見栄を張らずに最初から
← 津本 陽【著】『大悲の海に 覚鑁上人伝』(新潮文庫) 「空海の没後270年。教義の研究に没頭し、20歳で高野山に登った覚鑁は、無常観と浄土教が広がる世に、大日如来を中心とするマンダラ思想を説き真言密教を命がけで守る。わずか40歳で最高権力の座に登りつめた覚鑁は、やがて高野山の旧勢力との対立から下山し、49歳で入滅するが、空海の思想を継承し法然・親鸞への道を開いた男として記憶された。真言密教・中興の祖の数奇な生涯を描く。」
津本 陽著の『大悲の海に 覚鑁上人伝』(新潮文庫)を5日(月)に読了。父の蔵書から。慌ただしい仕事の車中の待機中に読む本ではなかったのだが、やむを得ず。覚鑁(かくばん)上人と読む。
内容案内によると、「空海の没後270年。教義の研究に没頭し、20歳で高野山に登った覚鑁は、無常観と浄土教が広がる世に、大日如来を中心とするマンダラ思想を説き真言密教を命がけで守る。わずか40歳で最高権力の座に登りつめた覚鑁は、やがて高野山の旧勢力との対立から下山し、49歳で入滅するが、空海の思想を継承し法然・親鸞への道を開いた男として記憶された。真言密教・中興の祖の数奇な生涯を描く。」
平安時代になっても大衆は人間扱いされず、南都六宗は都や貴族らに守られてきた。大衆は死ねば墓に葬られることなく、よくて山に穴でも掘って捨てられるだけ。風葬…体のいい路上放置である。
空也などの登場活動もあったし、浄土教の盛況もあった。覚鑁は、「民衆のあいだに骨を崇拝して、墓を設ける習慣を植え付けた。盂蘭盆、彼岸には仏が帰ってくるという供養の形式も、覚鑁がととのえて人々に広めたと考えられる。」
やがては鎌倉仏教への繋がりの系譜と云えそう。 (02/06 11:03)
← 白木賢太郎著『相分離生物学の冒険 分子の「あいだ」に生命は宿る』(みすず書房) 「生命を駆動する法則を探る、新たな生物学の冒険へと誘う書。」
白木賢太郎著の『相分離生物学の冒険 分子の「あいだ」に生命は宿る』(みすず書房)を2日(金)に読了した。実に興味深い生物学の本だった。
生物学が扱う生物の機能。その制御研究段階は四つの層に分けられる。分子を扱う分子生物学、構造を扱う構造生物学。最上位には、観察できる生命現象を扱う生命科学。この構造と生命現象の間がミッシングリンクだった。まさにこの領域を扱うのが相分離生物学。
「近年注目されている相分離生物学によれば、「生きた状態」は、細胞内の分子群が作るドロプレット(液滴)によって維持されている。ドロプレットはわずかな変化に応じて作られ、その中で化学反応を何万倍も加速したり、非常事態に備えたりしている。無数の化学反応が細胞内で混線せずに進行しているのもドロプレットのおかげだ。生きた状態は、絶え間なく生成・消滅するドロプレットによって分子の環境が精密に制御されることで実現しているのである。」
本書はまさに。「分子群がドロプレットを自在に形成する条件は何か。著者は、個々の分子に注目する従来の分子生物学の見方を変え、「分子と分子のあいだ」まで視野を広げることで、溶液化学や熱力学などに手がかりが見つかってきていると語る」という「生命を駆動する法則を探る、新たな生物学の冒険へと誘う書」なのだ。 (02/06 10:51)
← ちょっとブログ日記を書いてて、ふと窓外を見たら、すっかり雪化粧。ま、これくらいなら許せるかな。 (02/05 14:01)
休日なのだが、降雪を口実に外仕事をサボった。ただ、外仕事にかまけて後回しにしてきた家の中の雑事を少々片付けた。ホンの少し気が楽に。 (02/05 22:38)
シュテファン・ツヴァイク著の『バルザック(上)』 (中公文庫) …休日。雪。外仕事サボる。読書三昧は…夜になってから。本書 メチャ面白い。バルザック途方もなくおバカさんで猛烈で天才。本書によると、天才の行方は投機か犯罪か金持ちの理解ある女性へか本人も分からなかったとか。作家でなくても良かった。作家業がたまたま上手く行ったから…。とにかく桁外れ。 (02/05 18:37)
本夕、自宅で入浴。コロナ禍前、湯だって浴槽から出られなくなった。湯中り? 理由は不明。以来、入浴が怖くなった。本夕、ふと入浴しよう!と思い立った。早速、バスの清掃。いい運動になった。
多少気持ち悪くなりそうな予感めいたものがあったが、何とか無事茶の間に居る。久しぶりなので、つい長湯したのがまずかったか。 (02/05 18:45)
入浴には体力が要る! 寝落ちした! (02/06 06:55)
← ジェシカ・ワイン 著『数学者たちの黒板』(徳田功 訳 草思社) 「黒板に魅せられた写真家が100を超える数学者の板書を撮影し、その数学者たちの黒板に関するエッセイを同時に収めた、黒板への愛に溢れた異色の数学×黒板写真集!」 「数学者たちの黒板 | 話題の本 | 草思社」など参照のこと。
ジェシカ・ワイン 著『数学者たちの黒板』(徳田功 訳 草思社)を5日夜半に読了。読了というよりアート作品を一週間余り鑑賞してきたというべきか。
内容は、「黒板に魅せられた写真家が100を超える数学者の板書を撮影し、その数学者たちの黒板に関するエッセイを同時に収めた、黒板への愛に溢れた異色の数学×黒板写真集」というもの。何かの広告で本書の題名を観て即買いたいという気持ちが募った。書店でも目立っていた(と感じたのは吾輩だけではないはず)。
