海の中は賑やかな会話にあふれている
← アモリナ・キングドン著『魚の耳で海を聴く 海洋生物音響学の世界――歌うアンコウから、シャチの方言、海中騒音まで』(小坂恵理訳 築地書館) 「クジラやイルカが音でコミュニケーションを取っているのは、よく知られているが、音でコミュニケーションを取る水中生物は多く、海の中は賑やかな会話にあふれている。」
アモリナ・キングドン著『魚の耳で海を聴く 海洋生物音響学の世界――歌うアンコウから、シャチの方言、海中騒音まで』(小坂恵理訳 築地書館)を23日丑三つ時過ぎに読了。海は沈黙の世界なんかじゃなかった!
訳者によると:
著者のアモリナ・キングドンは、「ブリティッシュコロンビア州のビクトリアに在住するサイエンスライター。海の生き物が音をどのように利用しているのか興味をそそられたキングドンは、音響学者たちと交流し、自分でも海に出かけて魚たちのユニークな音をハイドロフォンで聞き取ることに挑戦する。(中略)多くの科学者の長年にわたる努力によって海のなかの音の実態が明らかになっていくプロセスや、魚たちが人間とは違う形で音を聞き取る能力についての解説は読みごたえがある。」
「魚は耳以外の場所でも音を聞き取る。(中略)魚の体の中央に頭から尾に向かって点線状のものが見える。それは側線といって、音を聞くために重要な役割を果たしている。」
「海の生物がこのように音を利用する目的は、自分がここにいると仲間に知らせ、敵はどこにいるかを確認し合い、コミュニケーションを通じて生き残りを図ることだ。」…従って、船舶の通行やモーターボートの疾走は魚たちのいい迷惑だ。海底資源の探索や掘削に伴う騒音は言うまでもない。
今求められているのは、いよいよ資源獲得競争に駆け出しつつある北極海や深海の探索に際し、音による環境破壊の齎す海の生き物への影響を最小限にするべく、早急に対策を打つことだろう。
それはそれとして、視覚に頼りづらい環境にあって、「音でコミュニケーションを取る水中生物は多く、海の中は賑やかな会話にあふれている。」ことに思いを致すことは我々の世界を豊かにすることでもあると思う。 (06/23 04:27)
「いまも暮らしのそばに脅威が…不発弾の“リアルな現場”に迫る | NHK | WEB特集」をテレビ録画で観た。自衛隊員の不発弾から信管を抜き去る作業の緊迫感に痺れた。不発弾は、投下した国(アメリカ)が処理すべきでは?
ソロモン諸島で戦ったアメリカ軍や日本軍が投下した爆弾で今も被害続く。アメリカや日本の責任だろう! (06/22 21:31)
アモリナ・キングドン著『魚の耳で海を聴く 海洋生物音響学の世界』にて、バーニー・クラウス著『野生のオーケストラが聴こえる―― サウンドスケープ生態学と音楽の起源』(伊達淳訳 みすず書房)を知った。 (06/23 01:09)
アモリナ・キングドン著『魚の耳で海を聴く 海洋生物音響学の世界』より:
クラウスは、ケニアから持ち帰った「録音をスペクトグラムのパネルに表示してみた。すると思った通り、昆虫の音はひとつのニッチに収まっていた。夜鳥やカエル、哺乳類などにも、それぞれニッチがあった。どの生物にも独自の周波と時間帯域幅があることがわかった。」 「そこでクラウスは、動物は他の生物がまだ注目していない音響スペクトルを使うように音を進化させたのではないかと推論した。それならどの生物種の音も、お互いに干渉し合わない。」(p.272) …「サウンドスケープ」という枠組み。 (06/23 01:25)
アモリナ・キングドン著『魚の耳で海を聴く 海洋生物音響学の世界』にて、アレックス ガーランド著『ビーチ』(村井 智之訳 アーティストハウスパブリッシャーズ)を知った。 (06/23 01:43)
← アモリナ・キングドン著『魚の耳で海を聴く 海洋生物音響学の世界』にて「マーティン・ブラビンズ 、BBCウェールズ国立管弦楽団 ブラックフォード: グレイト・アニマル・オーケストラ」を知った。(06/23 01:58)
アモリナ・キングドン著『魚の耳で海を聴く 海洋生物音響学の世界――歌うアンコウから、シャチの方言、海中騒音まで』(小坂恵理,[訳] 築地書館)…「プレーンフィミッドシップマン」本書でしばしば扱われる風変わりな姿の海の生物。が、ネット検索しても「プレーンフィミッドシップマン」は見当たらないと。ホワイ? (06/23 02:24)
日曜日は(富山は)35度以上の猛暑。夕方近い5時から庭仕事。と言っても納屋で。但し納屋満杯の枝葉から柴作りに励んだわけじゃなく、頼まれ仕事。納屋に15年預かってきた物資のうち、オートバイのナンバープレートを外したいというのだ。あの枝葉の山に埋もれたオートバイを掘り出す!
やりましたよ、せっせとラッセル車となって、枝葉の山を掻き分け掻き分け姿の見えぬオートバイを求めて一時間余り。実は、納屋には裏口があるのだが、施錠されている。内側からは手で開けられるが、外からは鍵が必要。過去一度も鍵を使ったことがない。鍵の所在も不明。裏口からはオートバイの姿が垣間見得るがなすすべなし!
