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2025/06/09

庭仕事は週一に限る

 ← ホンダ・アキノ著『夏目漱石 美術を見る眼』(平凡社) 「“美術の門外漢”として漱石が書きのこした言葉から浮かび上がる、同時代の美術への眼差しと独自の芸術観、そして生きる姿勢とは。」

 昨日、日曜日(8日)は、微風快晴の休日だった。うだうだしていたら、早夕刻の六時。庭仕事はサボると決めた。先週の二度にわたるハードな作業が体に堪えていて、やはり週に一度にセーブすべきと反省。

 ということで、夕方からポール・オースター/著『4 3 2 1』(柴田元幸/訳 新潮社)を、さらに箸休めに懐かしい思い出に繋がる中川 毅著『時を刻む湖──7万枚の地層に挑んだ科学者たち 』(岩波現代文庫 社会351)も読み始めた。どちらもひたすら楽しみのための読書だ。 (06/09 10:51)

 

 ホンダ・アキノ著『夏目漱石 美術を見る眼』(平凡社)を8日(日)早朝に読了。 

「明治40年、東大教授を蹴って朝日新聞に入社した漱石は、折にふれ芸術に関する記事を紙面に綴り、自由で忖度のない持論を堂々と展開した。同時代の美術に漱石は何を見たのか、繰り返し強調した「自己の表現」とは何を意味するのか──。(以下略)」 漱石作品に絵に絡む記述の目立つことは気付いていたが、まさかこれほどとは。文展を巡る率直な評は、痛快を超えて辛辣。

 さらに、独自に南画を試作していたことは、全くの初耳。漱石は子供の頃から(自宅に額装の南画などがあったこともあって)南画好きだったという。

 なかでも衝撃的な画が、「南山松竹図」だった。残念ながら本書に掲げる白黒画像では、細部に渡ってじっくり鑑賞はできないのが惜しい。著者によると、「目を凝らすと息が詰まりそうな、きめの細かい筆致の山水画である。おそらく野上豊一郎が漱石からもらいうけて大正十二年の関東大震災で焼失した形見の一枚であろう」という。

 野上豊一郎によると、「紙面の半分以上は竹林であった。竹林は雨雪点とか胡椒点とか云ったような描法で、その中を一筋の往来が斜めに通り、両側を人家が古駅らしく列んでゐた。……何より著しいことは、無数に排列された松が、すべて同じ密度で同じ大きさに描かれてあることであった。驚くべく根気のいい画」(「野上豊一郎_南山松竹図」参照)とか。

 印象からすると、アウトサイダーアートかアール ブリュットの中のある種のタイプの絵から受ける印象に近い。それは「既存の美術概念に囚われず、自身の内側から湧きあがる衝動のままに表現した芸術作品」そのものである:「公開制作 富塚純光の虚実混成絵物語 | 滋賀県立美術館

 漱石が南画制作に熱中したこと、それらの作品の数々を眺める機会を得られたことが本書での一番の収穫だった。 (06/09 10:46)

 

 ある方のブログで尾籠な話を読んだ…嘗て似て非なる日記を書いた:「ドキュメント 脱糞だ!」 (06/08 16:21)

 

 ← 昨夕読み始めた中川 毅著『時を刻む湖──7万枚の地層に挑んだ科学者たち 』(岩波現代文庫 社会351)は、2015年刊の「時を刻む湖――7万枚の地層に挑んだ科学者たち」 (岩波科学ライブラリー)に後日談を加えた新版。楽しく読んだ本を改めて。数年前、大型スクーターを駆って、物語の舞台である、福井県の水月湖を訪れたっけ。画像は、旧版の表紙画像。 (06/08 20:19)

 ポール・オースター著『4 3 2 1』(柴田元幸/訳 新潮社)…今夕から。今月中に読了できるかな。オースター作品はそこそこ読んできた。そのうち十冊は再読も。ファン(?)歴は20年以上。本作は集大成的作品か。内容もだが、大著過ぎて重たい。家族(親族血縁)関係が錯綜してて、10頁も読まないうちに目眩しそうだ。例によって、登場人物たちを傍らのメモ帳に随時記入していった。 (06/08 18:53)

 昨夜はポール・オースター著『4 3 2 1』を40頁ほど。やはり読ませる。決して退屈させない。訳もいいのだろう。二段組みで活字の細かさに辟易しつつも楽しめる。生粋の小説家。 これだけの大著なのに、既に2刷。人気のほどを物語る。 (06/09 06:26)

 

 ← 「福井県年縞博物館へロングツーリング」 画像は、当時訪れた水月湖。 中川 毅著『時を刻む湖──7万枚の地層に挑んだ科学者たち 』(岩波現代文庫 社会351)を読み始めたので、関連する拙稿を。(06/08 22:22)

富山大、カレー100円で提供 物価高で学生支援(北日本新聞) #Yahooニュース」 (06/08 22:15)

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