本書については折々呟いてきた。今日も(下記)。付箋も多数貼った。あまりに多いので転記するのは断念。一つだけ:
「私にとって黒板での作業は、頭の中にある数学の問題の肖像画を描くようなものだ。これらの「肖像画」は正確なものであると同時に、その細部には個人性が反映され、問題について私が知っていることや、なぜ私がその問題に興味を持っているかが表されていなければならない。黒板にこれらの肖像画の一つを描くと、問題に命が吹き込まれる。これによって、極めて抽象的であることの多い問題に、具体的なイメージが作り出され、自分のアイデアを伝えるために、他の人々とイメージを共有できるようになる。これらの理由から、黒板での作業は、私の教育と研究から切り離せない部分になっている。」
いや、まあ、とにかくエッセイもだが、黒板の板書の数々を眺めるだけでも茫漠たる想念が漂ってならない。
著者というか写真家のジェシカ・ワインについて:
「写真家、1972年生まれ。ファッション工科大学写真学科准教授。1999年にイェール大学芸術学部で修士号を、1994年にサンフランシスコ芸術学院で学士号を取得。彼女の作品は、「 Turn Shake Flip」(Celebrate Contemporary Art, Eyestorm Books)(2001)、「 25and Under: Photographers」(W.W. Norton & The Center for Documentary Studies at Duke University)(1996)などの書籍にも収録されている。自身の作品はモルガン・ライブラリー、サンフランシスコ近代美術館、カルティエ現代美術財団の永久コレクションに収蔵されており、ミラノ・トリエンナーレ、ホイットニー美術館、クリーブランド現代美術館、アートバーゼルなどで展示された。」
ちなみに、原書タイトルは、「DO NOT ERASE」である! ちゃんとした感想は、「数学者たちの黒板 | 話題の本 | 草思社」など覗くのもよし。(02/06 11:30)
先に注文したスラックスも穿く。立っている分には大丈夫。座るときつい。だから、外出の際には先に買ったウエストのやや細いスラックスを(買い物など座る可能性がない)穿いていくつもり。 (02/05 18:57)
← いまジェシカ・ワイン著の『数学者たちの黒板』(草思社)の「あとがき」を読んでたところ。これは見開きの左頁。右頁にあとがきの本文。この「あとがき」の頁を眺めていて(云うまでもなく黒板の板書を拭い消した痕…試行錯誤の嵐の過ぎ去った痕…戦い済んで日が暮れて…)、ふと夜の富山の市街地を想った。
我輩の仕事場は、夜の富山の市街地。8時9時を過ぎると兎に角暗い。電気代の高騰もあって(に限らないが)夜の8時や9時が過ぎると商店の明かりが次々と消されていく。ほとんどのガソリンスタンドも営業終了。大手の電器店も8時終業。各家庭も居間か茶の間か、点灯してるのは一部屋だけ。軒明かりさえ消されてしまう。9時過ぎともなると、街中で目立つのはコンビニとドラッグストアと僅かな外灯、交通信号くらいか。車は? 週に1日か2日だけ賑やかに走行してるが、呆気ないものである。
政府は株の高騰を云うが、それは資産家連中の騒動に限られてる。NISA なんて我輩には何さ、である。夜の9時10時過ぎの市街地を車で走ると景気が冷え込んでいると実感する。東京など都会人には到底実感できないだろう。テレビなどのマスコミは、東京や大阪などの都会しか視野にない。今はたまたま能登が話題になってるが、そうでないと観光地以外は視野に入らないのだ。東京だけが肥え太る。1東京成って万骨枯る。 (02/05 23:33)
← 「WILLCOOK - EXFIBERS - 株式会社WILLTEX」「電子レンジは持ち運べる時代へ。 どこでも温かく! レンジバッグ「WILLCOOK」 布が発熱する特許技術で実現した、軽くて持ち運べるカバン型のポータブルレンジバッグ「WILLCOOK」。外出先でもレトルト食材を20分で温めることができます。日常時も非常時も役立てることができる備えない防災「フェーズフリー」にも対応。WILLCOOKがあなたの日常をさらに拡張させます。(特許出願中)」 (「寒空でも、ホカホカごはんを 野球部の息子思い開発、世界が注目:朝日新聞デジタル」) 吾輩の仕事先(車中)での夜食にも使えるかな。(02/06 06:58)
保坂 直紀著の『地球規模の気象学 大気の大循環から理解する新しい気象学』 (ブルーバックス)を昨夜読み始めた。気象異常が有無も含め気になる:
「本書では、大気の大循環を構成する偏西風、貿易風、偏西風波動、ブロッキング高気圧、さらには低緯度から高緯度への巨大な流れであるハドレー循環、フェレル循環、極循環、ロスビー波などを解説するとともに、大気の大循環に最も大きな影響を与えている「コリオリの力」を、高校生でも納得できる形で解説します。」 (02/06 08:29)
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