なので入り口からのラッセル作業と相成ったわけである。何とか掘り出した…のはいいが、ナンバープレートのビスが固くて、依頼主から手渡された六角レンチでもドライバーでもびくともしない。仕方なく、オートバイを裏口から外に出し、改めてビス外しを試みたが、叶わず。こうなったら、ナンバープレート外しは依頼主自身にやってもらう。こちらとしては、準備万端整えたのだし、依頼主は自動車整備のベテラン。我輩の出る幕じゃないのだ。
このあとは、通常通り庭仕事。今回は車道沿いの生け垣や側溝の雑草むしりやら伸びすぎた枝葉の剪定など。かれこれ2時間余りの作業。汗だく。シャワーと食事を済ませたら、疲労困憊茫然自失、暫く読書してたら、案の定寝落ち。夜半になって少し頭がスッキリして、読みさしの本をせっせと読んで丑三つ時も過ぎた2時半過ぎ読了と相成った。 (06/23 02:54)
← 大江健三郎著『僕が本当に若かった頃』 (講談社文芸文庫)を読み出した…ダケカンバの木が出てくる。ピンと来ないので、例によってWikipediaに頼る。 我輩は、実物を観たことがあるだろうか? (06/23 03:09)
前日、ポール・オースター著『4 3 2 1』(柴田元幸訳 新潮社)を読了しての感想をメモった。その追加:
アメリカの病の深甚さをつくづく。トランプの登場も必然だったのか。巨大国家アメリカの混迷は世界を巻き込んでしまう。ユダヤ人問題、黒人と白人との相克、が、全くオースターの視野にないのは、先住民族(インディアン)の存在(あるいは抹殺された先住民の無視)。ヨーロッパからの白人移民は南北、特に北米の地を更地にした。いま、イスラエルがガザなどを更地にしようとしてる。アメリカの力に後押しされて。そうした問題意識の欠如無関心は痛々しい。 (06/22 07:21)
ほぼ殲滅されてしまった先住民との間に葛藤など生じようはずがない…か。だからといって無関心はいかがなものか。 (06/23 04:04)
| 固定リンク
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 海の中は賑やかな会話にあふれている(2025.06.23)
- 「時を刻む湖(水月湖)」再読(2025.06.10)
- ハン・ガン著『少年が来る』から<吉本>へ(2025.05.23)
- 不況は深刻化するばかり(2025.05.19)
- 「任那」から「伽耶」へ(2025.05.16)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 世界の土偶を読むを楽しんだ(2025.07.11)
- ヌードが語る名画の謎(2025.07.10)
- 我アルカディアにもなし(2025.07.08)
- 変わり映えしない(2025.07.07)
- ギリギリの局面に来ているのでは?(2025.07.06)
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 世界の土偶を読むを楽しんだ(2025.07.11)
- ヌードが語る名画の謎(2025.07.10)
- 我アルカディアにもなし(2025.07.08)
- 変わり映えしない(2025.07.07)
- ギリギリの局面に来ているのでは?(2025.07.06)
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 体を鈍らせない筋トレ(2025.07.03)
- 海の中は賑やかな会話にあふれている(2025.06.23)
- 夢の一場面に過ぎない?(2025.06.13)
- 庭仕事に汗だく(2025.04.17)
- バルガス・リョサ氏死去…巨星墜つ(2025.04.16)
「書評エッセイ」カテゴリの記事
- 世界の土偶を読むを楽しんだ(2025.07.11)
- ヌードが語る名画の謎(2025.07.10)
- 我アルカディアにもなし(2025.07.08)
- ギリギリの局面に来ているのでは?(2025.07.06)
- 頭の中がホワイトホールに(2025.07.04)
「文学散歩」カテゴリの記事
- 海の中は賑やかな会話にあふれている(2025.06.23)
- 八雲と漱石の夢十夜と(2025.04.04)
- 木乃伊は見知らぬ世界を彷徨う(2025.03.19)
- シェイクスピアからナボコフへ(2025.01.24)
- 黒blackと炎flameはみな同じ語源を持つ(2024.12.17)
「科学一般」カテゴリの記事
- 世界の土偶を読むを楽しんだ(2025.07.11)
- ヌードが語る名画の謎(2025.07.10)
- 我アルカディアにもなし(2025.07.08)
- 変わり映えしない(2025.07.07)
- 頭の中がホワイトホールに(2025.07.04)
「社会一般」カテゴリの記事
- 世界の土偶を読むを楽しんだ(2025.07.11)
- ヌードが語る名画の謎(2025.07.10)
- 我アルカディアにもなし(2025.07.08)
- 変わり映えしない(2025.07.07)
- ギリギリの局面に来ているのでは?(2025.07.06)
「恋愛・心と体」カテゴリの記事
- 世界の土偶を読むを楽しんだ(2025.07.11)
- ヌードが語る名画の謎(2025.07.10)
- 我アルカディアにもなし(2025.07.08)
- 変わり映えしない(2025.07.07)
- ギリギリの局面に来ているのでは?(2025.07.06)
「読書メーター」カテゴリの記事
- 世界の土偶を読むを楽しんだ(2025.07.11)
- ヌードが語る名画の謎(2025.07.10)
- 我アルカディアにもなし(2025.07.08)
- 変わり映えしない(2025.07.07)
- ギリギリの局面に来ているのでは?(2025.07.06)
コメント