』 ( 岡村嘉子訳 解説 :尾本圭子 角川ソフィア文庫)「新訳と挿画140点でよみがえる、フランス人実業家の明治9年の日本紀行」

 自宅では、山本義隆著『物理学の発展 ――山本義隆自選論集Ⅱ』 (ちくま学芸文庫)とA・S・バーウィッチ 著『においが心を動かす ヒトは嗅覚の動物である』(大田直子 訳 河出書房新社)とを交互に読んでいる。前者は数式などが多くて辛いが、筋だけでもと懸命にかじりついている。後者は再読なのだが、記述くどい気がする。視覚などに比べ嗅覚を科学的に捉えることは格段に困難だってことは分かっている。それでも研究上進展があったのだろうから、その点を分かりやすく伝えてほしいのだ。 (10/06 04:29)

 ← エミール・ギメが宿泊先のホテルで副住職の訪問を受けた図。本書では白黒。この絵を描いたフェリックス・レガメ(Félix Régamey, 1844年 - 1907年)は、フランスの画家、挿絵画家。

 さて、エミール・ギメ著『明治日本散策 東京・日光』 ( 岡村嘉子訳 解説 :尾本圭子 角川ソフィア文庫)を3日(金)に読了。仕事の車中での待機中に細々と読んできた。再読だが、今回は日にちを要した分、「新訳と挿画140点でよみがえる、フランス人実業家の明治9年の日本紀行」なる本書をじっくり楽しんだ。

 ギメの熱意が素晴らしい。外国人による風物や風俗の感想は、日本人には当たり前のことが物珍しくて事細かく観察し言葉にしようとしている。ギメはあくまで自分の目で見、聞き、確かめようとする。初めて箸を使う場面は日本人には滑稽だが、彼は真剣。日本の食べ物もチャレンジ。ギメが来た頃は古き良き日本の風俗や文化が濃厚に残っていた。それなのに日本は、欧米の技術や文化、風習さえ採り入れた。廃仏毀釈は明治維新の蛮行の最たるもの。寺は破壊され、仏像や掛け軸、浮世絵などの文化財が大量に流出した。ギメは、消され行く日本の光景を惜しんだ。往時の日本…主に東京近辺だが、嘗てはこうだったのかと感懐が深い。画家フェリックス・レガメの挿画がこれまた実に楽しい。お勧め。 猶、エミール・ギメは河鍋暁斎を世に知らしめた大きな功績があることは書き漏らすわけにはいかない。(10/06 04:25)

 

 『新訳 金瓶梅 上巻』(田中智行 訳 鳥影社)……数年前、岩波文庫版で読んだが、今一つだった。新訳が出たし、改めて! ということで読みたい本登録した。(10/03 05:34)

 

 川端康成著『掌の小説』(新潮文庫)……かなり前、数十年前に初読。以後、何回か。今度で何度目やら。昔は肉眼でスラスラ…… (10/04 00:41)

 

 源氏鶏太なる直木賞作家……富山市出身の直木賞作家。嘗ては人気作家だったらしい。いま見てみたら、どの本も登録数1。寂しい。せめて富山市に棲息してる我輩だけでも読むべきか。せめて文学碑だけは観ておきたい。 (10/05 01:03)

 

 ← 庭仕事……庭には泰山木なる巨魁が鎮座してる。毎年、大胆に刈り込んでるのだが。 (10/05 13:12)

 川端康成著『掌の小説』(新潮文庫)……昨夜は相変わらず町は閑散。暇。なのに、本書は10頁余りしか読めなかった。それでも川端康成が夜毎に掌編を綴る孤影を感じつつ読んでいく。二十歳頃初めて「雪国」を読んだ痛切な衝撃。 (10/05 13:11) (頂いたコメントへのレス)創作した夢なのか、実際に観た夢を作品に仕立てたのか。練ってない生の段階かなという印象。 (10/05 17:36) 活字が細かすぎて、夜の車中での待機中に読むのは辛い。自宅で読むことにする。 (10/06 04:33)

 

 昨夜は相変わらず町は閑散。暇。なのに、本書(『掌の小説』)は10頁余りしか読めなかった。それでも川端康成が夜毎に掌編を綴る孤影を感じつつ読んでいく。二十歳頃初めて「雪国」を読んだ痛切な衝撃。 (10/05 13:11)

 

 『童話ってホントは残酷』 (三浦 佑之【監修】 二見レインボー文庫)……四半世紀ほど前に読んだ。仕事の車中での待機中に読む。今日から。 グリム童話は結構好き。書庫にあるはず。(10/05 19:59)

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