路肩の花筏
← 花筏?
昨夜も仕事だった。昨日は今期の桜の最後の機会だったのに、街中(富山)は閑散。不況なのか、それとも選挙シーズンに突入したから? 仕事が暇なせいで車中での待機中に読書が進む。悲しい現実だな。路肩には舞い散った桜の花びらが吹き溜まっていた。
…川に零れたら花吹雪であり花筏と愛でられるのに、路肩の花びらは踏みつけにされるだけ。(拙稿参照:「桜の木には死の臭いが漂っている…」04/13 11:46)
← 目崎徳衛著『百人一首の作者たち』(角川ソフィア文庫) 「歌だけでは窺い知れない作者の心に触れ、王朝文化の魅力に迫るエッセイ。」
目崎徳衛著『百人一首の作者たち』(角川ソフィア文庫)を11日(金)に再読了。8年ぶり。本書も再読して良かったと実感している。本書は、「王朝時代を彩る百人百様の作者たち。親子・恋人・ライバル・師弟などが交差する人間模様を、史実や説話をもとに丹念に解きほぐす」というもの。ある意味ポピュラー過ぎるほどに馴染まれている(?)『百人一首』。だが、目崎氏も指摘されるように、「編纂直後から早々と忘却の羽目に陥り、千年もの長い間冬眠しつづけていた『万葉集』などは物の数でもない。」「すべての文化領域の典拠となり基礎となったのは、王朝の勅撰和歌だった。」そのエッセンスが『百人一首』。
『百人一首』を選定した藤原定家は、若き日源平合戦に直面し、老境に入って後承久の乱を迎えて、「紅旗征戎、吾が事に非ず」の名言を吐いた。王朝の落日を目の当たりにしつつこのひらすら滅びゆく体制の全容を見極めようとする歴史的自覚を抱いた。そうした伝統の総決算の意味を持つのが『百人一首』なのだと目崎氏は序章で云う。
この序章だけでも、(紫式部の識見の卓抜を指摘するなど)素養のない吾輩を圧倒する。また五年ほど経ったら読み返したいが、さてそんな機会はあるものか。 (04/13 11:15)
「台湾沖合で見つかった人類の化石 デニソワ人と判明 東大など | NHK」 (04/11 11:50)
← 築山紛いの内庭。枯れ木同然だった楓が蘇ったかのよう。新緑が間もなく深緑となる。 (04/11 13:41)
風抜ける内庭の気よ我が身にも
山野井 徹著『日本の土: 地質学が明かす黒土と縄文文化』(築地書館)…8年前に読んだっけ。
旧石器は、必ず「赤土」から出土する……縄文遺跡は、ほぼ「黒土」を伴う……。クロボク土層には必ず多量の微粒炭が含まれている…。本書冒頭のカラー写真からして見応えある。今日から再読する。このところ古典本が続いたので、いっそのこと更に考古へ?!
少なくとも週に一度は庭仕事。草木に土にまみれる。畑や庭で、さらにはコンポストで〈土〉を作ってる。コンポストには雑草や落ち葉もだが、生ごみも投入してる。栄養価満点…あるいは醸成される土は、メタボな土か。 (04/11 15:45)
← カール・セーガン著『百億の星と千億の生命』 (滋賀 陽子/松田 良一訳 新潮文庫) 「石油資源をめぐる闘争、温暖化の危機とその解決策、中絶の是非、等々。科学の楽しさと奥深さを平易に伝え続けた世界屈指の宇宙物理学者が死病と闘いながらも書き遺したかった地球の未来像とは。」
カール・セーガン著『百億の星と千億の生命』 (滋賀 陽子/松田 良一訳 新潮文庫)を12日(土)に再読了。吾輩は、カール・セーガンの翻訳本は大概フォローしてきた。再読した本も本書に限らない。『コスモス』はいいし、『エデンの恐竜』はお勧めだ。
本書は古い本で、世界の科学者たちが結集してオゾンホール現象との戦いに懸命だった頃に出ている。データは古いが、科学者の社会的役割に自覚的なセーガンの論考だけに読み応えがあり、今以て参考になる。
ブログでは折々メモってきた。改めて贅言を弄することもない。
本書は同氏の最後の著作。最後の章では、「自らの肉体に見つかった異常、その経過と治癒への希望が述べられ」、「さらにエピローグでは彼の死後、夫人のアン・ドルーヤンが夫の代わりに執筆する」という驚きの構成。まさに白鳥の歌の書なのである。
それにしても、地球環境危機が大国の我儘で今や未曽有の危機的状況に陥っている。 カール・セーガンならどんな警世の声を発するだろう。(04/13 11:31)
← 最近話題の舌ブラシを買った(使ってる)。舌をソフトに掃除できる。結構気持ちいい! (04/11 04:35)
ジョルジュ・バタイユ著『エロスの涙』 (森本和夫訳 ちくま学芸文庫 )…30年ほど前に読んだっけ。仕事の車中での待機中に読む…読み出したのだが、やはりバタイユのレトリックに翻弄されてしまう。 (04/13 01:00)
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