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2024/03/29

蔵の梁などが破損

 ← 宮下 規久朗 著『日本の裸体芸術 ─刺青からヌードへ』(ちくま学芸文庫) 「日常に浸透していた風俗としての裸体から、明治以降の芸術としての裸体へ。日本人のヌード観とその表現をたどる異色の日本芸術史。解説 木下直之

 宮下 規久朗 著『日本の裸体芸術 ─刺青からヌードへ』(ちくま学芸文庫)を27日(水)の夜半に読了。仕事の車中の楽しみで読んできた。こうした話題は芸術云々に関わりなく大好き。ヌード雑誌や写真集も少なからず手にしてきた。芸術家や研究者らのいかにして日本においてヌードを芸術にし得るかという悪戦苦闘を脇目に、裸体の絵画や写真に惹きつけられる。

 著者は、海外で高く評価される日本独自の身体芸術、特に刺青に深い関心を抱いておられる。

 本書の題名では副題となっているが、読んでいて刺青こそが眼目のようだ。ところが、吾輩は刺青が好きじゃない。感性が保守的なのか、せっかくの柔肌を何故傷つけるのかという疑問が終始湧く。ネイルアートですら大嫌いだ。ネックレスは嫌いじゃないが、イヤリングは不快。ヘソや鼻ピアスはもっての外。

 吾輩が好きな絵画は、「めちゃくちゃリアルなヌード絵画」のほうだ。ヌード画なのかどうか分からない…むしろ責め絵なのだろうが、月岡芳年の「奥州安達がはらひとつ家の図」が鬼気迫って初めて見たガキの頃からずっと印象に残ってきた。これ以上の作は(日本では)葛飾北斎の「蛸と海女」だろう。

 こんな吾輩が本書を読む資格はないのかもしれない。でも、題名に惹かれて手にしてしまう自分はどうしようもないね。 (03/29 03:34)

 

 ← 西多昌規 著『眠っている間に体の中で何が起こっているのか』(草思社)「ちゃんと寝るだけで、なぜホルモンバランスが整い、免疫力は上がり、脳が冴え、筋肉がつき、見た目も若返るのか。謎に満ちた「睡眠中の人体のメカニズム」に迫る。

 西多昌規 著『眠っている間に体の中で何が起こっているのか』(草思社)を25日(月)に読了。「ちゃんと寝るだけで、なぜホルモンバランスが整い、免疫力は上がり、脳が冴え、筋肉がつき、見た目も若返るのか。謎に満ちた「睡眠中の人体のメカニズム」に迫る」といった本。

 ある意味吾輩の人生の大半は睡眠障害との闘いに明け暮れたと云える。というより戦いは、他人には睡眠障害で疲労困憊して日常生活も儘ならないことを表向き隠す、そんな情けない悪戦苦闘の日々だったというべきか。十歳の時の手術の後遺症である。

 吾輩には二つの大きな障害があったが(あるが)、自分の自覚の上では睡眠障害でないほうの障害が大きいと思っていた(おそらく他人も)。が、それは大きな勘違いだった。本書を読むまでもなく、(睡眠時無呼吸症候群とは比較にならない)睡眠障害は自分の心身を破壊し続けてきた。そのことのホンの一端に気付いたのが三十路の半ばだったか(その時点でも遅きに失していたのだが)。

 本書は、自身も睡眠障害の身であり、「CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸)療法」を自ら施している医師の著作。それだけ親身になって書いている。同時に、著者の「専門である脳に限らず、心臓や肺、骨や筋肉、免疫、内分泌、泌尿器、皮膚などが睡眠中にどのような状態になっているか、また、睡眠不足によってどのようなダメージを受けるのかについて、過去の研究をひもときながらまとめて」いる点が本書の特徴である。

 読めば読むほど暗澹たる思いに駆られたが、世の人は本書などを契機に悲惨な状態に陥って後悔しなくて済むよう願っている。(03/29 03:07) 

 ← 我が家の庭には野草が目立つ。というより、野草や雑草の中に水仙やムスカリなどが紛れてる。 (03/29 02:36)

 自宅では、デヴィッド・グレーバー/デヴィッド・ウェングロウ共著の『万物の黎明 人類史を根本からくつがえす』(光文社)と村山修一著の『本地垂迹』 (ちくま学芸文庫 )とを交互に。どちらも大著である。来月半ばまでに読了できるかどうか。

 車中では、笙野 頼子著『未闘病記――膠原病、「混合性結合組織病」の』(岩波現代文庫)を27日夜半過ぎに読み出した。同氏の本は小説も含めて初めて。小説を先に読むべきと思いつつ、書店の岩波コーナーで見つけ手にした以上はこれを縁と思って読む。 (03/29 03:43)

 

 ← 蔵の脇の小さな一角に桃の花? (03/29 02:31)

 

 ← ギョベクリ・テペ遺跡

 デヴィッド・グレーバー/デヴィッド・ウェングロウ共著の『万物の黎明 人類史を根本からくつがえす』(光文社)を読んでて初めて知った世界遺産の遺跡。地名は「太鼓腹の丘」の意。ドイツの考古学チームにより発掘調査が行われた。

 発掘は1996年から始まり、チームの指揮を執ったクラウス・シュミットが他界する2014年まで続いた。紀元前1万年から紀元前8000年の期間に建てられた。発掘が全体の5パーセントも進んでいないため、この遺跡に関するいかなる叙述も暫定的なものとして捉える必要がある。

 この地の人々は狩猟採集社会を形作って、しかし1年のうちのいずれかの期間はどこかの村に暮らしていた、と仮定されている。遺跡の建造は陶芸、金属工学はいうに及ばず筆記や車輪の発明よりも早い、紀元前9000年前後に起こったいわゆる新石器革命、すなわち農業と畜産の始まりにも先立っている。

 放射性炭素年代測定から見ても、様式の比較分析から見てもこれは現在見つかっている中で最古の宗教施設であると考えられる。ギョベクリ・テペは人間社会の発達の歴史の決定的な段階に対する理解を大きく変える可能性を秘めており、考古学上特に重要な発見と考えられている。

 ギョベクリ・テペはモニュメンタルなアーキテクツの建設が必ずしも、これまで考えられてきたように、農耕定住社会に限られたことではなく狩猟採集民にも可能だったということを示している。  (情報や画像は、「ギョベクリ・テペ - Wikipedia」など参照。) (03/29 02:40)

 

 ← 蔵の太い梁(両手で抱えても抱えきれない太さ)に大きな亀裂。地震のせい? 先の能登地震被災で保険屋さんにコンタクト。相手にされるかどうか分からないけど。(03/28 20:12)

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