ファーストスターとブラックマターと
← エマ・チャップマン 著『ファーストスター 宇宙最初の星の光』(熊谷玲美 訳 河出書房新社) 「宇宙誕生後の「暗黒時代」に現れた最初の星の輝き。「ファーストスター」(初代星)はどんな星だったのか? どんな役割を果たしたのか? 宇宙史の空白に迫る、研究・観測最前線!」
エマ・チャップマン 著『ファーストスター 宇宙最初の星の光』(熊谷玲美 訳 河出書房新社)を17日(日)読了。
書店で初見でゲット。「宇宙誕生後の「暗黒時代」に現れた最初の星の輝き。「ファーストスター」(初代星)はどんな星だったのか? どんな役割を果たしたのか? 宇宙史の空白に迫る、研究・観測最前線!」という本で、こういった話題は大好物である。一昨年に刊行されていたのを気付かずにいたことに愕然。
吾輩ごときが内容を説明するのは僭越だし任が重すぎるだろう。
本文からの説明に依ると、「ファーストスターは、ビッグバンから二億年たたないうちに登場し始めた。それ以前は暗く、何も見えなかった宇宙に、単純な形の星が輝き始めたのだ。(中略)やがて第二世代の星が登場すると、ファーストスターはすぐに忘れられた存在になってしまった。しかしこの宇宙に、現在見られるような途方もなく多様な構造や生命を生み出すための下地ができたのは、何よりそうした星の介在があったからだ」という。
本書で実に意外だったのは(意想外の喜びでもあったのは)、このファーストスター、つまりはファーストライトの現象は今もって謎であり続けている、ブラックマター(暗黒物質)の存在と深く関わっている(だろう)ことだ。ほとんど重力としか反応しないブラックマターの解明にも繋がるような、電波望遠鏡だからこその研究・観測最前線の、その真っ只中にある研究者の最新報告の本なのである。 (03/19 03:22)
← ヴァンサン・ゾンカ著の「地衣類、ミニマルな抵抗」(みすず書房)にて「宿り木」への言及。日本などアジアにも西洋にも。Wikipediaによると、「古くからヨーロッパでは宗教的に神聖な木とされ幸運を呼ぶ木とされてきた。冬の間でも落葉樹に半寄生した常緑樹(常磐木)は、強い生命力の象徴とみなされ、西洋・東洋を問わず、神が宿る木と考えられていた。」 (03/18 18:13)
富山には(も)ホテルヴィスキオがある。ホテルのサイトでの説明では:「ヴィスキオはイタリア語で“宿り木”を意味し、宿り木は北欧神話で幸福、安全、幸運をもたらす聖なる木とされていることから、お客様に旅の疲れを癒し幸福を感じていただける場となることを願い、命名いたしました。」…イタリアの木(ヴィスキオ)からイメージしてるようだ(「ホテルヴィスキオ富山 | JR富山駅隣接[公式ウェブサイト]」参照)。
かの「源氏物語」には、「宿り木」の巻(帖)がある:
「「宿木」(やどりぎ)は、『源氏物語』五十四帖の巻名の一つ。第49帖。第三部の一部「宇治十帖」の第5帖にあたる。 巻名は、薫と弁の尼が詠み交わした和歌「やどりきと思ひ出でずは 木のもとの旅寝もいかにさびしからまし」「荒れ果つる朽木のもとをやどりきと思ひおきけるほどのかなしさ」に因む。この「やどりき」はツタの異名(ヤドリギ)と「宿りき(かつて宿った)」の掛詞。」
「源氏物語」では、「宿木」は深山木にからみついた「蔦」で、その光景から宇治山荘に宿った薫自身の姿を重ねて合わせているようだ。つまり、「冬の間でも落葉樹に半寄生した常緑樹(常磐木)は、強い生命力の象徴とみなされ、西洋・東洋を問わず、神が宿る木」という理解からはやや遠いかもしれない。 (03/18 18:28)
← 陳洪綬「梅花山鳥」(台北 故宮博物院) いま読んでるヴァンサン・ゾンカ著の「地衣類、ミニマルな抵抗」(みすず書房)にて参照。画像では分かりづらいが、幹の一部に苔(地衣類)らしき緑色のものが蔓延っている。 (03/18 19:09)
「NHKスペシャル 古代史ミステリー 第1集 邪馬台国の秘密に迫る」を録画で見た。なかなか。 (03/18 22:28)
← 我が家の蔵に残る数少ない稲作用具。それは、「ころがし」。正式名称か分からない。田んぼに稲を秩序あるよう植えるための枠を水田に刻む。近いうちに廃棄。稲作の歴史に欠かせない用具。 稲作文化に欠かせない用具だと思う。民俗施設に寄付できたらいいのだが。 (03/18ちい 20:12) (頂いたコメントに)アイデアのある方なら、いろいろ利用がありそうですね。稲作文化の貴重な農業用具だと思うので、何処か民俗資料館とか寄贈できたらと思います。蔵置してある蔵がやばいので…。 (03/19 02:51)
← 表の庭の水仙が開花を躊躇ってると、裏の畑の水仙が一足早く開花してた。茶の間の窓からは見えないのが残念。 (03/18 23:42)
いま読み続けている冠 松次郎著の『黒部渓谷 (1957年) 』(コマクサ叢書〈第5巻〉)にてイワナや岩燕などはともかくカモシカの目撃談は散見する。でもクマの話はない。クマは渓谷に出没しない?
(頂いたコメントに)ありがとうございます。そうですよね、クマだって居そう。なのにカモシカとの遭遇は折々あるのに、クマの話題が出てこない。登山するほどの険しい山岳だから? (03/18 18:32)
(更に頂いたコメントに)まだ百頁ほど。この先登場するかも(別に期待してるわけじゃなく、普通に現れても不思議じゃないと思うのです)。それとも鈴か何か常備してたのか。 (03/18 19:18)
← やはり裏の畑で見付けた野草…雑草。名前忘れた。君の名は? (03/18 23:44)
昨日の日記のサルオガセの話題…その続き。 ヴァンサン・ゾンカ著の「地衣類、ミニマルな抵抗」によると、サルオガセモドキの原義は、老人の顎髭。ある種のサルオガセは、(例えば)フランス料理の食材になる。 (03/18 23:50)
ヴァンサン・ゾンカ著の「地衣類、ミニマルな抵抗」(みすず書房)は、2ヶ月前、書店での「みすず書房」フェアで纏め買いした最後の一冊。どれもよかったが、本書も。二週間は費やして読みたい。 (03/18 19:35)
← 歌川広重 作品名:「諸国名所百景」「紀州熊野岩茸取」 いま読んでる「地衣類、ミニマルな抵抗」にて参照。こうやってあれこれ調べるからなかなか先に進まない。慌ててるわけじゃないんだが。 (03/19 00:11)
ロビン・ウォール・キマラー著の『植物と叡智の守り人』を読みたい本登録:
「ニューヨーク州の山岳地帯。 美しい森の中で暮らす植物学者であり、北アメリカ先住民である著者が、 自然と人間の関係のありかたを、ユニークな視点と深い洞察でつづる。」
いま読んでるヴァンサン・ゾンカ著の「地衣類、ミニマルな抵抗」(みすず書房)にて言及。…この著者の本を読んだことがあるような。 (03/19 02:30)
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