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2023/09/08

野暮用の日々

 ← 『物語 明治・大正を生きた女101人』(編:『歴史読本』編集部) 「激動の新時代と封建的抑圧が交錯する社会の中、どのようにして恋をつかみ、才能を開花させ、因習の打破に挑戦し、志を成就させていったのか。自らの意志を毅然と貫き通し、後世にその足跡を刻んだ人生を活写する」

 7日(木)、スマホの買い替えのため、携帯ショップへ。ショップの方の努力にも関わらず、切り替えの手続きに手間取り(暗証番号やIDが不明など)、さらに、スマホの切り替えの特典も吾輩のスマホには使えない云々で、到頭当日は保留になった。下手すると正価でしか買えないかも。後日、改めて。

 我がスマホにノートンの販売攻勢が凄まじい。早く縁を切りたい。

 それはともかく、このところ、パソコンの不調や切り替え、スマホの切り替えで休日はショップ通い。庭仕事が全く出来ないでいる。まだ、野暮用が続く。庭や畑…放置してるわけじゃないんだが… (09/08 02:07)

 

 『物語 明治・大正を生きた女101人』(編:『歴史読本』編集部)を6日(水)読了。

 仕事の合間の楽しみに車中で読んできた。ひょんなことで入手した本。せっかくなので、古いけど読んだ。本は経年変化しても、内容は(史実などの細部にこだわらない限り)勉強になる。

 圧倒的な男尊女卑の世にあって、女性が自らの意志や情念を貫く困難は、今の世にあっても困難だろう。せめてこういう傑出した女性らが居たことは知っておかないと。

 実際、(己の無知素養なさを棚に上げてだが)知らない、しかし知るべき女性が実に多かった。短文の連なりなので読みやすい。勧めはしないが読んで後悔はしないはず。 (09/08 01:40)

 

 ←   梨木香歩 著『海うそ』( 岩波現代文庫 ) 「喪失とは,私のなかに降り積もる時間が,増えていくことなのだった――.南九州の遅島をめぐる,魂の旅」

 梨木香歩 作『海うそ』( 岩波現代文庫 )を7日(木)の夜半に読了。梨木香歩作品は三作目。作品紹介には、「昭和の初め,人文地理学の研究者,秋野は南九州の遅島へ赴く.かつて修験道の霊山があったその島は,豊かで変化に富んだ自然の中に,無残にかき消された人びとの祈りの跡を抱いて,秋野の心を捉えて離さない.そして,地図に残された「海うそ」ということば…….五十年後,不思議な縁に導かれ,秋野は再び島を訪れる」とある。

 筋としては以上の通りだが、「遅島」は昨日の日記に書いたように架空の島。「遅島そのものでなく紫雲山のモデルなら、強いていえば、北薩の紫尾山でしょうか。あの一帯は江戸末期まで西国高野山といわれ、多い時で12坊もの寺院があったらしいのです。遅島は、この山をそのまま西の海上の甑島の辺りにスライドさせたイメージ 」だという。

 維新直後の廃仏棄釈運動の凄まじさの後も生々しい孤島。そこには修験道など古来の信仰に満ちていた。平家の落ち武者伝説、島の沖に垣間見える海うその正体。その現象を眼下にしてのある僧侶の作る延々と続く岩壁作りの執念の源。

 やがて船でしか渡れない島に橋が架橋され、一大リゾート地へと変貌を遂げていく。まさにその真っ只中へ今や老残の身となった嘗ての若手研究者が再訪する。その変化に圧倒される。信仰の山は崩され…。

 それでも、変わらないものがある。それは海うそ。自然の大いなる現象。

 だけど、今日の我々は知っている。大いなる自然すら我々が今 破壊しつつあることを。現下にあって、再度こういった作品に挑戦するとして、梨木香歩はどう描くだろうか。 (09/08 02:00)

 

 ガストン・バシュラール著『火の精神分析』…遠い昔 読んで強烈な感銘。ほとんど理解は出来なかったが、想像力だけは矢鱈と刺激された。生憎 鈍い感性が活性化することは案の定なかったし、鈍感の海に今も溺れたまま。それでも何故か青息吐息で生き永らえている。今、読んでるバシュラールの「水と夢」に痺れまくってる。厭でも確か初めて接したバシュラールの本書を思い出してしまう。書棚の何処かに埋もれてる……はず。

 

 ← イサク・ディネセン著『アフリカの日々』 (横山貞子 訳 河出文庫) 「すみれ色の青空と澄みきった大気、遠くに揺らぐ花のようなキリンたち、鉄のごときバッファロー。北欧の高貴な魂によって綴られる、大地と動物と男と女の豊かな交歓。20世紀エッセイ文学の金字塔。」

 ミシュレ著『海』…「アナール派やフーコー、バルトに多大な影響を与えてきた大歴史家ミシュレが、海と生物(および人間)との関係を気宇壮大なスケールで描く。」フランス革命史などで知られるミシュレにこんな著作があるなんて。この本も今 読んでるバシュラールの本で知った。 ひたすら好奇心ばかりが昂る! 掻き立てられる。(09/07 18:10)

 

 イサク・ディネセン著の『アフリカの日々』 (河出文庫)…『アフリカの日々/やし酒飲み (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集』で読み、『アフリカの日々 (河出文庫)』で再読し、今またこの文庫版を手にした。3回目だ。本書には、時を置いて何度でも惹き付ける不思議な力がある。この書き手に……なのだろうが。 (09/08 01:20)

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